FGO第二部 Lostbelt No.6 プレイ日記14 守りたいもの



これまでに五つの異聞帯を乗り越えてきたけど、今回は「今まで学んできたものを全部詰め込む」って意志を感じそうになるくらい世界観の造りが濃くて、それがすごく良い。
設定や歴史や今を生きる現地のキャラクターそれぞれが丁寧に設計&解説されていくのに、説明臭さも少なく受け入れやすくて愛嬌もあって、気付けば彼らのことを自然と好きになってしまっているし、好きになればなるほど“その瞬間”に刻まれる傷は重く深いものになる。

他の異聞帯で、たとえばロシアでアタランテオルタが最後に立ちはだかった時とか、北欧でスカディに「この奇跡を逃してなるものか!」と吠えられた時とか……ああいう愛おしい苦しさも凄く良かったけど、今回はまだまだその時点に至ったわけではないのにどこか通じる部分のある愛しさ苦しさを既に胸に抱え込んでいる。
ブリテン異聞帯……キッツいっすわ……。(※褒め言葉)





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※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています



遊ぶ残虐カップル

最も嫌われている妖精騎士






城の天守で起きていたのは、ある意味では想像通りの惨劇でもあった。
ベリルが参戦していた時点で今回の戦争の結末が悲惨なものになるのは目に見えていたけど、トリスタンが嬉々として死にかけのボガードを弄んでいるのはなかなかキツい光景。
グロスターでちょっとだけ「悪い子じゃないかも?」なんて思ったりもしたけど、そんな甘えは許さねーよと全力で踏みにじられたような気分だ。

ショックでもあり、悲しくもあり、その行為に怒りも覚え……やっぱり改めてトリスタンのことが気になったりもする。ここまで行き着いてしまった彼女は、これからどうなってしまうんだろう。
例えばベリルなんかは決して相容れない“闇”のような存在として恐れ半分期待半分で行く末を楽しみにしているけど、トリスタンはベリルほど極まっていないようにも見えて、だからこそ今後の不安が大きい。





ベリルとマシュ






ベリルが期待していたマシュとの再会劇は無事に実現したが、こんな状況では好意的な関係を築けるわけもない。
記憶を失っているからと簡単に言いくるめられるわけはないと、読者のみならずベリルとて思っていただろうに……うーん、ベリルの考えは本当によくわからない。彼は何を求めてマシュとの接触を図ったんだ?

ブラックバレルの確保が目的のひとつだったようでもあるが、そっちはそっちで取り逃しても大して気にしていなかった。
某リンボ並みにフリーダム&ファジーにその場その場で生きているようにも見えるし、実際はすごく色々と思考を巡らせて策略を練っているようにも見える。不気味な男だ。
まぁリンボほど思い付きで行動しているわけではないと思うが……。リンボレベルの奴がリンボ以外に何人もいたら普通に困る。







彼がマシュに特別な執着を持っているのは間違いないようだけど、わかりやすい愛だの恋だのにも見えないしなぁ。
好かれたいとか思い通りにしたいといった方向よりは、恨まれたいとか感情を向けられたいとか、そういった特殊な欲求がまだ近いようにも見える。でもそれもちょっと違うような……要するにわかんねぇや!

何にせよ、記憶の有無に関わらずマシュにとってのベリルは明確な『敵』になった。これはこれで強力な縁ではあるので、やや不穏。
早くマシュと再会したい……。マシュVSベリル再戦なんてことになる前に、主人公たちと再会&記憶復活を遂げてほしいもんだ。
現状のマシュとベリルを近づけるのは、やっぱり危険としか思えない。

……そういえば、ベリルが見失ったブラックバレルはどこへ行ったんだ?
マシュが拾う暇なんてなかったはずだし……。あと、賢人グリムも結局どうなったんだ。





決意のマシュ

重なる別れ






ボロボロのボガードとマシュは、なんとか窮地を脱した。
無事に裏門まで辿り着き、更に脱出できただけでとんでもないほど運が良い。
……その運には理由があった。

そうか……。
ボガードが顔を上げるなと言ったのも、民衆に力強く言葉をかけたのも、“そこ”に注目させないためでもあったのか……。
プレイヤー目線ではすぐにわからずとも、マシュの反応で全て理解してしまった。
ああ……そりゃマシュも、そんな顔になるよ。でも最後に向けられたのが無理やりな笑顔と「ありがとう」という御礼の言葉だったのは、マシュらしくて本当に良かったと思う。それらは彼らにとっても、最高の報酬になっただろう。









なんて格好つけてみたけど、実際は読みながらボロボロだったよな。
最初から嫌な予感はあって、途中で「あ……」からの「あ……! ああ……!?」と確信に至って、更に最後のダメ押しですわ。こんなの殺意しか感じない。

まったく予想できなかったわけではないけど、話の運び方もマシュやボガードの反応も、ロブたちの反応も全てが超良かった。
期待を大きく上回る名場面であり、全力でプレイヤーの脇腹をドスで刺してきた。いってぇ~~~~! 跡が残るゥ!!

こういう“忘れられない傷”の残し方が、FGOってば本当に巧いんすわ。
物語の構成も個々のキャラクターの立て方も絶妙なので、本当に綺麗に刺さってしまう。
彼らと二度と会えないこと、思い描いた旅の続きが出来なかったこと、この別れの場にウィンキーがいないこと、あの美しいシェフィールドが永遠に失われたこと……全てがメッチャクチャ悲しい。本当にもう……本当にさァ……。







別れはもうひとつ。これもまた……辛ぇのなんのって……。
どいつもこいつも初対面では薄い本要員(笑)なサブかモブってくらいにしか見えなかったのに、今ではすっかり全員が大好きなキャラになっていた。
そんな大好きな奴らと永遠の別れになるってだけでも辛いのに、ここに来て更にキャラクターとしての深みを増してくるのが酷すぎる。死に際に解像度を上げるんじゃない! ライターの鬼チクショー!!

さすがの俺(=人妻好き)でも「マシュに未亡人属性がついたぞヤッター!」なんてハシャげず、ガチ凹み。
少なくとも半年は喪に服させてほしい。半年くらい経ったら、改めて未亡人に喜ぶから……。







おそらくこれで、『マシュ編』とも呼べる物語は一段落になるのだろう。
それぞれの旅が終わり、集まるのは決戦の地ノリッジ……。展開が面白そうすぎてヤベェ。シェフィールドでの出来事が衝撃的すぎて、気持ちがガンガンに盛り上がりっぱなしで憤死しそうなんだが!?

長かったような短かったような『マシュ編』だが、本当に面白かった。
そしてプレイヤー的には、ノリッジという土地についての執着が生まれたのも大きい。厄災の危機にある街ノリッジについては前から知っていたけど、オーロラに「ノリッジを救えば鐘を鳴らしていい」と言われたこともあって、なんとなく漠然と“通過点”や“最初の難所”くらいにしか正直考えていなかったとも思う。
それがシェフィールドでの出来事やボガードの想いを聞いたことで、“守りたい場所”になった。
ノリッジに何が待ち受けているのかはわからないけど、ボガードやシェフィールドの民のためにも、絶対に救いたい……!





そして物語は現在へ

次の目的地は“ノリッジ”




……とまぁ、そんなことがシェフィールドで起きたのも主人公たちにとっては数日前の過去の出来事。
偵察スタイルなオベロンに各地の様子を教えてもらい、彼らは次の目的地をノリッジへと定めた。
オベロンによると、あと数日でノリッジの『厄災溜まり』は破裂しかねないらしい。





突然新たな同行者






モタモタしている場合じゃねぇ! ……が、不安は消えねぇ!
そんな我々の前に唐突に飛び出してきた謎の少女。だが我々は彼女を知っている。
ガ……ガレスちゃん!? 美しい手で温かなガレスちゃんじゃないか!!

そういえば、グロスターあたりからちょくちょく謎の人物がアルトリアの様子を見守っている描写が存在した。
ムリアンや賢人グリムあたりの手の者が監視してるのかな~程度に考えていたけど、あれはガレスだったのか!









てっきりオベロンやトリスタンのように、土地に呼ばれた汎人類史英霊なのかと思ったが……ガレスは自分を「騎士になりたい『目的』だけはある、詳細不明の下級妖精」と語った。
異聞帯出身ってことか……? それとも汎人類史の記憶を失っているだけで、やっぱりサーヴァントなんだろうか?

よくわからないけど、ガレス個人から悪意は感じない。
ともかく新しい仲間だ! よろしくガレスちゃん!
実装から約二年、イベントでは出番多くともメインシナリオには未登場だった彼女だ。しかも舞台はブリテン異聞帯ともなると、色々な意味で期待せずにはいられない。楽しみが増えたぞ!
アルトリアとも主従ではあるけど、年齢もノリも近しい感じが女子中学生みたいで可愛いね。良い友達が出来たなって感じが微笑ましい。