FGO第二部 Lostbelt No.4 プレイ日記03 一人だけの神様



たまたま最初に立ち寄ったに過ぎない村を守ろう、と、当然のように考えることができる英霊たち。
ラーマもカルナも哪吒も、とても良い奴らだ。好感が持てて頼りになる、格好いい英雄だ。

……しかし、プレイヤー視点では、「他にすべき事があるのでは……」とも考えてしまう。
冷静で神目線なプレイヤーの感覚だとわかってはいるけれど、どうしてもそういったことも思ってしまう。

そのあたりの『読み手と登場人物の意識のズレ』は、対象がゲームにしろ小説にしろ起きない方が難しい。生まれて当然のズレだ。
だが、この第四章では、そのズレによって生じるストレスがやや“多い”ような気がしなくもない。
最終的に、そのストレスがあったからこそのカタルシスが待っているのだろうか……?





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※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています



アーシャが教えてくれたこと




無邪気な少女アーシャから、引き続き『この異聞帯について』の情報を集めていく。
幼い子供なので、知識に偏りがあったり大人とは価値観が異なる可能性もあるだろうが、現時点では重要な現地資料だ。しっかり覚えておこう。

まず、アーシャは『大きな樹(=空想樹)』のことも『神の空岩(=謎のキューブ)』のことも、詳しくは知らなかった。
彼女の感覚では空想樹のほうは「ちょっと前に突然ぼーんって生えて」きたらしいが、神の空岩は「ずうっと昔からあるだけのもの」だという。

空想樹はクリプター側が介入したことで生えたのだろうが、『神の空岩』とやらは、クリプターや異星の神は無関係ってことか?
この異聞帯そのものや、この地の王に関わる特殊な存在である可能性が高そうだ。
ただし、一般住民は「神様関係の何か」という程度にしか認識はしていないらしい。









更に詳しく話を聞くために、一度移動してバナナ休憩。
バナナ立ち絵が用意されているラーマの姿がシュール。フォウくんも一緒にモッキュモッキュ。

……バナナはさておき、この世界での重要事項『ユガ』について、衝撃的な話を聞くこともできた。
“今”のこの世界では、最初のユガが四日続き、次のユガが三日続き、第三のユガが二日続き、終わりのユガ(カリ・ユガ)が最後に一日として訪れて……それが終わると、「神様の裁きでみんな死ぬ」
「神様に認められればみんな生き返らせてもらえる。そしてまた、幸せな最初のユガが始まる」のだと、アーシャは笑顔で語った。
世界の一般常識として、疑問も恐怖も覚えていない様子だった。







死ぬ、生き返る……といった不穏な言葉が最も気になるが、まずは『ユガ』について、汎人類史と異聞帯内の違いを確認していく仲間たち。
丁寧に教えてくれたのはキャプテンだった。インドにちょっと詳しい?
ダヴィンチちゃんも、心の中で(インドとは無関係ではないのか――)とキャプテンの正体について何か察している様子だった。


「世界は四つの時期を循環している」という考え方。
カリ・ユガが近付くにつれて世界からは正しき法が失われていき、代わりに悪が満ち始める。
そして最後には神の手で世界は一旦消滅し、再び作り出されて新たなクリタ・ユガ(最初のユガ)が始まる……というのが、汎人類史における『ユガ』だった。

大きな流れや最終結果は、『異聞帯のユガ』にも近い。
だが決して同じものではないだろう。そもそも、“本当に起きている(と思われる)”時点で、汎人類史のユガと異聞帯のユガには大きな差異がある。





最初の方針






明日が最後のユガ『カリ・ユガ』だとすれば、残った時間はかなり少ない。
今日以上の数の多くのカリが町を襲うことが予想されるため、この時点で主人公たちは「ビーチュの町を守るために動く」ことを決めた。
追い出された町だが、石を投げられても守ろうと断言するラーマの笑顔が心強い。
そういったことに迷いなく、胸を張って行動できる彼らは気持ちのいい人物だ。


……しかし、プレイヤー目線では、正直気になることも多かった。
ユガ全体についてやカリ・ユガの最後に訪れるという“神の裁き”について、もっと注意を払った方がいいのでは?
町の人々が心配なのはもちろんだが、「この世界の住民ではない自分たち自身」が、『この世界のシステム(仮)』に受け入れられるとは限らない。
今という瞬間だけでなく、これからも戦い続けることを考えるならば、第一に自分たちの安全を図るためにも更なる情報を最優先で集めるべきなのでは……とも思うが……。

と、いうのも、「明日が最後の一日」ってのが超不安なんだよな~。
時間制限がある系ゲームによくある緊張感と恐怖。ムジュラの仮面とか。
これで到着した日が「最初の日」だったなら、町を守ったり仲間を探したりといった手近な目標に集中するのも長い目で見れば良い手なんだろうが、期限が迫りすぎているのがともかく怖い。









まぁ、ここまで話をしてくれた目の前の女の子と、関わった町を放ってはおけない……というのも、当たり前の感覚ではある。
その選択を迷わず行える、主人公やラーマ達に好感を覚えたのも間違いない。

仲間になるかもしれない存在として、アーシャは「神様みたいなひとたち」の噂も教えてくれた。
「たち」ってことは、複数人? 複数のはぐれサーヴァントってことだろうか……?
前回アジャイが話していた、「山向こうの奴ら」とはやっぱり別人……なんだよな、たぶん。


ともかく、「神様みたい」なその中の一人は近くの山にいるとのことなので、調べに行くことになった。とりあえず最初の方針は定まった、と言っていい。反対意見も身内からは出ない。
「神様みたいなひとたち」というと、連想されるのは神霊だ。
そうでなくても、一般人からすればサーヴァントは奇跡の力を持っているに等しいし、「神様かも」と勘違いされかねない。

そんな話をする中で、アーシャが神様について「神様は一人しかいないじゃない?」と口にしていたのが引っかかった。
ダヴィンチちゃんも反応していたけれど、汎人類史とはここもまたズレている。
神が一人、というと、思い出すのは北欧異聞帯だ。神に近い絶対的な人物が降臨している、というと中国異聞帯に近いとも言えるか?
何にせよ、アーシャの語った『一人だけの神様』が、この異聞帯の王である可能性は高いように思えた。





山調べでの別行動




第三節が始まると、まず不思議なものが画面いっぱいに表示された。後に、マップ画面にも小さく表示されるようになった。
羅針盤のような時計のような、不思議なモノだ。
あくまでも“演出”なのか、主人公たちの言及はなかった。
プレイヤー目線でのみ開示される、『時間の経過や変化』を表しているのだろう。

そして、この盤が意味するものもなんとなくわかる。
先程の話を思い出せば、大体予想できるし、そう間違っていないだろう。
こえぇよ……。あの赤くて黒い日がこえぇ……。
最終日に外に出たくないなぁ。もう帰らないか? だめか。









アーシャが教えてくれた山にやってきた。
ボーダーの機器に反応は無いが、カルナとラーマはなんとなく何か感じるものがあるらしい。

とりあえず手分けして探すことになったのは良いが、飛行可能な哪吒だけが単独で空からの探索に向かってしまったのが、やや心配だった。
カルナも飛べないっけ? 自由自在に飛び回れるってほどではないのかな。
そもそもカルナは燃費がヤベータイプの鯖だし、必要時以外は省エネした方が良いのかもしれない。

何にせよ、単独行動はちょっと不安な気もする。
マシュも心配しているし、ラーマの台詞もフラグっぽいし、変なことにならないことを願いたいが……。





まさかの出会い




哪吒だけ別行動になり、山に住むモンスターと戦っているうちに……カルナが、『何か』見つけた。
彼曰く、敵かどうかわからぬもの。カルナの槍に危うく貫かれるところだったのに、その危険を霞ほども気にしていないように笑っていた人物。

シルエットだけで、その正体はすぐにわかった。
登場が早い、というより、直接対面が早い。
ヒナコの時もかなり早くはあったけど、これは……。









元Aチーム、クリプターの一人、このインド異聞帯を担当している人物……どう考えても偽名な、スカンジナビア・ペペロンチーノ!?
今回のCMでもなんとなく好意的な雰囲気があったけれど、実際にこうして対峙してみても、そのイメージは変わらない。
本気なのか演技なのか……。
こうして正面から話している分には、『敵』としての印象は薄い。
オネエっぽくてお茶目でフレンドリーで、優しそうで良い人そうで……そんな印象を、まず受けてしまう。

そこがどこまで彼の本質なのか、本質を隠すヴェールなのかはまだわからない。
少なくともマシュは、彼に対して決定的なほどの敵意を持ててはいないようだった。
むしろマシュはペペロンチーノに対して、こういった関係になっても尚、下手すれば他のどのクリプタ―よりも好意的に接しているようにすら見えた。

もし、マシュや主人公が抱くそういった『好意』を逆手にしようとした策ならば……?
そういうことはあまり考えたくはないけれど、そんな場合、かなり辛いものを見ることになるかもしれない。
逆に、本当に親しくなって好意を抱いても良いだけの関係を築いた上で、敵対以外の選択肢がないならば、それはそれで残酷な物語ではあるが……。









ペペロンチーノはこちらの問いかけに、あまり丁寧に答えてはくれなかった。
黙ったり、「うーん、ま、そうねぇ」なんてやや曖昧な返事をしたり、道化を演じて誤魔化しているようにも見えなくはない。

その上で彼は“警告”をしてくれた。
この場でわざわざ姿を現した……いや、カルナに見つかったから現したのだが、その目的は主人公たちへの警告だったのか?
まさか主人公達に忠告するために、わざわざ追ってきたのか?
もしくは、見つかってしまった現状から逃れるための方便かな。
何にせよ、ペペロンチーノの“警告”は、結果的には完全には間に合わなかった。





黒い哪吒






空を駆ける哪吒の姿に、強い感情を一気に溢れさせた“何者か”。
目が眩み誤魔化せないほどの『―――』に背中を押され、激情に駆られた“何者か”は想いのままに哪吒へと襲い掛かっていた。
その結果……。









まさか……まさかこんな結末になるなんて……。
中国異聞帯からの二連続の出番、という点は、今思えば不吉でもあったのかもしれない。
現に哪吒自身も、異聞帯に入る前に「霊基が行くなと警告している」と嫌な予感を抱いていた。

しかし、辛い。
哪吒が不調と不安を訴えていたのは知っていたのに、何もしてあげられなかったようなものだ。
哪吒を守ることも、「もっとたくさん助けたかった」哪吒の望みを叶えてあげることも出来ず……。
無力を感じるし、哪吒を失うことそのものも悲しい。









哪吒を打倒した相手は、“もう一人の哪吒”とでもいうような相手だった。
金色の髪に浅黒い肌、服も黒ベース。オルタっぽいけれど、おそらく別物か?
何にせよ、我々の知っている哪吒とは別人だ。外見も喋り方も異なる、この異聞帯に属する敵だろうとホームズは語る。

異物を排除する、と言って襲い掛かってきた敵哪吒だが、戦闘前には「個人的な運動の終了」とも口にしていた。
もしかしなくても、哪吒を襲ったのは“敵だから”“怪しい相手だから”ではなく、「個人的」な感情に基づく行為だったのか?

カルデアの仲間である哪吒を見た瞬間に激情を滾らせた、先程のモノローグの主は、おそらくこの敵哪吒だったのだろう。
そのあたりの感情の意味や真意は、今はまだわからない。哪吒本人が居なくなってしまった今、もはや知ることも出来ないのかもしれない……。





味方を失った悲しみ






敵哪吒は、色違いの戦闘キャラも宝具含めて用意されていた。
そのうち霊衣として登場する可能性もあるか?
2Pカラー感は、これはこれで素敵だ。金×黒って組み合わせもいい。オンナの美しくする色だ。たぶん。

戦闘を終えても敵哪吒は平然としていたが、ペペロンチーノの気配を感じて、その場から去って行ってしまった。
ペペロンチーノを探している、もしくは彼の命令に従っている?
ペペロンチーノはあえて敵哪吒に気配を見せたようにも見えた。
結果的には、自身の身を危険に晒すことで、主人公一行を助けた……ようにも、見えた。









窮地を脱して、改めて味方・哪吒を失ったことを悲しむ一同。
そんな中で、キャプテンが励ますような言葉を使ってくれたのが、少し意外でもあった。
そっけない雰囲気だけれど、なんだかんだで面倒見のいい人……というか、気遣いのできる優しい人だ。
三章introでコヤンスカヤから守ってくれたのも確か彼だったっけ。


確かにキャプテンとカルナが言う通り、哪吒が接敵して抗ってくれたからこそ、主人公達が奇襲を受けずに済んだと言ってもいいだろう。
哪吒自身は謝りながら逝ってしまったけど、十分に頑張ってくれた。哪吒のおかげで救われた。

……意味はないかもしれないけど、もしまた会えたら、改めて御礼を言いたいものだ。
悲しみながら逝った彼女自身には、もう会えないと言ってもいいけど、それでもきちんと感謝したい。









励ましてくれるボーダーの仲間たち。
「王命だ」と、力強い言葉と笑顔で皆を引っ張り上げてくれるラーマ。
良い人たちばかりだ。格好いい。頼りになる仲間たちだ。

そんな中で、沈みかけているマシュが、気合を入れ直している姿がとても印象的だった。
ちょっと無理をしている感じが痛々しい。
それでも彼女が頑張っている以上、今は何も言ってはいけないのだろう。