ランス6 プレイ日記060 パパイアの罪




加工・加工・加工地獄回。
またの名をトラウマまとめ回。

『そういうもの』を一括するべく、件のエピソード関連の感想は今回に詰め込んだ。
その分、普段よりも倍くらいのボリュームになってしまった。

「加工されていても、見たくない」という方は、今回をすっ飛ばすとスムーズに読める(多分)。

 





※シリーズ最新作等のネタバレを含む可能性があります







パパイアの狂気











『ひもじい』発言の主を、ついに発見した一行。
しかしその有様は、想像を遥かに超えていた。想像さえできないレベル、といったほうがいいだろう。

あまりにも恐ろしく残酷で、異常すぎる光景を前にして、さすがのランスでさえ尻餅をつくほどに驚いた。

シィルやリズナは「ひっ」と息を呑み、ロッキーはいつも通りポマード連呼。
パットンでさえ「うおっ!!」と声を上げて、慌てるマリアを鎮めようとしつつも動揺している志津香……と、誰も彼もが大慌て。大混乱の様相。


そんな中、唯一比較的冷静だったのがカロリアだった。
カロリアの口から“彼女”が生きていることを指摘されて、ようやく少し落ち着くランスたち。
どうやら首に繋がっている機械が生命維持装置になっているらしい。
サーナキアは、そんな様に少しだけ自分の状況を重ねたようでもあった。
一歩間違えば、サーナキアとて“彼女”と同じような姿になっていたかもしれない……と思うと、ゾッとする。










生きているとはいっても、果たして“彼女”とまともなコミュニケーションは可能なのか?
今のところ、“彼女”は「おなかすいた」「ひもじい」と呟くばかりで、ランスたちをまともに認識しているのかも怪しい。

おにぎりをあげても、食べようとはしない。
どうも“彼女”はにんじんしか食べられない状態になっているようだ。首だけになった時点で、そうなってしまうように改造されたのかな……?
なんにせよ、不自然で異常だ。境遇に同情する気持ちと共に、全てに恐怖も感じてしまう。

弁当の中ににんじんは無いのかとシィルに尋ねると、ランスが嫌っているので入っていないと答えた。
放置していても研究者や研究員が餌を与えるのかもしれないが、どちらにせよ、このままにはしておけない。















にんじんを探しに、一度部屋を出る。
Uターンしてみると、助けを求め続ける“彼女”に、軽く声をかけるランスのイベントがあった。

ランス6序盤にて、共同銀行でズルキのラレラレ石を目にした時と、少し反応は似ているかもしれない。
可愛い女の子が傷付いたり虐げられていたりすると、純粋に本気で怒ってくれるランスは格好いい。

しかし、今回はあまりにも状況が異常すぎるせいか、怒りよりも哀れみのほうが勝るようにも思う。
早く助けてあげたいものだ……。







にんじんを貰いにいく











『にんじん』を手に入れる手段は複数ある。
ひとつは、ダンジョン内にあるにんじん置き場から入手する方法。
もうひとつが、拠点に戻ってキムチから貰う方法だ。
ちょうど玉も貯まっていたので、後者を選ぶことにする。

と、その前に、広場でウロウロしていたサーナキア(心はヤンキー)を無事に捕獲した。















孤児院の菜園から、掘りたてホヤホヤのにんじんを手に入れた。
できれば数個貰いたいところだが、まー仕方がない。

にんじんを持って、再び“彼女”の元に戻る。
貰ったにんじんを、ぽりぽりうまうまと食べていく“彼女”。
そして……。















にんじんを食べ終えた途端に、様子がガラッと変化した。
ひらがなで簡単な単語しか呟けなかった姿から、一転スラスラと普通に、むしろ知的に話が出来るようになる。

ようやく会話が成り立つようになった、首だけの“彼女”の名前はキャロット・シャーリー。
パパイア様の助手だと自己紹介をした彼女は、まずランスに「パパイア様の新しい部下ですか?」と尋ねた。















誤魔化すことなく、「どちらかというと敵だ」とランスは答えたが、反応はやや弱い。
感情がわかり辛いようにも思えるのは、こんな有様で、色々とぶっ飛んでしまったからだろうか……?

この姿の原因であるパパイアのことさえ、言葉の上では庇おうとするキャロット・シャーリー。
あの日までは部下思いのいい方だったと語り、キャロット・シャーリーは“パパイアの過去”について語り始めた。
どこからか現れた謎の本。その本を手にした日から、変わってしまったパパイアの様子。
行動はどんどんエスカレートしていき、やがて止めようとした助手をも……。


キャロット・シャーリーは、少なくとも今は、パパイアへの憎しみらしい憎しみを抱いていないように見えた。
こんな姿にされてなお、なぜそこまで慕っているのだろう?
よほど過去に世話になっていたのかな?

ランスはパパイアの敵側ではあるが、パパイア自身を害する気は基本的には無い。
ランスに協力することがパパイアを元に戻すことに繋がると思ったキャロット・シャーリーは、積極的に情報を語ってくれた。

しかし、すらすらと話している途中、突然「あっ、カロリーが切れ……」と喋り方があやふやになっていく。
どうやら燃費が相当悪いらしい。















完全に正気を失う直前に、彼女はパパイアの部屋に繋がるパスワードについて、ギリギリで口にした。
このパスワードさえわかれば、昇降機で別の階に上がることが可能になる。
ほぼ行き止まり状態だった探索を、やっと次の段階に進めることができる。

が……それよりもまず、気になることがひとつ。
なぜ、パスワードの名前が“ソレ”なのか?















アベルト本人に尋ねても、「どうしてなんでしょう?」なんて首を捻っている。
結局ランスも「まあ……どうでもいいか……」と流してしまったけれど、プレイヤー的には引っ掛かる。引っ掛かりまくる。偶然なワケねーだろ!



……この時のアベルトの反応については、私も記憶があやふやだったため、「本当に知らないのか、憶えていないのか……?」と最初は思った。
だけどよく考えたら、記〇〇失になったのはもっと昔のハズだし、後の展開からやりとりから考えるに、『この件』については既にアベルトもわかっていたはずだ。

つまり、このあたりの言動は……全部、『 す っ と ぼ け て た 』だけってことじゃねぇか!!
ちくしょう騙しやがったな!!
騙……ッッと……このあたりを深堀りするのは、まだ少し早いか。

ちょっとフライングしてしまった。
うーん……最近のアベルトの言動は、本当に不穏すぎる。
スルーするのも、正直厳しくなってきたぞ。

『色々』発覚するのは、まだもう少しだけ先だ。
しかし、その時は確実に近付いてきている。







パパイアの部屋











昇降機を上がって部屋に入ると、ベッドでパパイアが眠っていた。
起きてきた彼女の頼みで、砂糖15杯・ウィスキー大匙1杯を加えたコーヒーを淹れてやる。それはコーヒーか? コーヒーが滲んだ砂糖じゃないか?

侵入者に驚く様子もなく、コーヒーを頼むパパイアもパパイアだが、素直に淹れるランスもランス。










……と、コーヒーのお礼に、「究極の美女と××」をさせてあげよう、と言い出した。
エグいくらい怪しい誘いだが、ランスは警戒心ゼロで喜ぶ。
促されるままに隣の部屋に入る、と……。















くぁwせdrftgyふじこlp

ランスでさえ悲鳴を上げ、部屋から飛び出した。
どうやら部屋の『美女』たちは全員が生きているらしく、助けを求めたりすすり泣いたり、壊れたように嗤ったりと、目にも耳にも地獄の有様。

ランスたちが騒いでいる間に、パパイアはどこかに行ってしまった。
魂交換装置の在処やキャロット・シャーリー、そしてマナバッテリーについてなどなど、聞きたいことは山ほどあったけれど聞けずじまいだ。















とりあえず、キャロット・シャーリーの元に戻ることにする……その前に、隣の部屋の宝箱で『パパイアキー』を入手!
超序盤の女の子刑務所で開かなかった扉が、これでようやく開けられるようになる。
……が、再訪できるようになるのは、まだしばらく先だ。

ついでに『美女の部屋』にもう一度入ってみると、わりと珍しいランスの蒼白差分を目にすることができた。
久々だな。それこそ女の子刑務所でブスを見かけて以来かもしれない。

エロどころかグロでしかない部屋を、ランスは「もう二度と入りたくない……」と語った。
ランスがここまで取り乱すのは、やはり珍しい気がする。もう二度ほど入ってから、先に進むことにした。







再びにんじん











再びにんじんをキャロット・シャーリーに食べさせて、正気に戻す。
運よく魂交換装置の在処を知っていた彼女から、見つけ方や注意点までも、丁寧に説明してもらった。

正気に戻っている間は本当に聡明そうな女性だ。さすがはパパイアの助手だっただけのことはあるのだろう。
そんな彼女に、素直に御礼を口にするランスの姿が、意外なような少し物悲しいような……。なんともいえない気持ちになる。















献身的に好意的にランス達に協力し、パパイアを案じていたキャロット・シャーリー。
そんな彼女から、改めてひとつの『お願い』をされた。

とても簡単な方法ではあるけれど、心情的には決して簡単ではない。
しかし、断ることさえ、残酷だとわかってしまう。


機械に詳しいマリアに尋ねても、なんとかする方法などわからない。
パパイア本人ですらおそらく無理だろうし、他の人間でも同様だろう。
そう言われたランスは、舌打ちをした。















『惨いお願い』とわかっているキャロット・シャーリー。
頭が良くて、優しい女性だった。

そんな彼女に対して、少し黙った後に、「気にするな」と声をかけるランス。
彼もまた、優しい男だ。










またひとり、物語の舞台から去っていった。
彼女自身が望んでいたことであり、他に救いは無かった。
仕方がない……けれど、やはり悲しい。


『美女の部屋』といいキャロット・シャーリーといい、こうして改めて見直すと、パパイアの罪は本当に重いとわかる。
全ての原因がパパイアにあるわけではないし、彼女とて人生を狂わされた被害者でもある。
しかし、「仕方がない」と言ってはいけないのだろうとも思うな。

ランス10のパパイア食券で、彼女を受け入れられなかった被害者遺族がいたことを、ちょっと思い出した。