ドラゴンクエストビルダーズ2 プレイ日記037 いつわりの衣
監獄島での冒険も間もなく終わる。
囚人たちと会話をするのは、これが最後だ。
モンばあには沢山世話になったし、色々な話も聞いたけれど、それ以外のモブ囚人の連中もなんだかんだで悪い奴らではなかった。
これでお別れだと思うと、やっぱり少し寂しい。
続・おおきづち仲間作戦
暴れん坊のおおきづち
手に入れたカギで、おおきづちを開放!
案の定、まずは暴れん坊おおきづちとバトルが始まった。
仲間にするには、まず殴り合いから始めるのは戦闘民族のお約束。
拳で確かめ合う友情はキライではないが、今の主人公は武器らしい武器も持ってはいない。
素手だ。おおきづちはハンマーを振り被る動作がわかり易く、攻撃を避けるのはそう苦ではないのだが、こちらはこちらで与ダメージがかなり少ない。
シドハルトに騎乗した状態で戦闘する方が定石だったのかな?
しかしまだ乗り慣れていないので、思ったように攻撃を当てられないのが面倒くさくて、結局降りて戦うことにした。
やっぱ最後は暴力だよ。武器など無粋。
どんどん増えていく魔物仲間
メタいことを叫ぶシドハルト。
持っていたまもののエサをおおきづちに与えると、すんなりと手名付けることに成功した。
そして出てくる名付け画面。
しまった、またこのパターンか!
シドハルトの前例も忘れて、また何も考えていなかった。焦る。
シドハルトの失敗を繰り返したくはないし、他のキャラと被る名前だけは避けなければ。
そしてFF4の登場人物から選ばねばならない……という、謎の縛り。
ってことで、おおきづちのヤンが新しく仲間に加わった。
教団の更生で凶暴化した影響か、未だに言葉を話すことはできないらしい。
だが、主人公たちにとっては既に友達だ。言葉が通じずとも、たぶん気持ちは通じている。
モンばあも「元々は良い子だった」みたいに話をしていたし、脱獄を機に心身が癒えて、いつかは元のような健康的なおおきづちになったらいいな。
独房へ戻ろう
戻り方がわからねぇ
さて、あとは戻るだけだ!
……と言われても、正直戻り方がよくわからん。
「来たときのルートを思い出しながら」と言われても、全然わからん……。憶えていないぞ。
日中に仲間たちから教えてもらった『看守は目が悪い』『エッチなほんを活用する』などのアドバイスを巧く使えばいいのだろうが、具体的にどうすればいいのかがよくわからない。
行きのルートは比較的わかりやすかったし、進み方も細かく親切にシドハルトが提示してくれていた。
しかし帰りのルートは、ほぼ主人公に丸投げ状態だ。
大規模な迂回
結局よくわかんねぇので、大きく迂回して、目的地である焼却場を目指すことにした。
看守の目から隠れるより、看守の居ない場所を通った方が安全じゃね? という方針。
意外な場所に看守が居ることもあるので、それだけ注意しておけば、そう苦労せずに進むことができた。
今までこまめに集めていた“砂”も足場として大活躍だ。
多少の段差なら、砂なしでもシドハルトの騎乗でも対応できる。
非正規ルートだったが、焼却場と地下道から、独房下の地下室へと無事に戻ることができた。
ヤス船長がヤスヤス騒ぎつつ出迎えてくれる。
これで脱獄の準備のほとんどは整ったといえるだろう。
いよいよ明日が脱獄の日だ、とシドハルトは熱弁する。
……つまり、今日の日中が監獄島で過ごす最後の日になるということか。
やり残しのないよう、色々とチェックしておきたい。
監獄島での最後の朝
シドー、引越の危機
朝になって、抜き打ちチェックを切り抜けた後に、シドーに作戦の進行状況を打ち明ける。
こんな場所でコソコソと話していたせいか、看守に見とがめられて、『明日からシドーは二号房に移動だ』と言われてしまった。
移動予定の二号房には、まさに昨夜脱獄を企てて失敗した囚人がいたらしい。
そいつは罰を受けているとのことだが……ひょっとして、そいつの独房が空いたからこそ、シドーの移動予定が立ったのだろうか? うーん怖い怖い。
二号房がどこにあるのかはわからないが、今まで二号房の囚人を見かけたことさえほぼ無いようにも思う。
房同士は遠く離れているのか? 単に三号房の囚人と見分けが出来ていないだけかもしれない。
どうあれ……明日になれば、シドーと簡単に話すことさえもできなくなるだろう。
もはや今夜脱獄する以外に手はない。
お膳立てされている感も否めないが、やるしかない……!
心のひとつも解りあえない看守達を睨む
今夜脱獄の計画をたてる。
とにかくもう監獄島や独房には帰りたくない。
……となると、三号房の連中と顔を合わせるのも、これが最後になるかもしれない。
ひとりひとり、しっかりと話を聞いておこう。
まずはキャベツ炎上事件で凹んでいた、センター分け。
センター分けは、どこか軟弱な奴だった。
キャベツ炎上で眠れなくなり、火をつけた主人公に弱々しい恨み言を呟き、エッチなほんには興味を持つ、そんな男だった。
……こうして振り返ると、あまり良いところのない奴だった気もする。要するに、『普通』な奴だった。
そんな地味なセンター分けは、主人公を見てきたことで、やる気と勇気を復活させたと語る。
そして主人公たちの脱獄の成功を、改めて応援してくれた。
あらくれモドキは、エッチな本と猫を愛する男だ。猫好きに悪い奴はいない。
御礼に『焼却場の死体に隠した武器』のことを教えてくれたが……結局これ、回収を忘れてしまった気がする。すまねぇ。
そして色黒チャラ男は、こんな軽い外見の割にオトナで皮肉っぽい男だった。
脱獄のことも、改めて明言しようとはしない。
ただ主人公たちに注意だけを促していった。あらくれモドキとは違って、渋い奴だ。
モブ囚人の中では最も動向が気になっていた、黒髪ハンマー。
彼は今でも、“更生”で芽生えた破壊願望を抱え込んでいるらしい。簡単に戻れるものではないのだろう。
しかし、ズブズブと教団の教えに没頭しようとしていた彼を引き留めたのは、主人公とシドーの行動だった。
今の黒髪ハンマーは、自分の正しさに自信を持つことができていない。
だからこそ、主人公たちの行動に影響されることで、変わりたいと思っているようにも見える。
こうしてモンばあ以外の囚人と最後の会話をしていき、気付いたこととして……まず彼らは共通して「主人公達に同行しようとはしていない」のがわかる。
一人くらいは、無理やり付いてこようとする奴もいるかと思ったが、そんな展開はなかった。
それだけ『脱獄』というものの危険性の高さや、成功確率の低さを囚人たちは理解しているのだろう。
だからこそ、そんな奇跡が成功すれば、囚人たちにとっては明日を生きる活力になる。
脱獄できずとも、世に悲観せず、日々を頑張って生きる気持ちへと繋がる……。
そんな『気持ちの変化』こそが、今すぐに助けの手が伸ばされるよりも、ずっと意味があることなのかもしれない。
世界の謎
ハーゴン教団への疑問
おおきづちへの破壊の目印、“ハンマーシール”のことをモンばあから教わった。
あとは今夜、計画を実行するだけだ。
準備が整ったことで余裕が出てきたのか、シドーは早くも監獄島についての感想を語りだした。
そこから改めて、今のハーゴン教団への疑問の話題になっていく。
破壊を崇めながらも神殿を作ったり監獄島という物作りに手を染めたり、教団のやり方はブレブレだった。
そんな現状に対して、シドーは「ハーゴンってヤツは たいしたことなさそうだな」と語る。
一方で、モンばあの意見はまた少し違った。そして、とても興味深い話を聞くことに繋がった。
モンばあの、不思議な話
『ハーゴンの死』や、『ロトの三勇者』について語るモンばあ。
こういった話題を現地民……といっていいのかわからないが、ともかく身内以外から聞くのは珍しい。
先日はヤス船長も語っていたし、確かルルも同じような話をしていた。
だがモンばあ曰く、それら“世界の常識”ともいえるような事実について、「ここの連中は 人間も 魔物も 教団の連中でさえ そのことを 知りもしないんだ…」という。
確かに、そんな違和感はウッスラとあった。しかし、あえて気付こうともしていなかったのかもしれない。
モンばあの指摘で、そう改めて実感した瞬間……ゾッとした。
なんとも言い表せない不気味さ。気持ち悪さ。
モンばあが語る内容は、現時点では理解できない。
何を言っているのかはよくわからないが、“世にも奇妙な物語”的な不気味さがある。
モンばあは、山で迷い続けた結果……どこに辿り着いたんだ? 異世界? 平行世界?
そして、“それ”は“ここ”なのか? それとも……。
これ以上の話を、モンばあから聞くことはできなかった。
おそらくモンばあ自身も、よくわかってはいないのだろう。
一緒に脱獄しようと誘っても、モンばあは断った。
“希望のかたりべ”として、ここに残るのだという。
気持ちは嬉しいけど、悲しいし寂しいな……。しかしモンばあが決めたことならば仕方がない。老い先短そう(失礼)なモンばあが見つけた目的なのだろう。
モンばあは主人公たちの脱獄を応援し、「いつの日か この世界をおおう いつわりの衣を ビルダーの あんたが はがしておくれ」と言った。
それっぽい台詞だ。しかし、一連の話を聞いた後だと、ググッと胸に来るものがあった。
ハーゴン教団の謎……。世界の謎……。
破壊神に関する謎は、シドーと共にいる以上、いつかは向き合うと覚悟していた。だが、それだけでは終わらない気がしてきた。
モンばあやヤス船長が語る違和感の正体は、何なんだろう?
ビルダーズ1は“舞台自体がif”という前提の元にあった物語だが、本作は舞台自体に謎と仕掛けが存在するような気がしてきた。
うーん……世界観がスッゴイ……。