FGOイベント 昭和キ神計画 ぐだぐだ龍馬危機一髪! プレイ日記10 たくさんのありがとうを




寝取られヤダーだの悲しすぎる史実ムリーだの騒ぎつつも、心の奥底では「でもまぁ最終的にはハッピーエンドだろ!」というメタな安心も勝手に抱いていた。
期間限定イベントの中でガチ消滅はまず起きない。ストーリー的にも商業的にもありえない。だからある意味では心安らかに「ウワーッ!」と騒げていたわけだ。

……そんなかわいげのない読者である私も、まさかここまでの展開が終盤に待っているとは思っていなかった。
「最終的にはハッピーエンドだろ!」とは考えてたぜ? 油断してたし期待もしてたぜ?
ここまでの……ここまでのことをされるとさぁ! ひねくれた読み方をして遊んでいた自身の汚さが浮き彫りになっていくんだよな!!
でもおめでとうございます!! おめでとうございます!!
もう他に何を言えばいいのかわからねぇ!!!



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※本記事ではサーヴァントの真名を表記しています





リメンバー・マイラヴ

君の眠る海










敵龍馬の肉体と相打ちになる形で命を落としたようにも見えていた龍馬は、どういう原理なのかはわからないが、海の深淵で眠り続けていたお竜さんの元へと辿り着いていた。
これはお竜さんが呼んでいたからではなく、『???』が龍馬をここまで導いてくれたからなのだろうか?
お竜さんは眠っているといっても簡単に目覚められるものでもなさそうで、出会えたことを素直に喜び合えるような様子ではないのが辛い。

坂本龍馬の死後もお竜さんは天に昇らなかったという話は以前から語られていたけど、まさか今でも眠り続けていたとはなぁ。いやまぁ、「今」がどういう時系列上にあるのかはよくわからないけど……。
サーヴァント龍馬の傍にいる宝具お竜さんは、ここで眠り続けるお竜さんの端末のひとつのようなものだったんだろうか?
今でも生きてるけどチートで云々、あるいは人理焼却云々な事情でサーヴァントになっているマーリンやスカサハ的な状況だったりしたのかな。















プレイ日記07 君のいない世界」で描かれた生前最後の瞬間には結局お竜さんに直接言えなかった言葉を改めて龍馬は口にする。
その表情は自分を庇ったお竜さんが消滅してしまった時と同じ、くしゃくしゃな泣き顔だった。

顔といい言葉といい、今の龍馬の姿は決して“強い人間”のものには見えない。今まで見たことないくらい弱りきりながらもお竜さんに寄り添い続けようとする彼の答えに、先ほどまで冷たく厳しく淡々と語っていた『???』の態度がふと変わり、どこか優しいものになる。
そして……暗い海の底に、光が灯った。







愛の力










お竜さんは目覚め、二人は再会を果たした。ずっと言えなかった多くの想いと言葉を互いに伝え合った二人は、それぞれ神々しさすら感じさせる新たな姿へと変化する。
何から何まで眩しくて美しくて尊すぎる光景だったが、特にインパクトが大きいのがお竜さんの真っ白な姿!
服のみならず髪の色まで真っ白で、こう……陳腐でオタくさい表現なのが情けないけど、セカイ系エロゲのメインヒロイン最終仕様みたいでスッゴい!! お竜さんってば超メインヒロイン!!
綺麗だ……! 綺麗だよ…………!!















異種族ラブストーリーもこれにて最終回。二人は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし!!
な~んて一生懸命に茶化そうとしているけど、そんなふざけた気持ちが端から浄化されていくくらいに美しいわ尊いわで、なんかもう……安心とか喜びとか色々なものが混ざりすぎて一周回って呆然としてしまった。
こんなに素敵な話でいいの……? 今回のタイトルって『ぐだぐだ龍馬危機一髪!』だぜ?

二人の白い衣装に加え、『???』の正体を伺わせる最後の台詞も相まって、もはや気分は結婚披露宴。今までの回想はお二人の馴れ初めPVだったんスね。
俺たちは読者なんかじゃない。ただの結婚式出演者に過ぎなかったのだと、ここでようやく気付けたよ。















こうなってしまうと、もはや以蔵の新霊衣も結婚式に出席するためにちょっとイイカッコしたようにしか見えねぇな!
NPC坂本龍馬を迎えてのラストバトルなんて、強さ的にもビジュアル的にも式の余興を見ているような感じでしかなかった。
もう……感極まりすぎて、な~んも言えねぇよ……。
ただただ、おめでとうございます。本当におめでとうございます。
そんな高まりすぎた気持ちのままガチャに特攻をカマし、見事に砕け散ったのも今では良い思い出です。
いや嘘です。良い思い出になるわけねぇだろ!!
でもおめでとうございます!!!







彼らの最期

強い人間、弱い神










どこまでもゲスい天逆神のクズムーブも、龍馬&お竜さんの輝きの前にはもはや羽虫がもがいているようにしか見えなくなってきた。
醜く抗ってんなぁ。ワハハ!

敵龍馬の肉体を捨ててから株が下がる一方だった天逆神にも、ついに最期の時が来る。
トドメを刺すのは龍馬でも高杉でもなく、武市! 戦闘に直接参加できるわけではないもののストーリーの中心となる人物であり、天逆神にも最も振り回された男だ。
武市が手を下すのはなるほど納得、まさにふさわしい場面。でも「一番心の弱い」なんてことなくね? むしろメッチャ強くね?















覚悟を決めた武市がスゴいどころの話じゃない。キマりすぎて怖いくらいに格好いい。
こんなことしつつ「一番心の弱い」発言は自虐が過ぎてむしろ嫌味じゃねぇか……!

武市の言動が凄まじいだけに、天逆神の哀れで無様な最期がより引き立つ。
クズなヤローが情けなく死んでキモチE的な鬱憤の問題とはまた別に、こういう締まらない終わり方が似合う人間性(神性?)の持ち主だったよなぁとしみじみ実感する。
新兵衛や武市、あるいは龍馬やお竜さんのように他者の胸を打つような最期は似合わない。せいぜい彼らの皮を被って格好いいフリをするのが限界で、あのゲスい里に封印されるくらいが相応しい存在でしかなかったんだろうな。

一方で、唯一複雑そうな表情で奴の消滅を眺めていた出雲阿国の気持ちだけは少し気がかり。
彼女は強い人なのできっと大丈夫だろうけど……生前からの因縁の相手をこんな形で失って、お花ちゃんのことも思い出してしまって、色々と考えているのだろう。







親しき人との別れ方










壮絶な三文字割腹の末に消滅を迎えようとしている武市と以蔵のやりとりが、またすごく良い!
天逆神の見苦しい結末に比べて、なんて悲しくも清々しい別れだろう。この最終盤でまたも新規負傷差分が新登場したことに驚いてる場合じゃねぇ!

色々なことがあったけど、ようやく武市と以蔵は元々の関係に戻った上で、一歩前へと進むことができたんだなぁ。本当に素晴らしい奇跡のような出来事だった。
特異点SAITAMA、最初は以蔵にとって今生の地獄の再来じみた超絶地雷特異点かと思っていたが、最終的には生前の無念を乗り越えた上で成長すらできた、サイコーの舞台だったな……。















最後まで素直になりきらないまま、敵のようなそうでもないような複雑な立ち位置のままで終わった高杉。そんな彼に対し、龍馬の態度が結局終始ほぼ変わらなかったことに今になって気付く。
やっぱり彼らは、今も昔も“友人”でしかないんだな。黒幕でもあり、悪神に汚染された被害者のひとりでもあったかもしれない男だが、最後になって元々の立ち位置に戻ったようでもあるのが興味深い。

前回冒頭で描かれた生前と同じく、病で道を閉ざされていくことに「面白くない」と呟く姿も物悲しくて、やっぱり最後まで憎み切れない男だった。
……その一方、同じくサーヴァントになりつつ病を抱え続けながらも元気に過ごしている沖田さんのことがどうしたって脳裏を過るぜ!
次回、ぐだぐだイベント感想最終回!