FGO幕間プレイ日記 パッションリップ幕間「サクラ迷宮/M」002





パッションリップの今回の幕間は、“被虐体質”をテーマにした内容だった。
主軸がソレである以上、どうしてもリップの毒舌だったりダメな部分だったりがクローズアップされてしまう。そこに巻き込まれた他サーヴァントは「トラウマ再生係」として、ちょっと残念な感じの役回りでもあった。

コメディとして受け入れられるレベルだったとも思うけれど、やや毒気も強かったかもしれない。
だがそれがいい……って、そんなことばかり言っている私は根っからのCCC贔屓。

 



※幕間シナリオのネタバレ要注意















FGOにおけるBBの口から語られる、“月の裏側とオリジナルBB”についての話。
このあたりはとってもCCCファンサービス、かつ未プレイ者にもわかりやすく解説してくれているように思う。

「とある彼/彼女」と、あくまでも線引きして感情移入し過ぎていないBBの喋り口。イイネ。
バレンタインイベントのセミラミスも近いけれど、“大切で重要な記録だからこそ、慎重に客観的に扱おうとする”ことで原作・FGOとのバランスを取るスタンスは、個人的に好きだ。
原作あってこそのFGOだけれど、サーヴァントの設定はそれぞれが完全なイコールではないことを、巧く表していると思う。

もちろん原作の背景引きずりまくりで原作ファンサービスたっぷりなシナリオもそれはそれで好き。
優柔不断に生きよう。











生まれた頃のリップは、本当に危険な存在だった。
もちろんメルトもBB自身も危険だったのは間違いないけれど、リップは最も「わかりやすく狂っていて、わかりやすく危うい」存在だった。
リップ自身の性格や性質あってこその危険性だったが、そもそも“そうあるもの”として生み出された時点で、どうしようもなかったといえる。

BBや桜の……更に言えば、“少女”の“嫌な部分”をグッツグツに煮込んだようなキャラクターが、原作CCCにおけるパッションリップだった。いやスゲーよな。えげつなさ半端ねぇよ。
「不快感を覚えるギリギリライン」を狙ったキャラデザといい、スゲー挑戦的だったと思う。

そんなリップが(Appleチェックを抜けるためとはいえ)キャラデザ的にもマイルドになり、性質もマイルドになったFGOでの姿は、本当に成長したよなぁ頑張っているよなぁと1ファンとしてはスッゴイ好感を覚える。















なんてBBの講義を受けている間に次の敵……というか、リップのトラウマ登場。
トラウマ再現すらしてくれるサービス精神。
ここも……ここも、新撰組だったのか……!!

CCCイベにおける鈴鹿コースター内といい、土方さんは乙女の心に住み着きすぎ。草不可避。















オープニングに引き続き、冴えわたるリップの毒舌。
それにはさすがの土方さんも怒った……というわけでも、ない様子。

「見くびるんじゃねぇぞ、センスのいい黒マント!!」はなんか熱い。
よくわからないけれど男らしく格好良い気がする。

肩を張れ、胸を張れ、そうすればその1000点バストの威力は更に上がる……などと強く語ってくれた土方さんに、セクハラの意識は無いのだろう。
どう見てもパワハラだけれど、これもまたリップの“被虐体質”が起こした悲劇。きっとそう。

……だけどそれはそれとして、沖田さんのパイオツを低評価とは副長の目は節穴か?
規格外のリップと比べるのが無理すぎるだけで、サラシで押さえつけた大きめ美乳だろうが!















クッソワロタ。

謎の沖田X……いったい何者なんだ……?
せっかくだからトドメは沖田さんに飾ってもらおうと思っていたのに、回避を持っていなかったせいでうっかり落ちてしまった。

というか土方さんの謎ガッツ、あれ何!?
無茶苦茶過ぎない!? 三回くらい使ってきたけれども!?

どうもそれくらいで打ち止めだったらしいのだけれど、「無限ガッツの恐怖」に慌てた私は、孔明宝具スタンからのBBスタンでスタンマシマシ状態にした土方さんを殴り殺して勝利した。
いやー、ヒヤヒヤした……。やっぱりバーサーカー相手の舐めプはヤベーや。











おっぱい魔人は謎の沖田Xが無事に成敗してくれた。
ありがとう謎の沖田X。来年の欧州死徒戦線でもヨロシクな。

土方さんと謎の沖田Xはそのまま退場したような姿にも見えたが、実際はこれも全ては“リップの記憶”、なのだろう。
正しく言えば、リップの認識によって歪められたトラウマ再生、だったはず。
きっと本物の土方さんはここまでおっぱい魔人じゃないんだ。きっとそう。















助けられたリップは……というと、彼女はトラウマ再生の演者ではなく、“リップの中の人”ご本人、みたいな感じらしい。たぶん正確には違うだろうけれど、まぁニュアンス的にそんな感じだ。

ヒッジにいじめられていたところを助けてくれた王子様(主人公)の姿に、「夢だ!」と判断してなんだか勘違いしちゃうリップはとても乙女思考。
都合の良い展開を期待していそいそドキドキしちゃうとか、最高にカワイイ。ちょっと馬鹿で、スッゲーカワイイ。















しかし現実は非情だった。
外のリップが(本当に嫌だけど)助けを求めた相手はBBだったけれど、その事実を中のリップは認識しきれていない、のかもしれない。
少し落ち着いたからか、BBに対するグチが零れてきた。
BBに対してブツブツ言う姿は反抗期の娘みたいで面白キュート。















BBだったりメルトだったりに向けるリップの感情は、一昔前ならば“かわいいようで実はガチ”なうすら寒い感じもあったけれど、最近は”身内ゆえの甘え”もほんのちょっとだけ混じっているように見えて、なんだかんだ結局微笑ましい。

BBの側からも、諦めや自己嫌悪混じりながらも“仕方ない娘たち”として面倒を見てくれている感じが、やっぱり良い。
FGOだからこそ、今回だからこそ特別に許される穏やかさだなぁと、ほのぼのしてしまう。

……まぁ表向きはわりとキレッキレだし、一歩間違えればやっぱり殺伐とするのだろう。
だがそれがいい。それでこそのサクラシリーズ。















リップは確かに頑張っている。成長している……と言いたいけれど、BBはハッキリと、「勘違いしている」と言い切った。

本来、リップたちは成長できない存在だった。
それが奇跡的な出来事を経て、少しだけ自分の悪性に向き合えるようにもなった。これは確かに成長だったし、良い変化だった。
認識障害をある程度克服した件などは、その最たるものといえる。

だが、それでも変えられないものはあった。
うーん、厳しい話だ。リップには少し酷なようにも思う。だがBBが言い切る以上は、事実なんだろう。

変えられない特性とどう向き合い、どう活かしていくか……については、今回の幕間だけでは描き切られたとは言い難い。
リップにとって、辛くも重要な問題として、これからも抱えていくことになるのだろう。











サクラ迷宮はまだ続く。
リップのトラウマ再生はまだまだ終わらない。

そして次の闘い……土方さんで苦労したくせに、何も学ばなかった俺は、再び舐めプで地獄を見る。