ランス10 プレイ日記83 ずっとずっと





※感情的長文要注意











戦いの中で気絶していたはずのリセット。
いつの間にか目覚めて、“その瞬間”を狙い続けて――ついに、成し遂げた。

このあたりの展開は、戦闘でビンタ終了させたパターンとはまるで異なっている。
静けさと痛いくらいの緊張感に、わかっているはずなのにドキドキが止まらない。















結果は……もちろん、成功!
言葉も、記憶も、振る舞いも、“魔王”としてのものではなく、間違いなくランスのもの。リセットのお父さん、だ。

ランスを元に戻したのはリセットのクラウゼンの手だったが、隙を生み出したのはサテラが持ち込んだ氷像だった。
その中に何があるのか、既にランスにも見えている。
理解はしきれないけれど、誰なのかはわかっている。











このタイミングで、全てわかっていたかのように現れたクルックー。
微笑んで、落ち着いているように見える……けれど、ランスを前にした反応や言動からは、隠された感情の動きもあるような気がする。















「この時」を、きっとクルックーも待ち望んでいた。
全てわかっているからこそ、全てを隠して活動するしかなかったクルックーの責任もプレッシャーも、きっと想像さえできない域だったはずだ。
クルックーが求めたのは子供たちの幸せで、世界の存続で、そして何よりもランスにとっての幸福な結末だったのだろう……と、私は思う。















求めていたものを前にしながら、ランスは一瞬迷っていた。
傍若無人で自由で傲慢な“いつもの”ランスらしからぬ弱さ、人間くささ。

ここで私が思い出したのは、ランクエ通常エンディングだ。
あの時も似たような状況だったけれど、ランスは悲しんだり落ち込んだりといった感情から目を背けて、無茶な生き方に走っていた。それを引き止めたのがリアで、リアが用いた手段が「救えるという希望」だった。

ランス10でのヘルマン魔人討伐2で、奴隷二人がいなくなってしまった時にはリセットのクラウゼンの手で正気を取り戻した。
第一部エピローグから15年間、度々クラウゼンの手で救われていた。
そんな様々な“積み重ね”、15年という長い時間、散々味わったであろう絶望……そんなものの末に、ついにランスは、こんな弱気なことを口に出してしまうほど、打ちのめされてしまっていた。


弱気とも、本来ならば呼ぶべきではないのだろう。
この程度の迷いや後悔、自己嫌悪なんてものは、普通の人間だったら“当たり前”だ。
それでもランスはいつだって、そんな“当たり前”を笑い飛ばして前に進んでいた。











最初で最後かもしれないランスの弱音と本音。
そして、素直な気持ちの告白。


弱さや人間くささは、キャラクターの「奥行」を描写する大切な要素だ。
……けれど、やっぱり、ランスには、そんなものは似合わない。
弱さは隠して、大言壮語で、自分勝手で自由気ままなランスが、私は好きだ。

だから、ランスには、やっぱりハッピーエンドが一番似合う!











やっぱり、これだ。
ランスには馬鹿笑いが似合っている。
魔王だろうが亜人だろうが人間だろうが、やっぱりこの表情とこの笑い方がランスらしくて気持ち良い。















数分前までのしおらしさはどこへやら、すっかりいつもの調子に戻って無茶苦茶言いまくるランス。
好きな子だってガンガンにいじめる。ワガママだって言いまくる。

そんなランスの姿に、きっと一番安心して喜んでいるのが、志津香やマリアなのだと思う。
私も、スッッッゴク嬉しい。本当に本当に、嬉しい。















ビンタの件には落ち込んだサテラも、シィルの復活にはこの態度だ。
シィルに抱き着いてぼろぼろのグズグズに泣きじゃくるサテラ、めっちゃカワイイ。


シィルとサテラの関係性については、唐突感を覚えたユーザーも居ると聞いた。私もその気持ちは、わからないわけではない。
彼女たちが敵・味方ではなく、同じ陣営として正史でマトモに顔合わせしたのは今作からだった(と思う)ので、多少の唐突感は仕方が無かったのだと思う。
綺麗に収めるためにこういった形に落とし込んだ、という面も無くはない。

それでも、前向きに幸せに丸く収まったこの関係が、やっぱり私は好きだ。
ランス10一作の中だけであっても、シィル&サテラが少しずつ仲良くなっていく様子は本編・食券・各所に点在して描写されている。
探してみて、追いかけてみると、私はシィルのこともサテラのことも更に好きになれた。











わーい、魔王が仲間になったぞ!
所属が主人公でも神魔でもないのに少し引っかかりも感じるけれど、まぁシステム的に仕方がない。

☆レベルは……これは、今回のエールと同じ数値になっている。
今までも新規加入した仲間はエールの☆レベルにある程度対応していたようだし、ランスに関してもそうだったのだろう。

どうせならシィルも仲間として加入してほしかったな。
ラスボス戦で出番は無いだろうが、第二部シィルのカードとして、単純に欲しかった。
エピローグでの有利グループが「その他所属」だったのはシィルを意味する説、わりとアリだと思っている。















奴隷へのお仕置きを無事に終えて、ようやく改めて子供たちに挨拶することになるランス。
幼い頃に会ったきりの子供から、完全に初対面の子供まで、たくさんの男女から注目されているのが非常に居心地が悪く気まずい様子だった。ヘイヘイ、親父ビビってる。















ランスVS子供たちの場面は、どれもこれも面白い。
ダークランスやリセットはまだしも、ザンス&乱義をすぐに言い当てるランスの姿が少し意外でちょっと良い話。
息子の名前、ちゃんと憶えてたんだな。娘しか記憶できないと思ってた。

そして、初めてまともに対面する父親を意識して、ドキドキびくびくしつつも「パパって呼んでもいいですか?」なんて言っちゃうスシヌ滅茶苦茶かわいくないか?















仲の良い父親と息子の会話。
ザンスはパッと見た印象や言葉遣いはランスによく似ているけれど、いわゆるランスコピーな息子というわけではなく、ちゃんと違う人間としてキャラが立っているのがとても良いと思う。
ダークランスが穏やかになった分、父親と程よく距離を保ちつつも口喧嘩できるポジションとしても、安定した感じがする。
ハァ~、もっとランス一家の物語が読みたかったなぁ……ってしんみりするのはまだちょっと早い。