ランス6 プレイ日記079 ランス、不貞腐れる




時と場合によって大雑把だったり繊細だったり、コロコロと様子が変わるランス。
この頃は、ランス6内でも最も『面倒くさい』感じになる。
ちょっとやそっとでは治らないあたり、結構ガッツリと不貞腐れている感じだった。
カーチャン(※ピンもこ)は大変だな。

 





※シリーズ最新作等のネタバレを含む可能性があります







一人一人が何をすべきか











ゼス城の門に到着したランスたち。
まず城の衛兵から、“ひとつだけ守らねばならないこと”を教わった。

それが守れない者は入れる訳にはいかない、というのがガンジー王の方針らしい。
前回ウルザが言っていた『非常時だから可能になった命令』のひとつなのだろう。


ここまでの道中の様子は描写されていなかったが、サーナキアの口から、目にした光景が軽く語られた。
ペンタゴンの残党が、ゼス軍と共にモンスターと戦っていたのか……。
クーデター失敗以降は、主要人物はもちろんモブメンバーも生死すら定かでは無かったけれど、意外と粘って生きていた奴もいたんだな。
生き残っても、ゼス軍からは追われる立場にあっただろうに、随分と状況も変わったもんだ。

シンプルに、“それどころじゃない、超非常事態”ってことなんだろう。
だからこそレジスタンス(かつマナバッテリー破壊犯)のアイスフレームも門の中に入ることができるわけだし。















おっ、ウルザと志津香が並んでいて目の保養。
雑然としつつもある意味で穏やかな城内を、志津香は「変な光景」と言った。
決して蔑んでいるのではなく、今までのゼスではありえない情景だからこその感想だろう。
志津香はゼス以外の魔法使いだし、ゼスでは魔法使い側の傲慢にも2級市民側の憎悪にも、直接関係がないからこそウンザリしていたに違いない。
ストレスだっただろうな。改めて想像すると、よく付き合ってくれているよなと思う。


今までのゼスならばありえない、変な光景だけれど、それは“理想”に近いものでもあった。
しかしウルザは、まだ単純に喜びはしない。
「まだ表面で、非日常だから」と冷静に語った。問題は、まだまだこれからだと。















そんなウルザを尋ねてやってきたのは、氷溶の者の男だった。
外見からして、1級市民だろう。それも、わりと身分が高そうにも見える。

男は知っている限りの情報をウルザに話した後に、ガンジー王が彼女を呼んでいると言った。
迷うことなく赴こうとしたウルザを、真っ先に止めたのはランスだ。
「ひょっとしたら、ウルザちゃんを……」と、彼女のことを心配する。

弾倉の塔のマナバッテリーを破壊した時、ガンジーはまさにその場に居た。
首都でクーデターを煽っていたのはペンタゴン主導だったけれど、原因の一部は間違いなくアイスフレームにある。
そう思えば、裁かれるのは当然だ。そして、ランスは黙って裁かれるタイプではない。















ウルザは笑顔で御礼を言ったが、行く意思は揺らがなかった。
「私がしたい……しなくてはいけない事です」と言い切られては、さすがにランスも引き留め続けることができない。

去っていく直前に、ウルザはレジスタンス活動の停止を皆に告げていった。
今は一人一人何ができるか、何をすべきかを考えて、それぞれ好きに動くように促していく。

すっかり落ち着いたというか、調子を取り戻したというか……ともかく、逞しくなった。
反論すら許さない感じに、ランスは少しだけ反感を抱いたようでもある。
以前までのウルザが従順だった分だけギャップが凄いのもあるし、ランス的にはいつの間にか変わってしまったウルザに対して、ちょっと拗ねている面もあるのかもしれない。















そのせいか、ランスはすっかり“不貞腐れ”状態に陥ってしまった。
大脱出作戦への義勇兵招集に、仲間の多くが向かっていくものの、誘われても「いやだ」「しんどい」などと、子供のように雑な返事しかしなくなってしまう。

ランスの悪い癖のひとつが出てしまったような場面だった。
他の仲間が次々に行動を決めていく中で、動きそびれた面もあったのだろう。
普段ならば自ら率いていく性質なのに、逆転してしまったのが、更にランスの機嫌を損ねてしまった。















優しく誘ってくれた仲間も居たけれど、状況が状況だからか、あまり強く粘ってはくれない。
みんな忙しいし、気も急いているのだろう。

リズナやロッキーといった、身近なメンバーが自ら行動していってしまったのも、ランスには少しショックだったかもしれない。
ややギスギスピリピリしつつも、結局ランスとシィル、カロリア以外のパーティーメンバーは、みんな居なくなってしまった。















不貞腐れたランスの心境を、シィルは比較的正確に察していた。

ウルザが心身共に離れていってしまったことにややショックを受けていたランスは、『求められる』ことを内心で求めていたのだろう。
もっと一生懸命、強く誘ってもらいたかったに違いない。

気持ちとしてはわからないでもないが……クッソ面倒くせぇな!
このあたりのランスの複雑な心理というか、“ランスの意地”みたいなものは、ややこしくて扱い辛くて面倒くさい。
普段はわかりやすい男だからこそ、一度拗ねると本当に大変だ。
言い方として正しいかはわからないが、どこか女々しいようにも思える。
それとも、これはこれで男らしいといえるのか? 頼られたいってのが根底にはあるのだし。


まぁ一応フォローすると、そんな弱点も、ランスというキャラクターを構成している重要なパーツではある。
それに、こんな状況下でキムチさんや子供たちの傍に戦闘可能な人間が誰もいなくなる……なんてのも、危険ではあっただろう。

アイスフレームとしての地盤や、子供たちを守るためには必要な正しい行いだった。
ってことにしておこう。







550万人の大移動






翌日、早くも大移動作戦が始まった。
ゼス城から出発した人間は約550万人。

テキトーに調べた感じ、千〇県人口が610万くらいなので、大体それくらいの人間が移動しているという状況だ。
ふむ。全然想像できない。現実に当て嵌めればわかりやすいかと思ったが、やっぱりよくわからなかった。

キムチさん曰く、東の国境沿いまでは普通に急いでも1週間かかるという。
子供も老人もいるこの大軍では、早くても2週間。トラブルが起きれば、更に時間はかかるだろう。















テントだらけの背景に、一際異彩を放つ立派な屋敷。
ゼスに30個あるかないかのレア物だという、“魔法ハウス”だ。
9などで馴染みのあるアイテムだが、どうやらランスたちはこの時初めて知ったらしい。

テントよりも住みやすいだろうし、欲しい……と羨んでいると、先日ウルザを呼びに来た男が再びやってきた。
ウルザからの贈り物として、渡されたのは魔法ハウス。
子供たちのために有効利用してほしい、とのことだった。
ありがてぇ……ありがてぇ……!

しかし、テントだらけの難民キャンプで、魔法ハウスで寝泊まりしていたら嫉妬されそうだし、変なトラブルが起きないかと少し心配にもなるな。
ランスは絶対に気にしないだろうけれど、普通の人間ならば気を遣いそうだ。










魔法ハウスを入手したことで、ようやく拠点画面が復活した。
周囲の視察クエストを選んでから、アイスフレームが襲撃されるわダニエルから衝撃の告白があるわカオル(中略)ウルザが立つわ(中略)大移動は始まるわと、イベント的にはノンストップだったからな……!
疲れた! 疲れたぞ!
どれもこれもイベント内容が濃厚過ぎて、面白いけれどとても疲れた!

グリーン屋敷が焼失し、今後はしばらく魔法ハウスが拠点になる。
この間に消滅したイベントもあったりするのかな?
かなり環境も変わってくるし、そのあたりがずっと心配だった。
ともあれ、これでようやく一息つける。
ふぅ、やれやれ……。