ランス6 プレイ日記094 初めての涙




『初めての息子』は、初対面から現在までずっと頑なな態度で、事情も話さないまま、ただ一方的に命を狙ってくるばかりだった。
もっと早く事情を打ち明けるなり、相談するなり出来ていたなら……と思わないでもないが、まーそれも神視点だからこそ言えるだけなのかもしれない。

外見も内面も、これでもまだまだ小さな子供だ。
ダークランスはダークランスなりに、自分で考えた精いっぱいの努力をしていたのだろう。

 





※シリーズ最新作等のネタバレを含む可能性があります







アルファ要塞へ











要塞破壊作戦に向かう前に、マジックに挨拶していく。
今の時点では「成功した暁には、交際を公認する」という約束をしただけではあるが、既にランスの中では行きつくところまで行っている。

そのあたり、トコトンまで否定して無視し続ければいいのに、こうしてマジックもいちいちムキになってぶつかってしまうあたりが幼い。ウルザやカオルのように、巧く躱すことがまるで出来ない。
マジック自身の子供っぽさや委員長気質な性格が、ランスという男には相性が悪すぎる……いや、むしろ良すぎるのか?

ランスの言動を野蛮で無茶苦茶だと考えつつも、ひとつひとつに反応してしまった時点で、既にマジックは負け一直線だったといえるだろう。
しかし本人にその自覚はなく、今回の件でも、見事にひとり踊らされていく……。















今回の任務で向かうのは、初めて訪れることになる“α要塞”
訪問はこれっきりで、二度と来ることはない。マップの埋め忘れやアイテムには要注意。

任務の詳細画面によると、α要塞はマジノライン・アダムの砦につぐゼス第三の要塞だったらしい。
対魔物用のマジノライン、対リーザスの色が強いアダムの砦に対して、α要塞は『対人間用に作られた』とのこと。本土防衛の要だったようだ。

本来はここで脱出集団キャンプの休憩をする予定だったが、サクッと魔軍に占領されてしまったらしい。
アチャー。ほんまにゼスは踏んだり蹴ったりですわ。















カオルの案内で、要塞内部には裏口から潜入することになる。
国家機密や情報収集に熱心な外様組が(いつか役立つかも……)とチェックしようとするが、どうせ今から全部破壊されてしまう要塞だ。
そう気付いてガッカリするパットン&かなみ&コパンドン、という姿がちょっと面白かった。
ちなみにα要塞は、ゼスの教科書にも乗っているレベルの建造物らしい。リズナ談。







要塞内部へ











内部は多くの通路があるようにも見えるが、カオルの指示通りに進むことしかほぼ許されない。特に序盤は一本道に近かった。
途中には苦手な落とし穴エリアもあるが、わりと簡易的なタイプ。あのダンジョンやこのダンジョンよりは、ずっと楽だった。

案内してくれるカオルとちちくり合っていた……その頃!
要塞に現れる、第三の影ッ……!















既にヤられた女と、ヤられそうな女が手を組んだ瞬間である。
うーん……負けそうな匂いしかしないコンビだな!
友達同士、揃って“くっ殺”展開しか見えない。
そう思えば、キャラ性質的にもっとヒドい目にあってもおかしくはないので、ギャグオチだったのはラッキーだったと言ってもいいかもしれないな。

同じ応用学校の制服を着ているマジックとウィチタは、王女&王の護衛役という立場以前に、友人同士でもある
この時は『そういう』意味ではウィチタの方が一歩先を進んでいたが、ランス10の食券イベントでは、子持ちの友達と話が合わなくなる切なさを味わう羽目になっていた。















制服コンビの目的は、『ランスの邪魔をする事』だった。
ランスが嫌いだとか、活躍させたくないだとか、気持ちとしてはわからないでもないが……王直々の重要任務を邪魔する、というのはフツーにマズい。
さすがに短絡的すぎるし、ゼス王家の人間としても軍の人間としてもアウトじゃないか?
カオルあたりが知っていれば止めてくれただろうが、この場にはおこちゃまツンデコと猪突猛進正義娘しかいない悲劇。

そんな彼女たちを迎え討ったのは使徒ラインコックだった。
ランス6内では結局彼とランス達が直接対決する機会はなかったが、その武器がハンマーだったということがこのシーンで明らかになる。貴重な場面でもあった。







息子、ダークランス











おっと、ダークランスとまたまた再会だ。
前回あたりでラストかと思っていたが、まだ機会があったか。

本人も「今度が最後だ」と言い切っている。
ランスも「俺も何かと忙しいからな。ここいらで終わりにしてやる」と応じた。
うんうん、今度こそラストのようだ。
正確に言えば、出番はまだ残ってはいるが……。















前回、「もう手加減なしだ」みたいに言っていたランスだが、さすがにすぐに殺すまではしない。
ダークランスが「さっさと殺せよっ!」と言い出すまでは、一応躊躇うくらいの人間らしさはあった。なお殺せと言われたら殺す気になる模様。倫理感軽ッ。

それでも結局はダークランスの言葉が気になったことと、シィルが直接割って入って庇ったこともあって、命までは取らないことにしたランス。
今までずっと逃げられていたダークランスから、ようやく詳しい事情を聞くこともできた。















ダークランスの口から明かされた、フェリスの現状。
自分のせいだと己を責めたり、全部お前のせいだとランスを憎んだり……ダークランスの言葉も感情も無茶苦茶だったが、全ては母を想っているからこそなのだろう。
全てを語って気持ちが高ぶったダークランスは、初めて涙を見せた。よく見ると鼻水も垂れている。ここまでよく我慢したよ。頑張ったよ。

外見以上に幼いダークランスは情緒も未発達だし不安定だし、考え方も言動もベストを尽くせているとは言い難い。
ランスの命を狙う以外にも、方法は色々とあったかもしれないけれど、子供の彼には何もわからなかったのだろうな。










大好きな母を助けられない。
にっくき父には助けを求めたくないし、頼れるわけもない。
ダークランスの状況は不憫だ。不幸だ。
うーん……じっくり考えれば考えるほど、びっくりするほど酷いな。引くわー。

現時点では、本当に良いことがない。客観的に見ても不幸のどん底だ。しかし、ここが“底”でもあるはずだ。
いつか良いことがある。たくさん家族が出来たり、大切なものが増えたり、笑顔が増えたり……ともかく、きっといつかはダークランスもフェリスも、幸せになれるはずだ。
頑張ってほしい。頑張れ! 応援しているぞ!!