FGO第二部 Lostbelt No.1 プレイ日記07 彼の日常とヤガの日常





善悪どちらの視点にも立つことができるけど、主人公の意思を尊重するという形で、最後には善を成してくれる。
「今回は」「この異聞帯では味方」だからこその言動でもあるのだろうが、ビリーは最初から最後までブレることなく格好いい男だった。















寒がりなおじさんは引っ込んでしまったが、おじさんとおじさんが頑張ってくれたおかげでシャドウボーダーの状態も改善された。
脱出の可能性も見えてはきたが、このロシアをそのままにしておくわけにはいかない。

引き続き、異聞帯やクリプターの調査を進めていくという方針が定まった。
アタランテオルタとサリエリが待つ、叛逆軍の砦に一度戻る。















……が、その頃。砦には危険が迫っていた。
ヤバイヤバイ、これはヤバイ。
なんといっても言峰という男がヤバイ。
中身がどんな状態なのかはわからないが、ともかく言峰だという時点で不安を覚えてしまうのがSN経験者だ。
麻婆と購買の話はするな。















救援要請も、間に合わなかった。
絶望的な有様、あまりに惨い状態に眼を逸らしたくなる……。

……しかし、主人公が簡単な魔術さえ扱えないというのはやや不思議だ。
ガンドや各種マスタースキルは魔術礼装の援助があるから発動できるのだろう。が、それ以外にも一切の魔術を使うことができない……ってことだよな、これは。
主人公は、そんなにも才能が無かったんだっけ?
ごく普通の人間だというのは間違いないだろうけれど、たとえ才能が皆無だったとしても、最低限の最低限くらいはメディアあたりが教えてくれて習得できてそうな気もするし……。

うーん、このあたりは謎だ。単にライター間の設定のブレかもしれないが、ちょっと違和感があった。
ライター間のブレは、まぁFGOあるあるなので、気にならないわけではないけど理解の範囲内。















ご丁寧に、主人公たちの帰還を待っていたらしい言峰。
真名「マカリー」と名乗るが、正直うさん臭さマックスだ。
本当でござるかとか言って相手する気にさえならないレベルだ。

もちろん挨拶だけが目的なわけがない。
言峰と共に現れたサーヴァントは、この砦に辿り着くための「入口」の宝具の持ち主。
そして、ここにいたはずの叛逆軍のほとんどを喰らった、怪物。















……節タイトルの時点で、嫌な予感はあった。
その呼び名といえば、「彼」のことだった。
そして「彼」には、こんな可能性が確かに存在することを、誰だって知っている。
むしろ今までのような形で彼がいられたことこそが、奇跡だったのだとわかっていた。















「彼」の宝具が発動し、分断されてしまう主人公たち。
外に残されたのは、アヴィケブロン一人だけだった。
各個撃破目的による分断……というわけでは、ない。
そこに何かしらの意図があると、アヴィケブロンはすぐに気が付いていた。















主人公たちを人質に取る、という手段がまた絶妙だ。
どうあってもアヴィケブロンに拒否権はない。
ここで感情に任せて主人公たちに害を及ぼすでもなく、冷静にアヴィケブロンとの対話に持ち込むカドックはやはり一筋縄ではいかない男だ。敵としては、危険な奴だ。
だからこそ、不安は大きくなっていく。嫌な予感ばかりが募っていく。

ああもう……やるよなぁ! わかっちゃいるけど、巧いよなぁ!
俺は巧い脚本と伏線に弱い。捻りの利いたホロ苦い物語にも弱いし王道ロマン路線にも弱い。















宝具の迷宮内で、パツシィと再会する主人公たち。
素直に喜ぶことは……さすがに、できない。
ビリーはもちろん、主人公もマシュも薄々は気付いていたことだ。











だが、パツシィを責める気持ちには、結局なれなかった。
たくさん犠牲が出て、酷いことがたくさん起きて、自分の無力さに苦しんだり悲しんだり、色々なことがあったけれど……それでも、何も言えなかった。















責めることはできないけれど、同情することもできない。
そして、何も言えない主人公たちの代わりに、ハッキリと言ってくれるビリーが格好いい。
主人公たちは甘すぎるから、こういうことを担当してくれる彼が傍にいるのは本当に心強かった。
アヴィケブロンとも離れてしまった今、最も頼りになる相手がビリーだと思う。















ここで初めて、主人公たちの身の内をパツシィに打ち明けることになった。
汎人類史という、ヤガのロシアとは異なる歴史を歩んできた別世界めいたもの。
それを知ったパツシィは、「ヘンだ」「わからん」と度々口にした。











今までも、何度もこんなやりとりをした。
空の青さ、食べ物の味、酒の味。
そして季節、学校、弱い者でも生きている世界……。











パツシィが抱いた気持ちは、きっと言葉では表せないものだ。
簡単に言い表せないくらい複雑で、きっと彼自身も把握し切れてはいない、ぐちゃぐちゃな何かだったのだと思う。

なんてことない、主人公たちにとっては普通の日常。
決して手の届かない幻の話を聞かされて、笑って割り切れる人間もヤガもいるわけがない。















やっぱりビリーは良い奴だ。
その意図を読み取れる主人公も良い奴だ。
そしてパツシィも、悪い奴じゃない。











……と、この節はまだもうちょっと続くのじゃが、キリが悪くなるので今回の記事はここで終わるのじゃ。
こればっかりは仕方がないんじゃが、第一章はどうしても画像の華が無くなりがちになる。

FGO感想記事は節ごとに区切って書き続けていたが、そうすると時に記事が長くなりすぎてしまうのが悩みだった。
このあたりの配分をどうするかは、まだ考え中の調整中だ。
行き当たりばったりで、ともかく書きまくっている現状なので、まだしばらくはこんな感じが続くと思われる。