FGO第二部 Lostbelt No.6 プレイ日記39 嵐の中の輝き



終盤はともかく怒涛の展開ばかり。バトル的にもストーリー的にも心休まる時がなかった。
いくつもの出来事が胸に刺さりながらも振り返る間も与えられず次の出来事が待ち受けていて……。
全てが終わってからようやく、胸に刺さったアレやコレについて考えることができた。
辛いことの方が圧倒的に多かったはずなのに、綺麗なものばかりが思い出されて穏やかな心地になるのがなんとも不思議だ。
面白いシナリオだったなぁ、アヴァロン・ル・フェ。





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※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています



ノリッジでの戦い

円卓の騎士はここに






マシュとバーゲストが直接会話できたのは、結局「プレイ日記34 戴冠式」の頃の少しだけの時間でしかなかった。
だがここで“円卓の騎士”という存在、“ノリッジ”という街とその街を愛した人々、彼らが住んでいたシェフィールドなどなどの色々な要素が合わさって、「この街であなたに負ける事はできない」と吠えるのがメチャクチャ熱くて格好いい。

シェフィールドでの出来事も、あの妖精三人組との旅や会話も、今となっては大昔のことのようにも思えてしまうけど、決して薄れたわけでもない。
マシュの中にも我々の心の内にも、今も確かに生きている!
こんなの突きつけられたら泣くしかねぇよ。泣きながらマシュを応援する以外、何をすればいいんだよ。







更にココでトドメ。
「ココ」で「彼」が出てくるとか、最ッッッッ高にキマりすぎ。
まったく予想していなかった展開だったので、素で息を呑んだし興奮&歓喜でニチャアアアと顔面崩壊不可避だった。

かッ……完ッ璧すぎるだろッッ!!??
「ココ」で「彼」は、最高すぎるだろ……ッッッ!!!!!
ブリテン異聞帯での名場面や名シーンは大量にあったけど、この瞬間の熱量は最高レベルの代物だった。









ランスロットの登場も更に嬉しかったけど、でもまぁやっぱり、バーゲストを止める為に他でもないガウェインが来てくれたのが最高of最高。
バーゲストに見せてあげたい光景だ。彼女にはもはや何も認識できないだろうけど、全てを失った彼女にとって『堕ちた自分を、憧れの騎士たちが止めてくれた』事実って、確かな救いになったとも思う。
本当にありがとう、二人とも……。マシュもありがとう……。

この場にトリスタンが居ないのが少し残念だけど、一足先に召喚されたうえでのアレコレがあったことを思うと、今になって改めて『初期にトリスタンが召喚された』事実や伏線を盛大に壮大に回収されたような気分でもあるので、要するにサイコーです。
バーゲストとマンチェスターのアレコレで地獄まで落ち込んでいた気分が、全部とは言わないけど大きく晴れた。
本当に格好良くて気持ちのいい場面だった……。





最期のアドバイス




悲しみ以外の感情でも胸が熱くなる戦いを終えて……。
気の緩んだところで、主人公の脳裏に過ったペペロンチーノの言葉。これが彼らの運命を大きく変えた。
ペペロンチーノはさぁ……凄すぎない? 数日ぶり、数十回目の驚きと感謝。
居なくなった後まで多くのものを遺していってくれている。最高と何度言っても言い足りないくらい、本当に最高の先輩だ。





愛の話






『魔女』の息子だったベリル・ガット。その背景にあったものが、ここでようやく明かされる。
『魔女』については気になる事も言いたい事も山ほどあるし、まほよを語りだすといよいよキリがないので断腸の思いで諦めるとして……今重要なのは、ベリルの“愛”について。

少し前までは彼がマシュに向ける感情について、普通の愛だの恋だのではなさそうだと勝手に推理していた。
が、それは間違いだったんだろう。我々の感覚では普通じゃないかもしれないけど、ベリルにとっては『普通の愛だの恋だのだった』というのは、見事に予想を外されて気持ちよくすらある。
嘘だらけの男かとも思っていたが、むしろ本当の嘘をつく機会は限られていたのかもしれない。「誰よりも綺麗」と言った母の星の瞳を潰したのだって、彼にとっては普通の愛だったのだろう。

この真相を踏まえて、ベリルの言動も改めて読み直すべきかもしれない。
うーん、やりたいことが山積みで発狂しそ~。









終わってみれば、ベリル・ガットは想像以上にシンプルな男だった。
歪みが存在するのは間違いないけど、それらに目が眩み過ぎて正しく人間性を見抜けなかったのはプレイヤー目線では少し悔しくもある。けど仕方ない。深読みは読者の生きがいなんすわ。

最後にマシュに否定されたのも、彼にとってはそれなりに満足な結末だったんだろう。
我々を何度も追い詰め、キリシュタリアには致命傷すら与えた人物の最期としては、思っていた以上にあっけないものでもあったが……これも彼らしい。『意外とあっけない』ことも含めてベリルのキャラクターだったんだなと納得できた。

特殊な部分もあるけど結局“愛”が起点だったという意味では、既存型月作品の色々なキャラのエッセンスを感じさせる男でもあったな。
異常な感性の持ち主といえば言峰あたりが代表的だが、もっと等身大ならっきょの白純パイセンとか月姫の四季あたりをちょっと思い出した。もっとも四季に関しては、もうひとり似た人物がいたけど……。





輝けるモノ

小さくも眩く尊い奇跡






我々がノリッジで戦っている頃、ソールズベリーに単身向かうことになったダヴィンチちゃん。
出発前の台詞ひとつひとつの“フラグ感”がエグすぎて怖すぎる。
なんでこんなに俺達を追いつめるんだよ!? そこまで煽らなくても最初からクソ怯えてるっつーの……!

思えば戴冠式前から、マイクの様子は少しずつ変わり始めていた。いや、もっと前から土台自体は整っていたというべきか……。
今まで見てきた光景が光景なだけに、マイクもまた“そう”なるのも、悲しいけど十分にあり得ることだと思ってしまっていた。おそらくダヴィンチちゃん以外は。









事実、ギリギリだったとは思う。
マイクは以前から抱えていた不安がいよいよ膨らみ切って破裂寸前になっていた。
それは今までのような『妖精だから』の業以外にも、ダヴィンチという短命な友人への想いだとか輝かしい日々が終わることへの絶望だとかも混ざっていて、我々にも理解しやすい衝動でもあった。
絶望的な状況で全てを失ってしまうと思えば、誰だって闇に呑まれかねない。妖精のような不安定な精神の種族なら尚更。









なのにマイクは、耐えきった。自分の力だけで、ダヴィンチちゃんにもおそらく気付かせることなく、一人だけで我慢しきった。
これって凄い、物凄い! この國で起きた多くの奇跡の中でも特大級の奇跡で、本当に美しい瞬間だった。 だがその輝きを知るのは読者のみ……。
本当に格好良かった。マイクはダヴィンチちゃんが信じるだけある、凄いヤツだったよ。

ここで改めて、パーシヴァルの言葉が思い出される。「善いもの」を見られた機会は本当に少なくて「悪いもの」ばかり見えてしまって、今も昔も何度も何度もウンザリさせられていた。でも確かに「善いもの」はある。ここにもあったし、きっと他の場所にもあったんだろう。
この光景もまた、嵐の中の輝ける星のひとつだったのかもしれないなぁ……。





「また後で」






二つの厄災を乗り越えて、いよいよ本丸ケルヌンノスとの対峙の時が近付く。
ここで久しぶりにアルトリアと二人だけで短く会話ができた。
……そしておそらく、最後の会話なんだろう。
アルトリアはハッキリ言わないし、主人公もまだ気付いていないけど、彼女の言葉全てが「最後のあいさつ」にしか聞こえなかった。







11日目のグロスター……。
ショーウィンドウの前で妖精騎士トリスタンと出会ったりもしたけど、基本的にはなんてことのない調査と散策でしかなかった。
それがアルトリアにとって、そんなに特別な出来事だったなんて、想像もしていなかった……。

……やはり、全てを終えたら再度確認するしかない。
全てを知った状態で、妖精國の出来事を!
再び辿り直すんだ!!
そして何度でも笑い、泣き、妖精の所業にブチ切れる。