FGOイベント 15人の理知的なメガネたち プレイ日記05 知略飛び交うオニごっこ




ホワイトデーイベントは毎年ボリュームが控えめな印象もあったけど、今年はシナリオの量だけでいうと意外とあったような気もする。
“読む”パートが長めだったので、なおさらそう感じるのかもしれない。ただでさえ登場人物が多いのにゲーム毎の描写まで細かかったので読み応えがあった。
毎日更新されるのが楽しみだったし、読み終わった時もシンプルに「面白かった!」と思える良いイベントだったなぁ。

 






※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています







特殊ルール満載『オニごっこ

作戦会議Aチーム










Cチームの作戦会議に続いて、Aチームが話し合う様子が描かれた。
事前のルール説明の時点で含みのある反応を見せていたパラケルススだけど、やはり何か考えがあった模様。
魔術を行使すること以外の詳細はまだプレイヤーに明かされていないが、モードレッドに言わせれば「悪辣すぎねえか」なレベルの反則スレスレ作戦を思いついているらしい。モーさんにそこまで言わせるって凄いな。















水平思想ゲームでの敗北も悔やんでいたパルケルスス。
今回の勝負については、彼らしくないほど闘争心を燃やして積極的に勝ちを狙いにいくつもりらしい。なんだよ、珍しいな!
でも凄く良いと思う。仲間たちも驚きつつニッコニコで良い場面。特に共通点もない現地集合型デコボコパーティって感じでもあったが、AチームはAチームなりに結束を強めてきた感じだ。

モーさんやサンソンはともかく、パラケルススは見るからに運動が不得意そうだしメドゥーサに至っては力を魔獣に奪われた身。普通の『オニごっこ』ならばAチームが不利になりそうなものだが、パラケルススの策はその逆境をも跳ね除ける力があるとみた。それくらいの自信が窺える。
展開が読めなくなってきたどころか、むしろ流れはAチームにあり?
らしくない熱血とか仲間で一致団結とか、主人公っぽい風格がビンビンに出てきている。







パラケルススの策










続いてはBチームの作戦会議パート。
……と思ったら、細かい話し合いのシーンは全カット。
いきなり不安が大きいっ……!

個別での活動は各個撃破の危険が高い、というのはCチームでも話し合われていた。ただしそれは信勝のような明らかな弱者を含んでいるCチームのデメリットであって、多少の危機ならば個々人の力で簡単に切り抜けられるBチームにとっては、さほど悪い作戦ってわけでもない、はず。
加えて慣れぬ面子での搦め手や戦術は逆に危ないだろうと“向き不向き”を考慮したうえでの決断でもあるようだが……やはり、あまりよくない流れにも見える。アルジュナ・オルタも自覚がありつつも他の策が思い浮かばなかったのか、重たい表情だ。
なんといっても、今回は直接的な戦闘行為が基本禁止だからなぁ。攻撃系スキルや宝具の一切が使えず、『オニごっこ』としても複雑なルールがたっぷり詰め込まれていて……という現状は、Bチームにとって不利とまで言わずとも得意な環境とは決して言えない。















そんな不安な状況下、アルジュナ・オルタが真っ先に敵と接触する。
ここでAチームの策略の詳細も判明した。サンソンが「すぐにバレるだろう」と言っていたのは、なるほどこういうことだったと知れば理解できる。そりゃバレるわ。
ただ、バレたところで即座に対処法は思いつかない。いわば初見殺しに近い策だ。だからこそ、最強クラスの障害となりかねないアルジュナ・オルタを狙い撃った可能性もあるのか?
何にせよ巧い作戦だ。










ネタとしてはシンプルであっても即対処はし辛い策を初見でぶつけられながら、アルジュナ・オルタもかなり善戦はした。
彼の能力あってこその奮闘だったが、ゲーム開幕直後の情報不足な環境はやはりハンデとして重い。Aチームに狙い撃たれた結果、残念ながら敗北者第一号になってしまった。

最初の犠牲者となったことを彼は悔いて恥じていたけど、こればっかりは仕方がないだろう。彼以外の他の誰であっても、同じ境遇にあれば逃げ切るのは困難だったはずだ。知略を巡らせず一目散に逃げ回ればワンチャンくらいか?
これもある意味では運の問題だったのかもしれない。通常アルジュナの幸運値はべらぼうに高いけど、オルタ化するとググッと低下するからな……。オルタあるある。







イベント時空で生き生きする男










ただしAチームの快進撃もいつまでもは続かない。
第二の敗北者となったのは、人としての優しさをうっかり発露させてしまったことで足を掬われたサンソンだった。Aチームの作戦に必要な“人数”が、これで一人減ってしまったことにもなる。

その上で「―――まあ、後悔はしていません」と言っちゃえるあたり、良い人すぎじゃね?
今回のサンソンは他のキャラクターに比べて派手に目立つ感じでもないけど、比較的平和な環境でリラックスしているからか、肩の力を抜いて純粋にゲームを楽しんでいるようでもあるのがなんかイイ。
それこそ去年の怪盗天草イベントを思い出す。







ゲームの決着

オニの負担










人数が減るにつれ情報も集まっていき、戦況はどんどん変化していく。アルジュナ・オルタが敗北直前に気付いていたAチームの“弱点”についても、既に他チームも把握していた。
更にパラケルススの様子が挿入され、その“弱点”の重みが読者に改めて明かされる。元々オニごっこ向けのキャラでもないのに超キツいじゃん……。
そんな負担のデカい策を自ら提案したうえ、既に消耗しまくっているのに、それでもなおパラケルスス「……勝ちたいところです」と再び口にした。
本当に、良い意味でパラケルススらしくない姿だな。















加えて終盤のモノローグがダメ押し。こんなの……やっぱり、主人公じゃねーか!
内容もパラケルススならではのものでありつつ新たな一面も窺えて、泥臭くて爽やかで格好いい。アツすぎて感情移入不可避。

しかも最後の相手は他でもないクー・フーリン・オルタだぜ?
頼まれたって戦いたくない、近寄るだけでも怖すぎる相手に立ち向かい、その上で勝利をもぎ取ってみせるなんて……。
スゲェ……。パラケルスス、スゲェよ。“漢”だよ。







見事な勝利










第二のゲームは肉体を使いつつも知略と知略のぶつかり合い。最終的には作戦に加えてパラケルススの泥臭い努力が実を結び、見事にAチームが勝利を飾った。
カルデア目線では聖杯を巡って敵対するチームに良いようにしてやられた身ではあるけど、今回ばかりは彼らの勝利に全力で拍手を送るしかない。
素晴らしかった! そしておめでとう、Aチーム!!

モーさんの激しい誉め方にグッタリしつつ「痛い痛い」と呟いて勝利を喜ぶ余裕もさほど無さそうな姿は、熱血バフが切れている感じがやっぱりパラケルススらしくてユニークで魅力的だ。
パラケルスス』というキャラクターは、今までFGOではシリアス面でもコメディ面でもあまり大きくピックアップされてこなかったように思うけど、今回は良い活躍の舞台を貰えてよかったなぁ。










さて、次のゲームは何になるのか。
最初はCチーム勝利、次はAチームが活躍したのだから、順当ではあるけどやはりBチームの活躍も期待せずにはいられない。

……と思っていたのに、なんだか流れが変わってきた? 魔獣に変化が起きているだと?
クソッ、邪魔するな!
俺たちは楽しくワイワイゲームしてるんだから、しばらく大人しくしてろッ!!