FGOイベント Apocrypha/Inheritance of Glory プレイ日記06(完) 彼方への巡礼





アポクリファコラボ感想、最終回!

本当に、良いイベントだった。
原作ファンの贔屓目が入っているのは重々自覚しているが、ともかく楽しかったんだ。
FGOをやっていてよかった、アポクリファを知っていてよかった、と思うコラボイベントだった。
 

 























スクロールバーが縦に長い!!
なのに敵のクラスが「?」なあたりがお約束だけど意地が悪い!!

ウッ……空想樹に令呪を使わされたトラウマを思い出すッ……。
推奨レベルが50なので、難易度はそう高くは無いだろうが、ちょっとソワソワ。















こまけぇことはよくわからねぇが……片っ端からぶっ飛ばせばいいってことはなんとなくわかった!
って思ってたら、モードレッドも同じようなことを言ってた。















露出・強呼ばわりに赤面して、慌てて通常アタランテに戻る姐さんがカワイイ。
今回のイベント終盤のアタランテは、露出を恥じたり幸運の低さにショックを受けたり、色々な表情が見られて本当に良かったなぁ。
格好良く戦闘もするし、コメディしたりジャックとの微笑ましい姿もあったりと、アポコラボのアタランテは陽の面が多く描かれていたと思う。

第二部第一章でのアタランテオルタも、陰があって哀しくも美しかった。最後こそあんな形になってしまったけれど、それも含めて魅力的なキャラクターだった。
しかし私としては、やはり悲しそうな表情よりも、笑顔のアタランテをもっと見たいとも思っていた。
だから今回、その願いが少し叶ったように感じられて、とても嬉しかった。















前回のアキレウス、そして今回のジークフリートの言葉を噛みしめるジーク。
今度こそ最後の戦いだ、と彼は言った。そろそろ夢が醒める時だと。

……正直に言えば、私としてはもう少しこの夢を続けたい。
素材とかQPとかはさておき、「みんな揃って」「あたたかくて」「優しい」夢を、まだまだ見ていたい。

だが、ジークも士郎もアンリマユも、いつも夢を終わらせることを選ぶ。











前のめり攻撃パで最終戦に乗り込んだ結果、ジークフリートが全然噛み合わなくてちょっと凹んだ。
いやだって、アポコラボ最終戦ならジークフリートは入れたいし……。

控えにはジークもいたが、よく考えたらジークフリート&ジークがドンピシャでクラス相性不利じゃねぇか!
結果的にそうなっただけだろうけれど、ションボリだよ!!
ほぼほぼヴラドが一人でなんとかしてくれたぞ!!

……でもオチ的にはこれはこれでストーリーに沿っているからドラマチックなのでは? と俺はすぐに受け入れた。











最終節。アポコラボの節タイトル、毎回良かった……。

報酬の宝箱は聖杯だったが、ジークの大聖杯ってわけでもないだろうし、深く考えるとまぁよくわからん。
ロシア異聞帯で聖杯を貰えたのも、若干よくわからん感もあった。
別にいいのだけど、最近聖杯の配り方が雑な気もしてやや草。















なお足掻こうとするダーニックにトドメをさしたのは、ヴラドだった。
ダーニックのサーヴァントであり、令呪で強制的に融合させられた身であり、今回の舞台では再現されないはずだった、ヴラド三世……。

アポクリファでの最期から、ヴラドがダーニックを憎んでいると想像していたユーザーは多いはず。
現に私もそうだったし、ダーニック自身もそう思っていた。

「憤怒は消え」と語っていた様子からして、当初はそういった感情もあったのだろう。
だがそれを治め、ダーニックの考え方を理解し、夢に誠実にあるよう正すなんて……。
ヴラドの器、マジヤベー。
なんて、茶化すことしかできないくらいヴラドが格好良すぎて語彙が見つからない。











メタくツッコミを入れるなら、ちょっと出来すぎだったし綺麗すぎるオチともいえる。
だが、いいじゃないか。綺麗に終わるなら、それでいい。

ぼやきながらも落ち着いて眠りにつくことができて、ダーニックにとっても良い結末だった。
アポクリファ本編では半ばで途絶えてしまった黒のランサー主従の物語が、ここでようやく終わったように思う。











最後にジークにも声をかけてくれるヴラド三世、マジ最高の領主。
前回のダーニックの言葉とは対称となるヴラドの言葉は、きっと、ジークにとっての不安を少しでも和らげてくれることだろう。

……正しく言えば、不安とも呼べないかもしれない。ジークだって、きっと信じているだろう。
それでも他人に「来るはずもない迎え」と断じられて、傷付かないわけがなかったはずだ。















全員を庭園から強制退去させ、ひとりで最期を待つセミラミス。
聖杯大戦の記憶を持たない彼女に、その謎は決して解くことはできない。
しかし、思い悩みながら消えていくのも、そう悪い終わり方ではない、のだと思う。

今回のイベントで「こう」なるからこそ、チョコレートバビロンイベントではああいった形の会合を描かれたのかもしれない。
記憶だとか記録だとか、微妙に異なるとか本人ではないとか、サーヴァントの立ち位置は色々だ。
統一感が無いといえば無いけれど、色々なパターンが楽しめてこれはこれで良いかな、とも思う。

つまり……天草に膝枕しながら最期を迎えたセミラミスも、天草を知らない男といいつつも少し気にしているセミラミスも、誰のために宝具起動したのかわからない憂い顔のセミラミスも、そのどれでもないセミラミスも、全部違って全部良いってことだ。
セミラミスは、全部、良い。















戦いは終わり、消えていくサーヴァントたち。
ひとりひとり挨拶をしてくれるが、そこまで長かったり重たかったりするわけではない。
爽やかに軽やかに、別れの挨拶を交わして、笑顔で去っていく。
そんな爽やかな別れも、Fateシリーズの魅力のひとつだ。

サーヴァントとはどうあっても最後に別れが待っている。
だからこそ最後に、時には無理やりであっても、笑顔で晴れやかにさよならを言いたい。















FGO本編で章ごとのゲストサーヴァントと別れるシーンも、毎回大好きな俺氏。今回も大満足。
アタランテの最後の言葉が「またな」なの、スッゲー嬉しい。
「またな」が許されるFGO、優しすぎるし甘すぎるとも思うけれど、やっぱり嬉しい。















(顔を覆って蹲る)

……この直後、「嘘嘘」から続く一連のやりとり、メッチャ良かった。
もうそろそろ喜びや幸せについての語彙が尽きかけているので、表現も難しいのだが、ともかくスッゲー良かった……。
またひとつ、胸の痛みが和らいだような気分だ。

ジークがさり気なく「彼女」について触れるのも、原作ファンには嬉しいポイント。















アストルフォとジークのやりとりは、今回は意外と少なかった。
だからこそ、他のサーヴァントとジークの関係性をじっくり描くことができていたようにも思う。

短い時間、少ないやりとりは、彼らの絆の深さ故だ。
これはこれで、すっごく良かったと個人的には思う。
あの時助けてくれたアストルフォ本人ではなく、記憶もないからこその少し距離を置いたしっとりとした空気も、侘びがある。















最後に退去するサーヴァントは、最初から協力してくれていた二人。
本当に頼もしくて格好良い人たちだった。

数々の難所を攻略する方法を考え、教えてくれたケイローン。
英雄の中の英雄として、その在り方を一番に示してくれたアキレウス。
最初に会えたのが彼ら二人で本当に良かったと、改めて思う。















〆方がまた、格好良すぎるだろう……。
英雄の恐ろしさ、味わったぜ……。















そしてこれが、本当に最後の別れになる。

誰にも話せない、彼だけの大切な「秘密」。
それを理解して、無理に聞き出そうとはしない「友達」。

邪竜と人間の最後のやりとりなのに、出てくる言葉は驚くほど拙くて、言ってしまえば子供っぽい。
それが、とても素晴らしいと思う。















(あまりの眩しさに失神する)


……想像していた通りの、想像以上に素敵な結末だった。
幸福感とか充実感とか、寂しさとか悲しさとか、色々な感情がぐちゃぐちゃになっていて、なんとも表現が難しい。











カルデアに来ることになった端末は、この時点で本体とは完全に分離された。
その後の様子を邪竜自身が見ることも、追いかけることもできない。
幸せな夢を見続けることは、彼にはもうできない……けれど、「今までの思い出」を抱えて、彼は待ち続ける。

……少し悲しくて、切ない。だけど、これ以上ない終わり方だと私は思った。
原作の最後の、あのエピソードを、尊重しているからこその素晴らしい終わり方だと感じた。







<イベントシナリオ 感想まとめ>







カルデアに訪れるのが「端末」であり、邪竜とは完全に断絶しているという、この設定がまず良かった。
原作ラストが茶番にならず、それでいてジーク・ジャンヌ達の新しいやりとりも見ることができる。

ご都合主義ともいえるけれど、せっかくのお祭りゲームなのだから、夢の競演や再会を楽しみたいのがファン心理だ。
一方で、「原作の最後を考えると、下手にカルデアで再会するのは……」という懸念もあったので、そのあたりは良い落としどころを見つけてくれたなと個人的には納得している。











だからこそ、今回のイベントでジャンヌが登場しなかったのは、本当に良かったと思っている。
天草以上に、今回のシナリオではジャンヌは出してはいけないサーヴァントだった。
人気キャラだからと安易に出演させず、「出ない」で貫き通したことは本当に素晴らしいことだと思う。


アストルフォについて語る際に少し触れたが、原作でジークと繋がりが深かったキャラクターをあえて控えめにしたことで、FGO主人公&ジークの新たな友情関係だったり、ジーク&アキレウス・ジャックといった原作では深く書き切れなかった関係だったりを丁寧に描くことができた。
そういう意味でも、天草やジャンヌの出番が無かったことは、今回のシナリオにはプラスだったように思う。











原作では成し得なかった夢の競演ややりとり。
全員での空中庭園突入や、ピクニック……。

コラボだからこそのお祭り要素もたっぷりありつつ、ジャンヌや邪竜の件で原作ファンの思い入れにも応えてくれた。
本当に、良いコラボイベントだった。



「FGOである意味」については、主人公とジークの新たな友情関係が生まれたという意味では「あった」ともいえる。
けれど、それだけでは少し薄かったかもしれない。やはり今回は、「アポクリファファンのためのアポクリファイベント」だったと思う。

それでも、FGOユーザー完全置いてきぼりというわけでもなく、素材面だったりGW期間故の時間的余裕だったりで、ある程度配慮もされていた。
アポクリファファンである私自身に、そのあたりの正確な判断はできないのだが……悪くなかった、のではないかな、と思う。











原作時間軸後という設定だからこそ、アニメ終了後の今まで音沙汰なかったのだろうか?
そのあたりは結果論かもしれないが、ともかく個人的には満足できたので、文句のつけようがない。
アヴィケブロンやアタランテとのやりとりは第二部第一章を思い出させたりもして、今このタイミングにこのイベントが出来て、本当に良かったなと改めて思う。

コラボマダーと言っていた頃は、正直ここまでのものになるとは想像していなかった。
ご都合主義であっても夢たっぷり、浪漫たっぷり、ファンサービスたっぷりで、最後には余韻も残して……楽しみにしていてよかったと、今は心から言える。

本当に、楽しかった!