ランス6 プレイ日記089 志津香の仇討ちを手伝え・後編




ラガールが“ああ”なったのは、時期的には何時頃のタイミングだったんだろう?
ゼス上層部の会議にナギが初登場した際、彼女はラガールからノエマセ宛の書類か何かを持っていた。
あの頃はラガールは元気だった……のか?
結局どうだったんだっけ。どこかで語られていたかな。




※シリーズ最新作等のネタバレを含む可能性があります







ナギの狂気











皮肉めいた、「お姉様」という呼び方。
彼女たちの関係は、この場で初めて真実を知った志津香にとっても非常に衝撃的なものだった
しかし、先に知っていたナギのショックと混乱は、おそらく志津香以上のものだったのだろう。

ナギは志津香への嫌がらせのように「お姉様」と呼びながら、真実を語って聞かせていく。
最初こそ、顔では笑っていたけれど……その心の中は、もはやグチャグチャなんだろう。
志津香へ怒りや呪いを叩きつける姿は、そのままナギ自身にも返ってくる、自傷行為のようにも見える。















ナギの狂気は、ここまで至ってしまった。
だがその件については、言うまでもなく、ラガールに同情なんてできるわけがない。

『ナギのその後』を知っているからこその感想かもしれないが、今こうしてこの場面のナギの言動を眺めていると、痛々しさしか感じないな……。
確か初めて6をプレイした時は、私はナギの言葉や狂気に対して、「環境が酷かったのはとても不憫だ。しかし、志津香がかわいそうだ」と、志津香を思いやる気持ちのほうが強かったのだと思う。

もちろん今も、志津香の心身を案じる気持ちに変わりはないけれど、ナギに対しても客観的に見られるようになったのかもしれない。……って、感情移入しすぎている以上、客観的ではないか。















ランスたちを『邪魔者』としてバリアで排除し、ナギVS志津香で一対一のバトル。
まともに戦うこともできないまま、タイムオーバーで強制終了となった。

……強制バトルの配置はオートだったのだろうけれど、出来れば志津香はセンターに配置するように調整してほしかったな。
なんかこう、そのほうが燃えるじゃん! 演出的に!







姉妹











ランスたちがバリアを突破するまで、ナギは徹底的に志津香をなぶり続けていた。
しかしここに至っても、一対一の戦闘の時でさえ、志津香はナギに対して本気で攻撃することはできなかった。

真実を知るまでは、ラガールの娘に対して「どんな手段を使ってもラガールの居場所を吐かせる」と言っていたけれど……。
まぁこれこそが志津香の弱さでもあり、人間らしさでもある。
敵には非情になることができても、一度でも感情が動いた相手に対しては、冷たくはなりきれないんだよな。
身内に甘いところが、彼女の弱味で彼女の魅力だ。










志津香の大ピンチ。しかしバリアはそう簡単には破れない。
ならば……術者の意識をそらすしかない!
こういうことには頭の回転がメチャクチャ早いランスの用いた伝説的な手段!

その志津香は偽物だ。
本当の志津香は……こいつだーーーー!!!















あ……悪魔的作戦ッ……!
これには、誰もが集中力を乱されるッッ!!















即応じたパットンのアドリブ力も素晴らしい。さす皇子。

今までのシリアス展開が吹っ飛ぶ威力だったが、あんなにもヒャッハー状態だったナギを素に戻らせただけでもスゲーと思う。
馬鹿は世界を救うんだな……。

そして、全員が(゚д゚)ポカーン状態の中で、一人だけ「そうだったんですか?」と違う方向に驚いているリズナは今日もメガかわいい。















バリア突破! 突っ込めーッッ!!
おりゃおりゃ、お仕置きタイムじゃーいッッ!!

……って、なんでナギ以外の敵ユニットがいるのさ!?
防衛システムだけならまだしも、兵士やゼス軍人みたいなのが混ざっている衝撃。
なんでやねんッ……!
そりゃ「日曜の塔の防衛」だけ考えたら居てもおかしくはないけど、でもなんでやねんっっ……!!


納得し辛い感情を抱えつつも、無事に勝利完了。
増援もそれなりには居るが、ナギ以外は大した相手ではない。

ランス的にも念願だった、ナギのおしおきを無事に達成できた。
ゼスでの目的である『ゼス美少女年鑑』コンプまで……えーと、あと何人だ?
つーか、よく考えたら千鶴子を逃す以上は、6の時点ではどう足掻いてもコンプには至らないのか。







いなくなったナギ











『事』の最中に、ランスはラギールをカプセルごと破壊した。
元々生きているとは言い難い姿だったラガールは、完全に死んだ。
これに関してはランスGJ。「うるさい」と斬り捨てるランスの非情さが気持ちのいい場面でもあった。
ランスの行動は正義ではないかもしれないが、ランスだからこそ成せる事は多い。そうして救われる者もいる。


しかし、愛する父を失ったナギは……。
ナギについては、今はまだ何もわからない。
何処へ行ってしまったのか、何を考えているのかさえ、どうしたってわかるわけもない。
ただひとつ確かなのは、“志津香の仇討ちが終わった”ということだけだった。










仇討ちのこと、ラガールのこと、ナギのこと……。
ここまで至って、ようやく志津香は以前のダニエルの言葉を理解できたのかもしれない。
幼い表情でぼうっとしている姿は、かわいいけれど見ていて辛くもある。















復讐が終わり、曖昧だった志津香の立ち位置や生き方。
それが、「ナギのことを気にする」という方向性で、新しく定まり直された瞬間ともいえるかもしれない。

今までの志津香は、仇討ちのために生きてきた。
これからの志津香は、ナギを救いたいと考えて生きていくことになる。
そしてその後は……愛する人を救いたいけど救えない苦しみの中で生きていった。
でも最後は、全部ハッピーエンドでめでたしめでたし、という結末が待っている。










この微笑みに辿り着くまで、志津香の旅はまだまだ続く。
こうして考えてみると、志津香はそう見え辛くとも、『愛』が本当に深い女なんだなと再確認したような気分だった。