FGOイベント レディ・ライネスの事件簿 プレイ日記12(完) あたたかな追憶




事件簿コラボ感想、最終回!

元々期待はしていたけれど、それを上回る素晴らしいイベントシナリオだった。
読み心地と読後感の良さだけでも、近年トップクラスだ。それ以外にも良いところはタップリだった。

参加条件は少し複雑だったが、これはぜひ多くの人に読んでほしい内容。
しかし復刻はスケジュール的にもなかなか厳しそうだ……。そうでなくても、FGOのスケジュールはカッツカツに詰まっている印象だ。

まぁともかく、良いコラボイベントだった。
グレイという配布殺が貰えたのもスゲー嬉しい。殺の全体宝具は未だに貴重だ。
それが配布故の高威力&スキルのNPチャージで未凸カレスコぶっぱ可能……って、サイコー過ぎるな。

 





※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています







美しい夜に











おいしいとこ持っていきやがったぞ、コイツ!!

いやいや、ズルすぎるだろう!
この間のホワイトデーでも大活躍だったのに、今回も『最後の一手』担当とかオイしすぎる!!

いやーズルい。
こんなの格好いいに決まっている。
ここぞとばかりに“悪人面”するのもキマってるし、美しい曲と美しい夜を賛美しながら消える姿も、クールでお洒落でイカしてるし……。
おいしいとこ持っていきすぎ罪で逮捕案件だな。
やはり『M』は悪。















アラフィフの介入によって、ムネーモシュネーの呪縛から脱した主人公達。
同時に、外殻が破壊されたことでアストライアも戻ってくることができた。
そして展開される、彼女の第二宝具! 『あるべき形にすべてを戻す。秩序は帰還し、罪は赦される』その力で、障害が晴れていく……!

なるほど、ムネーモシュネーがアストライアを危険視していたのはコレが理由か。
彼女が新しく形作ろうとしていた「観測した真実」は、アストライアの宝具ならばひっくり返されてしまう。“本当に”正しい真実に、戻されてしまうって感じかな。















そして、ここでついに、カルデアとの本当の通信が復旧!
久しぶりの、そして本物のマシュ! 新所長! カルデアのみんなーッッ!!
う……嬉しいなぁオイ!
傍に仲間はたくさん居てくれたけど、カルデアと連絡ができなかったのは、我ながら想像していた以上のストレスだったのかもしれない。
しかもマシュが偽物だった件で、唯一の希望もポッキリ折られて、水面下ではかなり傷心モードだったのかな……と今更ながら自覚。

本当のマシュ達と再会できて、心の底からホッとした。
彼女たち曰く、最初の一瞬だけは交信できていたらしい。「プレイ日記01 右手に金髪美少女師匠、左手に水銀メイド」のあの通信だけが、本物だったワケか。
ああ……それも、ちょっと安心した。あのわけのわからない状況の中で、必死に声を届けてくれた相手さえも偽物だったなんて、思いたくはなかったからなぁ。















カルデアと通信が繋がった、ということは……当然、この人とも繋がってしまう。
ダヴィンチちゃんだけれど、ダヴィンチちゃんではない人。
ムネーモシュネーにとっても、創造主に近い存在であると同時に、己にも近い存在である相手。

ダヴィンチちゃんはムネーモシュネーに会話を求めるが、やはりムネーモシュネーは拒絶した。
さすがに少し、色々と遅すぎた。その事実に、二人は共に、後悔を抱いているようにも見えたが……それでも、どうしようもない。















おとぎ話のパッチワークは、『見つけてほしい』
仮面舞踏会は、『あなたと話したいが、私の姿は知らせたくない』
蒸気絢爛は、『忘れていたい』

ホワイダニットを今更突き詰めたところで、もはや事件解決には繋がらない。
それでも、ムネーモシュネーの気持ちを読み解いて考えることは、決して無意味ではないようにも思う。

探偵の中の探偵に背中を押されて、最後の戦いだ。
ムネーモシュネーと決着をつけよう。















最後の戦いが始まるその前に、ライネスは会話の中で、さり気なくお礼を口にした。
……さり気ないようでいて、本人的にはかなり気合の必要な作業だったようだ。
照れ顔がかわいすぎる件。うちのお師匠様は世界一。







彼女の弱点






前回と同じく、ムネーモシュネーと対決だ。
さすがに与ダメがゼロになることは無いが、定期的に術クラスのシャドウサーヴァントを召喚してくるなど、行動パターンは前回とは多少異なる。
本体を倒せば終了なうえ、術影は倒しても補充され続けるので、ムネーモシュネーのみを狙ったほうが良い。
ムネーモシュネー用の殺アタッカーが影鯖にクラスで負ける点が悩みどころなので、回復や防御サポーターを付けたり、アルターエゴをアタッカーに選んだり、そのあたりは手持ちに合わせて対応したい。

辛いのは、やはりチャージ攻撃前に強化解除をしてくる点。
これは前回だけの特別仕様ではなかったらしい。許されねぇよなぁ天草ァ!?
相手のチャージを減らす、デバフを与える、いっそチャージ攻撃対策は諦めて回復等で粘る……などなど、やり方はいろいろと考えられる。

敵の攻撃が多段ヒットなので、宝具が回りやすいのは嬉しい。
ブレイクの度に味方のNPをガン下げしてくるので、タイミングには注意。















ムネーモシュネーは破れ、フェイク・ロンゴミニアドの崩壊が始まっていく。
そんな中で、ダヴィンチちゃんは再び、ムネーモシュネーに声をかけていた。

ダヴィンチちゃんは知っていたけれど、ムネーモシュネーは気付いていなかった、わからなかった、『彼の想い』。
レオナルド・ダ・ヴィンチが一瞬たりとも後悔しなかったからこそ、主人公たちは生きて今も戦っているという現実……。


小さいダヴィンチちゃんとムネーモシュネーは、やはり似た者同士だ。
同じ創造主に造られて、少しずつ違う形で創造主を想い、主人公たちを愛してくれている。
ダヴィンチちゃん達にとって、相手は『自分のありえた姿』とも言えるのかもしれない。
もっと話を出来たらよかったのだけど……それでも、ムネーモシュネーには、後悔はないのだろうな……。















機械を自称し、自覚していたムネーモシュネーだったけれど、中身はとても人間らしかった。
『人間のような感情というバグを抱いた結果暴走してしまったシステム』というのは定番でもあるが、やはり切ないものだ。
そんな彼女が、最後に「夢が叶う」幻を見たのは、とても悲しくて寂しくて……でも、間違いなく、幸せな結末だった。
戦闘が終わった時のドロップアイテムがたくさんの“追憶の貝殻”だったのも、とても彼女らしくて、さり気なくも美しい演出だった。そして超切ねぇ……。







See you again











こっちはこっちで、別れの時がやってきた。
最後にとてもストレートに褒めてくれたアストライア。う、嬉しい。
こういう、女神的なちょっと高い視線から認めてもらって、『善き人間のひとり』として好意的に見てもらえるのって、イイよな……。
若干馬鹿にされているような、相手にされていないような、それでもワンチャンあるようなないような距離が良い。
爽やかで気持ちのいい関係だ。アストライアとも、またゆっくり話をできるシナリオを期待したいな。

そして、「我が弟子が消えかけてるだろうが!」と焦るライネスもかわいい。
普段は独占欲を見せることはなさそうだけれど、土壇場でさすがに焦る姿は年相応の女の子っぽさがある。
やはり俺たちのお師匠様は最高クラスにかわいいな。















それでいて、いざ話が出来る段階になると、「………………」と少し沈黙してしまったのがまたかわいかった。
『縁があったらまた会おう』というのはFGOの定番ネタであり、あからさまだと個人的には少し冷めてしまう。
が、今回のライネスに関しては、とても好ましい塩梅だった。要するに俺の趣味かどうかってだけが判断基準なのでは?


『絶対に会おう』という約束はなかった。
ただ、“会えるかもしれない”という可能性だけで、彼女は「私はもうそれでいい」と語った。
ライネスの言葉も、彼女と主人公の師弟関係も、何かを確約したわけではない。
ただ、可能性と夢だけを抱いて、「それだけでいい」と満足する姿は……言い方は変かもしれないが、型月的な美しさがあった。

あるかもしれないし、無いかもしれない。
でも、あるかもしれないと想うだけで、幸せを感じたり、満足を覚えることもできる。

そんな切なさと距離と、未来への明るい感情が、とても心地よい別れだった。
素敵なラストシーン、気持ちのいい別離だったな。







おわり






これにて事件簿コラボイベント感想、無事に完結だ。
『主人公の記憶』を巡る物語として、コラボ抜きにしても良いシナリオだったと思う。
私は原作既読者なのでよくわからないが、事件簿シリーズ未読者のFGOプレイヤーにもとっつきやすい、面白いイベントになっていたのではないかな?

“事件簿コラボ”としての要素はそこまで重要なものではなく、それでいて事件簿関連キャラクターの従来の魅力もありつつ新しい一面も見えて、非常に完成度の高いイベントシナリオだったと思う。










大満足の内容だった。
……けど、『事件簿の設定の深淵部分にはあまり触れなかった』のは、少し残念だったと思わなくもない。
Ⅱ世やグレイの物語は今なお続き、間もなく完結する事件簿本編の中で描かれていくものなのだろうし、コラボイベントでは掘り下げるのが難しかったのもあるだろうとわかってはいる。

しかし、もうちょっと“サービス”的なものが欲しかったかな。
グレイとアルトリア顔の会合や円卓との出会いなど、簡単に成立させてはいけないものだろうけれど、もう少しニアミスのドキドキを味わいたかった。
そのあたりは未完結原作の本編や設定との兼ね合いが、やはり悩みどころでもあったのだろうが……。

うん、まぁ、結局は、仕方ないといえば仕方がない。
グレイがかわいかったから、なんでもええやん! ……でも、まぁ良い。










事件簿コラボでありつつタイトルが『レディ・ライネスの事件簿』。
かつ、期間限定召喚の目玉がライネス(司馬懿の疑似)だと知った時は、なるほどと思うと同時に「商業的な匂いがするな……」なんて、下品なことを実は考えてしまった。と、素直に白状してしまおう。
そりゃ目玉ならカワイイ女の子がいいし、ライネスは人気キャラだし初見でもキャッチーな魅力があるし、そりゃそうだよな……みたいな、意地の悪い受け止め方をしてしまった。俺の性格が悪い。

……しかし!
結果的には、そんなゲスい偏見を抱いたことを土下座して謝ろうと思うくらいには、掌をクルックルさせてもらった。
メッッッチャ、よかったぞ!!!!

従来のライネスの魅力はもちろん、FGOとのコラボであることから生まれた、主人公との新たな関係性。
今回のイベント、今回のシナリオゆえに主人公との関係が構築され、「枠から生じた、初めての『師弟関係』」にドキドキワクワクしているライネスの姿は、原作の主人公であるⅡ世やグレイの目線からでは決して見ることのできないものだった。
超、超、超良かった。
ライネスのことは前から好きだったが、更に何倍も好きになった。










ライネスといい、去年のコラボ配布だったジークといい、『FGOコラボイベントだから生じた、原作には無かった関係』というのは良いな……。
ライネスにとっては彼女が師となる師弟関係。ジークにとっては対等な友人関係。そういった新しい目線の関係性をFGO主人公と築く、というのは個人的にとても好ましいコラボ具合。話はちょっとズレるけど、SN元祖メディアとFGO主人公が『師弟のような姉弟(妹)のような関係』を作っているのも超好き。

まぁライネスは配布ではなくガチャ枠なので、努力しない限りは、今回築いた人間関係の“続き”を見ることはできないわけだが……ライネスとの最後のやりとりがとても美しかったので、これはこれでとても良かったと思う。
新しく師弟としてやり直す未来があってもいいし、いつか会える可能性を信じて歩き続ける未来があってもいい。
どちらに転んでも、『ライネスとの出会いで、新しい未来の可能性が生まれた』物語として、綺麗に纏まると思う。

……「ガチャで引けなくてもめげない」的な話じゃないぞ?
まぁそういう面があるのは否定しないけど、それはそれこれはこれっつーか……な??










ともかく、今回の事件簿コラボは、個人的にここ数年でもトップクラスのイベントシナリオだった。
ボリュームも程良かったし、何よりも質が高い!
伏線の回収の仕方といい、盛り上がりのポイント作りや燃え・泣き・感動などの感情の振り回しっぷりといい、見事な代物だったと思う。後味も良い。
楽しかった! 満喫した!

……けど、1クエに5体しか出ないエネミーを60だの90だの倒せってのは辛かったぞ!?
ランダムレアエネミーよりマシと言えなくもないが、ちょっとバランスが悪すぎるだろう……。
自然回復では、全然間に合わなかった。
楽しかったけど、疲れたなぁ!