FGO幕間プレイ日記 パッションリップ幕間「サクラ迷宮/M」003(完)





CCCのサクラ三人娘で、強化クエストではなく幕間が追加されたのは今回が初めてだった……かな?
コラボ勢の幕間は正直あまり期待できないと思っていたので、とても嬉しかった。クロエのように前例もあるけれど、優先順位は低いだろうと考えていた。

リップ・鈴鹿は幕間実装されたことだし、メルト・BB・キアラも期待してもいいのかな。ちょっとだけ期待しておこう。
……もっとも、手に入れないことには幕間も見れないケドネ(遠い目)。

 



※幕間シナリオのネタバレ要注意















リップのトラウマ巡りの旅、続いて現れたのは姦しい女子チーム。
手厳しそうなメイヴはわりと想像がつくけれど、デオンがそちら側に回る、というのは少し意外な姿でもあった。
怒る時は怒るっと言いつつもちょっと同情しているデオンは優しくてかわいい。
なぜか三姉妹設定(?)で襲い掛かってくる彼女たちだけれど、雰囲気的にはシンデレラをいじめる継母&姉二人って感じもする。















デオン以上に意外だったのは、パライソが“そちら側”なところ。
ギャグ時空だしリップのトラウマ解釈で歪められている部分もあるとは思うけれど、ここまで憤っているパライソの姿はまた珍しい。
きっと色々と積もりに積もったのだろう……と、むしろ敵である彼女たちに同情の気持ちも湧いてくる。
当の本人がこの態度というのも悪循環だ。
いやー困った困った。面白くなってきた。















ヒエー、やっぱり面白くないかもしれない!
そうだ、思い出した。敵に回った時のパライソは結構厄介だったんだ……!

「騎・剣・殺」表記だけを見て、わりとテキトーに編成してクエストに挑んだワイ氏。
ここからが本当の地獄だ……。











なぜか剣の存在を完全に忘れていた俺は「そうだ思いついた! サクラだらけのパーティー組んでみ~よう!」なんてバカみたいな思い付きで、手持ちBB・手持ちリップ・フレンドメルト、をスタメンにバトルスタート。
BBは全員に対して等倍だし、リップとメルトに至ってはデオンにレジストダメージしか与えられない。 ヤ ッ チ マ ッ タ 。

しかも今回のデオンは、スキル「麗しの風貌」で強制的にターゲットを彼女に集中させてくる。
一昔前は敵のタゲ集中スキルは防御力バフでしかなかったのに、最近仕様が変わって手強くなった。
これ、地味にスゲー辛い。組んでた戦法がパァになりがち。
もっとも今回は戦法もクソも何も考えていない、「サクラでスタメン組んじゃお~」などという小学生男児みたいな思想しか無かったんだけどな。ワハハ。











辛かった……辛かったが、なんとか生き残った。
最後尾に居た、絆上げ要因の以蔵さん(まだレベル30)までも引きずり出されるという屈辱を味わう。
はじめて(嘘)ですよ……このわたしをここまでコケにしたおバカさんは……。

今回のMVPは、なんといってもフレンド・メルトリリス。
相性が悪いセイバーのデオン相手にも、無理やり「いくわよいくわよ」とゴリ押しして、2発ほど宝具を叩き込んで沈めきってくれた。
結果的にはスタメンで唯一最後まで立ち続けていたのも彼女だ。
さすがメルトリリス。頼りになる、良い女だぜ。ただしフレンド。















ディティールは変化しているけれど、リップの受けた印象としては、全ては“実際に起きたこと”。
省略された相手も多様だった。剣ジル、アンメア、アルジュナ、マルタ、ライオン象羊、エレナ、セミラミス、アビー、アンデルセン、弁慶、カリギュラ、ファントム、ワンチャン、メカエリ、キャスギル……って、正直「どうやってそいつを怒らせたんだ?」と思いたくなるようなメンツも混ざっている。あと怒らせたら最後、ガチでカルデアがヤバイ奴もいる。

このリップの性質を、BBは「もしかしなくても永遠に直らない」と言い切った。
抑え込みたい、と考えているリップには、やはり少し辛い事実でもある。











BBは「まずマスターが理解してあげてほしい」と言った。
どうしても変えられない性質を悩み続け、恥ずかしいからとマスターに隠し続けるのは、リップにとっても苦しい。
もちろん、マスターにとっても良くはない。

単に合理的に、戦略的に考えた故の言葉なのかもしれないけれど、おそらくBBからリップへの親心も少なからず混ざっているのではないかな、とも思える。















最後に立ちはだかる相手は、同じアルターエゴ・メルトリリス。そしてここまで一緒にやってきた、BB。
ブレスト・バレーに落ちてから今まで、BBが協力的だったのも優しかったのも、全てはこの瞬間のため。
リップを再教育するために、手荒な手段に打って出る、デビルでスイートな策略だったことが判明ッ……!
ヒュウ、さすがの腹黒さだ。悪役ムーヴが本当によく似合っているぜ。











主人公が本物だと知った際には慌てたリップだけれど、今回は比較的冷静に見えた。
メルトリリスが現れたことに、というよりは、メルトリリスを介入させたBBに驚きと焦りと、静かな怒りを感じているようにも見えた。















が、肝心のメルトリリスの第一声は、「パス。帰るわ」だった。
これにはさすがのBBちゃんもベタにツッコミ。

メルトリリスは自他共に認めるサディストであり、リップと対称になる“加虐体質”SGを持つアルターエゴだ。
しかし彼女は同時に、昔から「母親の言うことをまるで聞かない」娘でもあった。そのあたりの好き勝手加減は、CCCの頃から実は変わっていない。
そんなメルトに頼もうとしたBBちゃん、フツーに戦略ミスと言わざるを得ない。











多くを語り過ぎず、「邪魔して悪かったわね、リップ」とだけ妹に声をかけて去っていくメルトが格好良い。
なんだかんだで実は妹に弱い、捻くれ優しいお姉ちゃんをしている。FGOでのこの平和な凸凹姉妹関係、ワイすこ。

メルトの気持ちはリップにもちゃんと伝わったようで、なんだか良い話だった。
やっぱり疑似姉妹が仲良しだと胸があたたかくなるな。もちろんたまに殺伐とするのもアリアリのアリ。















ドタキャン△された結果、敵はBBひとり。
ムーンキャンサー相手にはルーラーが相性有利なので、フレンドルーラーを選ぶ方が良かったのだろうが、このクエストはまたも「???」サポートが用意されていた。
前回・前々回の苦労も考えない私は、またも「???」を選んでみる。
その結果……。















メルトじゃねぇか!!

クールに去っていったと思いきや、まだ残っていたのか!
これは胸熱。あとメルトのちょっと心配症な面が見えたようでニヤリングが止まらない。
丸くなったメルトは、本当にリップに対して甘いよな……。











バトル中のスクショには失敗したが、今回の敵BBちゃんは赤目の敵仕様だった。
CCCイベントで登場したパターンと同じもの、だったと思う。

昔取った杵柄で、敵役や憎まれ役が似合いまくるBB。
……なんていうと、最後には「なんてね、冗談冗談☆」で終わらせてくれそうに聞こえてしまうけれど、イケそうな時はわりとガチ寄りで悪ムーヴで貫いてしまう相手でもあるので、油断は禁物。バレンタインデーの悲劇を忘れるな。















「それですッ!!」と息荒く叫んだBBの表情はキュートだった。
スパルタクスとはちょっと違う、と思いたいけれど、まぁ仕組みとしてはやや似ているかもしれない。

被虐体質は敵の攻撃を受けるタンク役としてのスキル、というだけではない。その後の爆発力こそが真価であり、それを活かすためには目をそらし続けてはいけない……といった、感じだろうか。

直せない性質は隠したり誤魔化すのではなく、マスターともきちんと理解し合って正しく扱っていくべきだ、ということを、BBは伝えたかったのかなと、私は思った。
正しく受け止められているかはわからないけれど、少なくともBBはリップを思いやったからこそ、こういった手段に出たのだろうし。















そしてリップも、正しく事実を受け止めることができたようだった。
マイナス思考で、重くて面倒くさくて、ズルくてものぐさで……そんな自分のイヤな部分を受け入れられたのは、BBやメルトのおかげで、主人公もまた受け入れてくれたからこそ、だろう。

「ダメな時は叱って」の言葉にドキッとする。
HF映画の続きも楽しみだ。そして完結がなによりも楽しみだよな……などと脱線。















シナリオ終盤のリップの言葉は、どれもとても良かった。
CCCでは大好きな人を傷つけることしかできなかったリップが、“手を握る”ことができるようになった姿を見るだけで、胸が熱くなる。

直せないものも、変えられないものもあるけれど、リップは確実に成長し続けている。
健気で頑張り屋な彼女は、きっと今度こそ正しい道を歩み続けるのだろうと、そんな希望を抱くことができるシナリオだった。







<感想まとめ>







リップの幕間はリップ自身の性質に踏み込みつつも、BBやメルトといった周囲の面子の出番も多く、ボリュームたっぷりで楽しいシナリオだった。

メインのリップがかわいかったのはもちろんだけれど、個人的に株がグッと上がったのはメルト。
ストーリー上での出番は少なめ、控えめではあったけれど、従来のメルトらしい自由さと気高さが美しく、リップに対する甘さが人間らしくてとても魅力的だった。
さらっとクールに退場したと見せかけて、最後にこっそり(?)手伝ってくれる「お姉ちゃん感」、たまらなかった。











良い女だったメルト、最初から最後まで引っ張ってくれたBB。
彼女らに見守られながら、失敗を繰り返しながらもマスターのために強くなろうとするリップは、妹のようで娘のようで、どうしても応援したくなってしまう。

変えられないものもある、というのは、辛いけれど仕方がない。そんな怪物性を受け入れたからこそ、リップは以前より成長した姿を見せてくれたのだから、また受け入れていくしかないのだろう。
そんな難しくて重たいリップを、FGOにおいては、ひとりの女の子として受け止めてあげることができる……というのは、リップ好きとしては単純に嬉しい。

これからの出番や活躍にも、期待していきたい。
あと、きっといつかあるであろう幕間第二弾以降も、楽しみだ。