FGOイベント レディ・ライネスの事件簿 プレイ日記01 右手に金髪美少女師匠、左手に水銀メイド
以前から予告されていた、『ロード・エルメロイII世の事件簿』のFGOコラボイベントが始まった。
原作は今年完結予定・コミカライズは絶賛連載中・アニメも今年開始予定……と、ノリに乗っている事件簿シリーズ。
個人的には、ともかく原作完結が楽しみだ。分冊は出揃ってから一気に読む派だが、そろそろ完結を見越して読み始めようと思っている。
この春はFakeも発売されたし、忙しい……! 嬉しい忙しさだ!
読書はもちろんだが、FGOも楽しく遊んでいこう。
本イベントは『レディ・ライネスの事件簿』というタイトルで、案の定原作者三田氏の書き下ろしシナリオだという。
読み応えのある、面白いイベントになりそうだ。
※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています
アバン
いきなり謎の会話が始まった。
これは……過去の映像だろうか?
画面の表現的には、“以前にあった会話の回想”という感じがする。
過去っぽいけれど、どれだけ昔なのかはわからない。FGO第一部より更に前の会話か……? うーん、でもよくわからん。
Aチームやキリシュタリアの名称を口にしたり、カルデアの弱点めいたことを話したり、どことなく不穏な感じもする。
それを“誰”が、もしくは“誰と誰”が話しているのかは、まだわからない。
彼ら(仮)が何について話しているのかさえ、正直よくわからなかった。全部わからん! 投げよう!
何の話をしているのかは、サッパリだ。
ただ、なんとなく不安になるような雰囲気がありつつも、そこまで嫌な感じはしない……ような気もする。
というのも、『天才』というキーワードや最後の口調に、少しだけダヴィンチちゃんを思い出したからだ。
当てずっぽう(&今回のボーナス対象という先入観)な予測なので、まぁ結局は何もわかっていない。
ただ……わからないなりに、興味は持った。
Aチームにキリシュタリアに天才に……と、用いられているワードは“見覚えがあり”“今現在も気になっている”ことだ。
イベントシナリオ・コラボシナリオという前提には、『メインシナリオに大きく関わったり、深く掘り下げるものではないだろう』というイメージがある。
去年のアポコラボなんかは、わかりやすくファンサービスの面が強かったし、あれはあれでとても楽しかった。
だが今回は、FGO本編や世界観に関わる物語になってくる……の、かもしれない。
美少女の弟子
タイトルコール、第一節「魔術師の弟子」。
最初のクエストはサポートのみ出撃可能な戦闘で、ゲストは???状態。コラボでたまによくあるやつだ。
今回のこのイベントタイトルで、一発目のゲストとなれば、その相手は……やはり、彼女。
エルメロイの後継者であり、ロード・エルメロイⅡ世の義妹であるライネス・エルメロイ・アーチゾルテ。
性格はねじくれているまぁまぁの破綻者だが、意外と甘いところもあったり、スイーツ好きだったり、普通の友人関係には天然気味だったり……そんな、事件簿シリーズの既読者にはおなじみの美少女だ。アポクリファにもちょっと出たりする。
何にせよ、ライネスとグレイはいいぞ? 難しい環境に生まれた凸凹した少女たちが、無意識のうちに少しずつ普通っぽい友情を構築していく様は最高。国宝扱い不可避。
……と、そんなプレイヤー側の認識から、いきなり外れた発言が彼女の口から飛び出した。
ロード・エルメロイⅡ世?
確かに彼女はその名を持っていてもおかしくはないが、現実的にはそれは義兄の通称だ。
『なぜか彼女が主人公の指導役(師匠)になっている問題』以上の、ビックリドッキリ案件だ。
なぜ彼女がその名を、当然のように自称しているのか?
言動からして、中身もおそらくはライネスのように見える。兄と妹の魂入れ替わり事件って線は薄そうだ。
だとしたら、平行世界? 〇ェイ〇ーが第四次で死んだとか、エルメロイに関わらなかったとか道半ばで死んだとか、そんな“IF”の現在??
主人公を、自分の弟子だと彼女は語る。
彼女の側からすれば、「弟子が寝ぼけて、記憶がうろ覚えになっている」ように見えているようだった。
そう言われて、己の記憶を探ろうとして……改めて、妙な感覚に主人公は気付いた。
何かが“変”だ。しかし、プレイヤーはさておき、主人公自身は『何が変なのか、まだよくわからない』様子でもある。
いつものレイシフト迷子パターンならば、主人公の記憶は基本的には連続しているはず。
しかし今の主人公は、今ここにいる理由や状況どころか、カルデアで起きたであろう会話や、マシュたちの姿すら巧く思い出せないでいる……。
……かなりヤバい状況じゃないか?
ライネスが敵か味方かも現時点では謎だし、今までにないくらい『味方が傍にいない』状況に思えてきて、勝手にハラハラする俺(プレイヤー)。
ロンドンと時計塔と集合住宅と……死体
電車に乗って、主人公たちが辿り着いたのはロンドンの駅だった。
薄暗い街並みと空と、遠くに見える時計塔。
第四特異点を思い出すな。あの時の背景とはさすがに別物か? 後で確認しておこう。
時計塔について説明してくれる師匠(仮)は、たまに悪魔の尻尾が生える。かわいい。
悪い笑顔の時に生えるらしいが、シリアス時は生えなかったりもする。パターンが細かい。そしてかわいい。
師匠(仮)の荷物を持って、彼女の住居らしい集合住宅(フラット)へ向かうと……突然、怪しげなオートマタと鉢合わせた。
案の定、ゲスト枠の彼女のみでの戦闘が始まる。クラスは等倍だが、イベント特攻がある分こちらの方が有利だ。
適当にエクストラアタックで殴っているだけでも勝てたし、試しに宝具を使ってみてもいい。もちろん使った。
そして、師匠(仮)の戦闘モーションもじっくり楽しむ。
水銀だ! トリムマウだ!
水銀メイドが縦横無尽に、主に代わって戦う姿はイメージ通り。うーん、良い仕事してますねぇ!
怪しすぎたので撃退したが、どうやらオートマタは積極的に襲ってきたわけではなかったらしい。
周囲の監視? つまりどういうことだ?
結局オートマタを破壊しきることはできず、この場では逃げられてしまった。
目的も何もわからなかったが、ともかく嫌な感じだ。
主人公という肉壁を盾にして、慎重に室内へと入る。
……と…………。
し……死んでる!!
……(色々な意味で)やっぱりな。
弄られた記憶
死体を目にしても、それが誰なのか、主人公はまだよくわかっていない様子だ。
なんとなく見覚えがあるように感じてはいるようだが、サーヴァント・孔明やエルメロイⅡ世の名は出てこない。
まず反応し、その名を呼んだのはライネスだった。そして彼女も、ここでようやく正気を取り戻す。
今の今まで、彼女は『自分はエルメロイⅡ世ではない』ことさえ、自覚できていなかった。今までのやりとりに不審さは無かったが、それは彼女自身がそう思い込んでいたからこそか。
異常を異常として気付くことすらできず、指摘してくれる相手もいないのは、恐ろしいことだ。
もしこの場でライネスが気付かなければ、この後はどうなっていたのか……。
なんだかんだで大切な義兄の死。
わけのわからない状況。記憶の混乱や、自分の異常。
さすがのライネスもかなりのショックがあるのか、表情は重く、口も巧く回らない。
それでも、大事な見落としをしないあたりは優秀の証だろう。
死体の傍に書かれた『M』のような血文字。これは犯人が書いたのか、それともⅡ世のダイイングメッセージなのか?
そもそも、死因は何なんだろう。即死だったならば、文字を書く余裕などなかったはずだ。
血は派手に飛び散っているけれど、傷口がどこなのかもわからなかった。
まぁ歴代の死体CGでも、傷や死因は明確には描かれてはいなかったし、このあたりは単なるCERO的な判断と描写なのかもしれない。
グロはよくないよ。
事件と記憶と世界の謎
死体を調べようにも、再び襲ってきたオートマタから逃れるために、その場を離れざるを得なかった。
うーん、これは厳しい。せめてもう少し、現場と遺体を調べる時間がほしかった。
調べさせないためにオートマタが襲ってきたのか?
あと、遺体は本当に遺体だったのだろうかetc……。虚月館でも、探偵役は死を偽装していたしなぁ。
ともかく、ここで改めて“本当の”自己紹介。
彼女は間違いなく、Ⅱ世の義妹であるライネス・エルメロイ・アーチゾルテ。
どこまで同一なのかはわからないが、性格も環境も、基本的には原作事件簿の彼女のパーソナリティと同じだ。
戦闘グラフィックには既に登場していた、礼装・月霊髄液ことトリムマウも、ここで主人公と初めて言葉を交わした。
通称水銀メイド。無敵付与が嬉しい。メイドも良いけど、スライムみたいな状態もアレはアレでかわいいと思う。
ライネスはほとんどの記憶を取り戻したように見えるが、主人公は未だに名前以外の記憶がぼんやりしているという。
先程までのライネスのように『Ⅱ世の弟子役』として完成しているわけでもなく、かといって『カルデアのマスター』としての自分さえあやふやだ。
こういうパターンだと、逆に主人公のように見える視点が別の人間だったオチもありえる。叙述トリック。
……という疑念を打ち消すように、おそらくは『本物のマシュ』から、強引な通信が届いた。
映像は不明確なまま、霊基グラフのトランクのことだけを告げて、そのまま通信は途切れてしまう。
どうやらトランク自体は、ライネスに持たされていた荷物の中に混ざっていたらしい。
今まで戦闘で自鯖を使用できなかったのは、トランクを使っていなかったのが理由か。
“謎の特異点や夢の中でも、不思議と通常通りの戦闘が行える”のはある意味でタブーというか、ゲームとして成り立たせるために手順を省略するお約束みたいな扱いになることが多い。
今回、こういった形できちんと『ルート』を辿るのは、逆に新鮮だし、興味深い。シナリオ作りに真面目さが伺える。良い意味で生真面目。
変質した世界
マシュとの通信が終わった途端、世界がおかしくなった。
ライネス曰く、今思えば最初から、時代がそもそも妙だったらしい。
街の作りは19世紀から20世紀初頭のようだったそうだが、様子はそこまでおかしくはなかった。
それが今度はまるで絵本の中のような、異常な背景へと変質した。
モチーフは同一だけれど、タッチが全然違う。
ファンシーな感じもあるけど、悪夢のようでもあり……なんとなく不気味な印象だ。
こんなとこに長く居たら、頭がおかしくなりそう。
殺人事件、記憶の件、世界の謎……。
解かねばならないことは山ほどある。
ライネス側からすれば主人公も不審人物に見えそうだが、とりあえずは信頼してくれたらしい。
あまりにもへっぽこだから毒気が抜かれたのかな。ライネスらしい悪戯っぽさと甘さでもある。
主人公としても、ライネスが協力してくれるのはありがたい。
二人で共に、事件を追うことになった。同じような記憶改竄を受けて、謎の世界と役割に投げ込まれた遭難者(仮)同士、仲良くやって行こう!
表向きは明るく、いつも通りだが……ライネスは、熱い感情も隠している。
なんだかんだでやっぱり大事な義兄。
その復讐に燃える姿は、あまり彼女らしくはない。
兄の無事(※決めつけ)を知った時、彼女はどんな反応をするのだろう?
原作や普段ならば見られないライネスの色々な姿が描かれるシナリオになりそうな気がする。ワクワク。