FGOイベント セイバーウォーズ2~始まりの宇宙へ~ プレイ日記14 魂と肉体と神殿と




女神の半身たちは『魂』、赤い原始宇宙は『肉体』の残骸だということが今回&次回に明かされた。
「心臓」とか「分解した体」とか、色々な言い回しもされているけど、要するにそんな感じだ。

スケールがデカすぎて私個人は正直ワケワカラン状態に片足突っ込んでいるけれど、『魂や肉体について』ということで、ふと思い出したのはFate/EXTELLAでのザビーズ。彼らも同じように、魂や肉体に分かれていた。
でもザビーズたちは魂・肉体に加えて『精神』バージョンもあったっけ。ザビーズと原始の女神の状況は色々な意味で違うと思うので、並べて考えて良いモノではないかもしれないけど、ちょっと興味深い。

えーと、『精神』は一番モロい状態なんだったか……?
そのうちエクステラもやり直さないと、そろそろ色々な部分を忘れてきた。

 





※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています







炎に包まれたダーク・マアンナ

父と娘










神殿となるダーク・マアンナが崩壊してしまえば、スペース神陰流の目論見はすべてご破算だ。
決着は既についている。……と思いきや、ムネノリにはまだ考えがあるようだった。
でも、フツーに声をかければ良いところを、不意打ちで攻撃してまでアシュタレトの自由を奪ったのはなぜだろう?
アシュタレトとSイシュタル(や主人公)が冷静に会話を続けられる状況への危機感故かな?

結果的にムネノリは狙い通りの行動に移ることができて、この場からの脱出にも成功したワケだけど、『娘を不意打ちした』事実にはちょっと思うところがあるな~。
ムネノリとしてもアシュタレトにとっても“裏切り”とまでは言えなかったかもしれないけど、“信じ切ってはいなかった”感じでもある。正直このシーンでは、アシュタレトが可哀想に見えてしまう。















ムネノリの不意打ちを、アシュタレトは最後まで責めなかった。
Sイシュタルに敗北し、精神的にも肉体的にも弱っているからかもしれないが、口調も表情もボンヤリしている感じがする。
育ての親への信頼と、彼の夢を叶えるというそもそもの決意だけが強く残り、現状を冷静に判断できる余裕がないような雰囲気でもあった。

そんな健気ともいえるアシュタレトに対し、ムネノリは『育ての親の貌』で対応しつつも行動は『スペース神陰流の目的を達成する者』でしかない感じが……こう、なんつぅか……ヒドい奴だよ。
良い父なのかもしれないし、穏やかな過去もあったのかもしれないけど、やっぱり悪い奴だし酷い奴だよ!
でも『そんな人間』を貫く姿に、悪人としてのクールなカッコよさも感じてしまうんだよなァ!
敵でも味方でもキャラがブレずに魅力的とか、マジでズルいんだよな~~~!!







集合場所に現れなかったX師匠










崩壊するダーク・マアンナからの脱出時、Xは最後まで現れなかった。
中枢部での「あの」光景を見たのはプレイヤーのみだが、なんとなく察せているのか、主人公やSイシュタルは辛い表情をする。
それでも、後悔や悲しみに沈んでいる場合ではないともわかっていた。
アシュタレトを連れ去ったムネノリが何をどうするつもりなのか正確には不明だけど、ともかく放っておくわけにはいかない!







2000年前の記録





原始宇宙へと近づいた時、不意に挟まれた回想シーン。
女性アーチャーの宝具能力と、男性セイバーの宝具によって、ついに『???』の霊核の破壊に成功した。だが、それだけでは相手を倒し切ったことにはならなかった。

神を殺した褒美として、二人は「死ぬ事」を奪われてしまう。
……なるほど、だからこその「2000年の焦燥」だったのか。
前回のXとの決戦時、シグルドが漏らした苦しみについて、今更だけど理解できたような気がする。










2000年前の戦いに参加して、死ねない呪いをかけられた二人のサーヴァント……シグルドとジェーン。
カタパルトでシグルドに真実をバラされた時は、彼らは二人そろって口下手かつ天然に雑なところがあるので、正直事情がわかり辛い面もあった。
でも、この回想プラス、後に発見した『女神経典』を読んで、ようやく彼らの境遇について把握できた。










死ねない呪いの辛さは、人間でもサーヴァントでも想像ができないし、正直よくわからない。
数百年や数千年生きてきたキャラは他にもいるけど、SU時空のジェーン達と彼らを並べて考えるのは正しくは無いだろうしな~。

ただ、『2000年前の戦い』の際にはとても親し気に「友よ」「シグっち」と呼び合っていた二人が、長い時間を経た結果、心身共に遠く離れてしまった事実を想うと改めて辛い。
それこそ今更なんだけど、前々回の二人のピリピリしたやりとりとか、息苦しそうに生きるシグルドの姿を思い出すと、悲しくなる。







原始宇宙にて

新しいものを愛する女










【宇宙の更新】以前の赤い宇宙、原始宇宙
この先には、『原始の女神』の発生源である古代神殿ベル・マアンナが存在するという。
回想で描かれた決戦も、同じ地で行われたのかな。ジェーンにとっては二度目の来訪となる。

なぜスペース神陰流は、本気で『原始の女神』を復活させようとしているのだろう。
そしてなぜ、『原始の女神』は、現在の人類を憎んでいるのか。なぜ半身をふたつに分けたのか……などなど。
最終決戦を目前にした今でも、曖昧な部分は多い。なんとなくわかっている部分もあれば、まるでハッキリしていないものもある。

でも、それらをひっくるめて、Sイシュタルは改めて『原始の女神』を笑顔で否定した。
新しいものが大好きな今時のニンゲンとして、“昔のままが一番”と今を憎む女神と争うと言い切った。
そんなSイシュタルに、ジェーンがまたすごく嬉しそうにしているのがイイ。
ジェーンはいつでも笑っているし楽しそうにしているけど、Sイシュタルのこの台詞には、本当に心の底から喜んだんだろうと思う。







最期の別れ





一方、再びアシュタレト&ムネノリ側。
『マスター』という生贄を以てアシュタレトを『原始の女神』にするのではなく、女神の半身アシュタレトを生贄にして『原始の女神』を呼び覚ます儀式が行われようとしている。

まだどこかぼんやりしながらも、アシュタレトは改めて現状を理解した。
父が今まさに、自分を犠牲にして目的を達成しようとしていると把握した上で、彼女は泣きも怒りもしなかった。










プレイヤー目線でさえ、ほぼ初めて目にした『父と子』のシーンだった。
本当に短いやり取りで、わかりやすい優しい台詞があったわけでもない。
トキオミとSイシュタルの別れの時のように、愛を伝えたり、強く言葉をかけたわけでもなかった。

今までとそう変わらない調子で淡々と、それでも彼の人となりを知る相手ならばその気持ちがよく伝わる調子で、「なぜ私を育てたの?」というアシュタレトの問いにムネノリは静かに答えた。
……そして実際、その答えは、アシュタレトにとっては最良のものだったんだろう。















理想的な親子とは呼べないのだろうし、理解もし辛い。
それでも、ムネノリとアシュタレトの関係は、ひとつの父娘の在り方として、誰にも否定できないものだった。
ハッピーエンドではないし、辛いし悲しいし、結果だけ見ればアシュタレトは最後までムネノリに利用されただけで終わったようなものだ。
『捨てられた悪の半身』という自覚を持つアシュタレトにとって、自分を受け入れてくれた父ムネノリだけが唯一の救いになっていたのだろう。刷り込み的な感覚で、父や組織の在り方を絶対のものと考えて尊ぶ以外の道がなくなっていたのだとも思う。

それでも……アシュタレトは、父親のことを、本当に尊敬していたんだろう。色々な裏があっても、それでも純粋に、ムネノリのことが好きだったんだろう。
大好きな父の期待に応えるために頑張り続ける女の子でしかなかったんだな……。
健気すぎる、純粋すぎる。







生き切った男










ムネノリも、言い訳はしないだろうし改めて語ることもないだろうけど、彼は彼の信念の元でアシュタレトを『女神の核の一部』としても『娘』としても愛していたのだと思う。
最期まで悪人であることを貫き、微笑みながらもどこか満足気な表情で逝った姿からも、己の選択を後悔していないことが伝わってきた。

……やっぱりこの男、キライになりきれない。
アシュタレトのことも、アシュタレトとムネノリの関係も、キライになれないんだよなぁ。







目覚めた肉体










先程の二人きりでの問答で「親子の別れ」は完全に済んだと考えているからか、ムネノリの死に対してアシュタレトは大きな動揺を見せない。
そして、それどころではない事態が起きようとしていた。
女神の心臓とも呼べるアシュタレトとSイシュタルが揃ったことで、『肉体』が目覚めてしまう。
赤い宇宙が、星々が集まって形を変えていき、そして……。















トンデモ状況に( ゚д゚)ポカーンとしつつ、(あ、宝具のアレって神殿だったのか~)とひとつ学びを得た。
アシュタレト・オリジンさんはジェーンに対して「2000年、精神崩壊せずによく生きてたな」みたいな話をしたけど、この光景の方がよっぽどメンタルブレイクじゃない? 発狂モノじゃない?
傍から見てる我々としても異常だけど、『ものすごいスケールとサイズの自分(それ以外にも複数の自分)』って、Sイシュタルからするとマジキチ光景だよな。高熱に浮かされながらみる悪夢かよ。