FGOイベント 旧き蜘蛛は懐古と共に糸を紡ぐ プレイ日記05 とある数学者のケアレスミス




イベントの節と合わせて、全五回で感想を構成するつもりだったのだが、文章量オーバーのため、ちょっと変なところで分割することになった。
虚月館といい、推理要素のあるシナリオは文字数オーバーしがちだ。
気になったことや伏線っぽいことを片っ端から書いてしまうせいだろう。

 





※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています







闇夜の襲撃者











主人公を迎えに来たアラフィフ共々狙ったのか、突如として現れた謎の襲撃者たち。
外見はシャドウっぽくて謎だ。人間だったのかさえ怪しいかもしれない。

アラフィフも指摘していたが、事件を公平に調査している第三者であるはずの主人公たちを攻撃する時点で『明らかにアウト』だ。
何も考えていない無能なのか、アウトな行動を起こすこと事態が狙いなのか……普通に考えると、前者は考え辛い。頭カラッポか?
相手がそこまでの愚か者だった場合、もはや推理のしようがない。
馬鹿相手には……探偵もお手上げなんだよ!















今回の主な容疑者、三人の魔術師と三人のギャングトップ。
彼らは全員、いい人ではないが、「特に罪もない若者を殺して平然としているほど悪くもない」とアラフィフは言った。
必要があれば殺しに手を染めるだけの能力も覚悟もあるが、現時点の主人公たちには『襲われる理由』が無いに等しい。
その点が、事件を解くカギのひとつだ。

更に言えば、『盗難する理由』も薄い……ように思える。
少なくとも理知的な人間ならば、品物や金などの目的があったとしても、そんな危険かつ安易な手段には早々出ない……と思う。相手がそこまでの愚か者だった場合以下略。

少しずつ怪しい人物が絞られてきた感覚。
次の話で、いよいよ最終節だ。犯人当てからのドンパチが起きる可能性も高いと思われるが……。







最終節の意外なシステム











そして公開された、アラフィフイベント(?)最終節!
犯人がわからないからか、バトルのクラス傾向は???状態。
難易度もそこまで高くはないだろうし、まぁいいか……と思いきや、ここでまさかのポップアップ表示。その内容にプレイヤー一同驚き&喜び。

これはッ……今までずっとずっと難点扱いだった、『シナリオを読まないと適切な編成やサポートの正体がわからなくて困る』問題に、ついに解決策が作られたってことなのか……!?

今回のイベント前に、CCC復刻イベの開催期間延長の理由として、「次回開催予定の施策開発状況を鑑みまして~」という説明があったが、アレはコレを指していたのかな?
ともかく、スッゴイことだ。
地味だけれど超目玉。
今後もメインシナリオで採用されてほしいシステムだ……。







アラフィフの推理ショー











システムに感動してばかりではなく、ちゃんとシナリオも読んでいこう。
ジークの執務室のような屋内で、全員揃った状態で『調査報告』が始まった。

主に語るのはアラフィフの役目。
嘘偽りなく、「誰もが怪しいこと」「それぞれ問題を抱えていること」などを明かしたうえで……さり気なく、調査結果だけでなく推理披露の方向に話が流れていく。


「誰が怪しくないのか」を確定してほしい、と言っていたあの人物にとっては、アラフィフがここまで話を広げていくのは希望に反していたかも。
怪しくない奴なんていない、で終わってくれたほうが良かったのかもしれない。















アラフィフが促すままに、三人のギャングたちは比較的素直に大人しく、それぞれの組織が抱えていた内情や己の本心について打ち明け始めた。
このあたりはギャング三人と打ち解けかけていた主人公の人柄もあるだろうし、アラフィフのクチが巧いのも大きいだろう。
もっとギスギスした空気ならば、ここまで穏やかに話は進まなかったはずだ。

結果として、ディルムッドらギャングの男達は、真っ先に容疑者から外れることになった。
ギャングたちの目的は目先の金銭ではなく、オークションを開催したその先の未来にある。
それぞれの事情は少しずつ異なれど、「盗む動機がまったく無し。むしろ盗むとマズいことになる」のは同じだ。















そして、魔術師たち。
三人の魔術師たちは、それぞれオークションへの勝算を秘めていた。
アレキサンダーが以前怪しんでいたように「それがハッタリ」だった可能性もあるが、奪うにしても、わざわざ混乱を生む“オークション開催前”に行動を起こすメリットはない。















『最も怪しい人物』が、特定されていく。
この推理の根底は状況証拠に近く、根拠はやや乏しい。
そこを突いて、更に抗ってくるかとも思ったが……彼は比較的あっさりと、全てを受け入れた。







犯人と肉弾戦











場を屋外に移して、犯人との戦闘が始まった。
魔術師相手ではギャングには歯が立たず、対抗できるヴラド達三人はどさくさ紛れに「勝者があの聖遺物を獲得する」などと言い出した。
その言葉に、(計算通り!)と悪い顔で笑うアラフィフ。お前は新世界の王になる男か。

ここに来て、まさかの熱血バトル展開染みてきた。
汝最強を証明せよ! ソレを手にするのは、最強の一組のみ!
うーん、見事な聖杯戦争モドキ感!










犯人はわかっていたはずなのに、なぜか「全員とバトルロワイヤルか?」と考えて、アレキサンダー対策(謎)で新シンをスタメンに入れてしまった俺。アホなことがバレバレな構図になってしまって恥ずい。

犯人はサーヴァントではないため、宝具は用いない。
スキルは外見本人とほぼ同一のものを使い、今までのシナリオバトルの雑魚に比べるとHPも高め。
勝ったら聖遺物ゲットだと息まいていたヴラド達だったが、戦闘後の描写からして、数人がかりでもボロボロになるくらい苦戦したらしい。おそらく魔術師としての能力自体、犯人の方が高かったのだろう。
犯人がアッサリと自供したのも、勝てる見込みがあったからこそだったのかもしれない。

また、犯人の使う宝具代わりのチャージ攻撃は自鯖時のエクストラアタックモーションであるため、チャージが溜まると『憧れの英雄ジー〇フリー〇に変身する犯人』という不思議展開が起きた。ワロタ。















地主という立場や、一族の歴史や、この街や、住まう人々や……そんなもの全てを踏み躙ってでも、彼はあの聖遺物を守りたかったらしい。
彼の感覚では、あの聖遺物を用いて英霊召喚を行うこと自体が“穢れた”ものですらあったようだ。

かつての英雄本人とサーヴァントを同一視せず、後者を否定する感覚は、そう奇妙なものというわけでもないだろう。
英雄への強い憧れが拗れると、そうなることもありえる。















……かつてのアラフィフが見逃した『君という要素』は、そこにも繋がっているのかもしれない。
『犯人』が魔術師であったこと、聖遺物に対する彼の執着や他を捨てる覚悟、それらに気付かぬまま“依頼”を受けた結果が、街の破滅と多くの犠牲を生んだワケだ。


本来の結末について、今現在のアラフィフは「些か後味が悪いもの」と語っていた。
やる気さえ出せば、数日でそれ以上の惨状を生み出せそうな男でもあるのに、「後味が悪い」とは不思議な感じがする。
矛盾している……わけではないのだろう。これも全てはアラフィフの、善悪を超えた数式への誠実さや几帳面さの表れだ。
そんなアラフィフ生来の性分に、ほんの少しの量でもあっても『主人公』というエッセンスが加わると、犯罪界のナポレオンが面白異次元おじさんになってしまうのだから愉快だ。

次回、アラフィフイベント感想最終回!