FGOイベント 虚月館殺人事件 プレイ日記06 解けてきた双子の謎
双子といえば、ミステリーの定番。
最近ではベタすぎて逆に少なくなっている印象もあるが、今回の事件ではその定番要素に一捻り加えたところに面白みを感じた。
「オッ、そう来るかい?」みたいな……。我ながら何様だ?
型月で双子といえば、やっぱり月姫。
最近だとまほよにもサブ枠だが双子はいた。……まほよの続き、読みてぇなぁ。
月姫リメイクもまほよ続編も「大丈夫、ずっと待ってるから」みたいに都合の良い恋人面をしている私だけど、本音を言えばやっぱり早くやりたいし読みたい。特に影も形も見えてこない後者……。
ダイイングメッセージについて、カルデアにてホームズと相談する。
「mor」を即座に「morris」と結びつけるというのは早計、というのは個人的にも同意。
これが犯人の仕掛けたトラップだった……というのは、さすがに今回は無いとしても、犯人がダイイングメッセージを消していない点も少し気になる。
慌てて逃げたことで、ダイイングメッセージに気付かなかったのか?
「mor」が何を示そうとした文字なのか、犯人さえわからなかったのか?
後者だとしたら、単純に「mor」が名前に含まれる人物ではないのでは? とも、考えられる。
ホームズの中には、既にある程度の仮説が成っているようだが、彼が途中で教えてくれることはなかった。
いつも通りのホームズの癖でもあるので、主人公たちも無理に尋ねようとはしない。
一方のインチキおじさんはネチネチと嫌がらせにご執心だった。
相変わらず良い笑顔だ。
眼が覚めると、そこは楽園-サンクチュアリ-だった……。
結局ヴァイオレット家で水着になったのはエヴァ(頼光)だけだった。
水着立ち絵事情ともいう。
ここで気になるのは、ジュリエット・ハリエット・エヴァのやりとり。
水着になって戯れているエヴァに、「水遊びではしゃぐ歳じゃない」なんて言い放つジュリエット。
そして、「双子といっても、二卵性だから似ていない」という発言。
父親に対してフランクに接する娘、のようにも見えるし、そうでもないようにも見えるハリエットの言動。
今まで薄々あった違和感や、感付きつつあった「間違い」について、私が本格的に確信したのはこのあたりだった。
もっと早くに気付いた人もいるだろうが、私はこのシーンまで、どうしても自信が持てなかった。
これもまた疑心暗鬼かもしれないと、不安だったのだ。
ビーチで家族団らんしていたヴァイオレット家の描写は、最もわかりやすい「ヒント」として作られていたように思う。
今まで積み重ねてきた少しずつの違和感を結集させつつも、気付かなかった人にも不信感をほとんど抱かせないであろう家族のやりとり。
「そうだ」と思い込んでいたら、当たり前のように受け入れてしまう会話の数々……。
現に、主人公は、おそらく最後まで気付かなかった様子でもあった。
再臨は白ワンピ派の俺氏、喜ぶ。
水着マリー、ではなくバカンスドロシーに、クリス殺しのアリバイを尋ねる。
夜10時以降は就寝していた、というのは、正しくアリバイとして成立するとは言い難い。現時点では、ドロシーはグレーのように思える。
ちなみに私はこの時点で「ヴァイオレット家の双子」については気付いていたが、事件の犯人については全然わかっていなかった。
ローリーを探している様子のドロシーに付き合って、主人公から離れていくジュリエット。
少し心配だが一人でもないし、そんなに遠くまでは行かないようなので、この場は見送ることにした。
……と、ここでッ!
エヴァからの、急接近ッ……!!
人妻(仮)だの三角関係だの水着だので頭がいっぱいになりそうになる、が、ここでの彼女の台詞もわりと重要なヒントだ。
しかしそれはそれとして、ちょっと子供っぽい頼光さんがかわいい。
そこに響き渡る、ジュリエットとドロシーの悲鳴!
慌てて駆けつけると、そこにあったのは……直接見ることは適わなかったが、おそらくは、海辺に打ち上げられた死体だった。
ヒャーオソロシカー。
しばらく海を漂っていた死体が海流の関係で打ち上げられたのだろう、と伍は話した。
水死、かつ顔も無くなっている遺体を確認する、なんてことは、素人の主人公やご婦人方には酷だ。
モーリスは確かに感じの悪い男だったが、あまりにひどい。たとえ理由があったとしても、納得しがたい殺し方、死に方だ……。
後妻であり、直接の血の繋がりはないドロシーも、さすがにショックが隠せない様子だった。
行方不明と残酷な遺体では、やはり状況が違いすぎる。
義理の息子の死に、きっとドロシーは悲しんでくれている……のだと、思いたい。
これさえも演技の可能性があるとはいえ、それくらいの善意は信じたい。
おそらくあの遺体は、生きたまま島の崖から突き落とされた。
そして結果溺死した、というのがホーソーン医師の読みだった。
しかし、外見の特徴こそモーリスそのものだが、顔が無い以上は確定はできない。
時間や機材があれば正式に鑑定はできるだろうが、それもこの場では叶わない。
遺体はモーリスではない可能性もある……が、父であるアーロンはそれを否定した。
モーリスでもなく、クリスでもなく、そして今度はジュリエットでも無かった。
二人の父親、そして母親が決めたのは、ローリーとケインの婚約だった。
表面的には「あっさり、どんどん乗り換えていく」ようにしか見えない、今回の婚約騒動。
実際は色々と苦悩もあるのだろうし、複雑な事情も絡んでいるし、モーリスの死という大スキャンダルもあるしで、仕方なく決断したのだとは思う。
ギリギリで、なんとか見出した活路がローリーとケインの婚約だったのだろう。
……それでも、やはり歪んでいるなと感じた。
アーロンもアダムスカも、他の人々も、悪人ではないのだとも思う。
彼らは精神的に弱いしリアルで醜い面を持ちつつも人間臭くて、狂気を以って悪を成せるほど「出来上がって」はいない。
だからこその歪みで、不気味なのかもしれない。
ジュリエットは心配しているが、ローリーもケインも「構わない」と答えている。
まだ二人は幼いし、今は許嫁の約束だけを成せばいいとアーロンも言った。
それだけで全てが丸く収まるとも限らないが、少なくとも父親達は収めさせる覚悟を決めているようだ。
当事者二人が受け入れている以上、議論の余地はない。
モヤモヤするし納得もしがたいけれど、主人公やジュリエットの気持ちは置いたままで、方針は決定した。
そこには、「息子の死を無駄にしたくない」という、アーロンやアンの想いも裏にはあった。
しかし、その死を齎したのがこの中の誰かである以上は、その願いは正しく成就はされないのでは……という不安を、私は抱いていた。
その後の夜、ヤケ酒を飲んでいるアーロンの姿を目にした。
彼の考えに賛成も同意もできないけれど、同情は少ししてしまう。
それはそれとして、「最低!」はイイデスネ。