ランス10 延長戦02 第六回食券感想まとめ





三枚目まで見終えた食券イベントについて語っていく不定期開催企画・第六弾。
イベント内容についてのネタバレを多く含んでいるので、ご注意を。


※延長戦記事では第二部の内容に触れることもあるためネタバレ要注意







①メガデス













1.02アップデートでユニット&食券追加されたメガデス。内容もすごく面白かった。
6を経て、ランクエの頃にはランス&メガデスは男と女でありつつも悪友のような距離感になっていて、“一緒に悪さ”をしたり、酒場で飲んだくれたり姿がよく似合う。
その関係が10の今でも続いているのが、なんとなく嬉しくもあった。

そして、食券2枚目のランスの台詞に特大ダメージを受けた俺惨状。
やめろよ……伏線張るなよ……。こういうことされるとマジで簡単に泣いちゃうんだからな……。
1.02アプデでの追加キャラだからこその伏線というか、半分メタギャグみたいなものなのだが、それをあえて重要キャラの食券ではなくメガデスという「ただの友達とのくだらない話」の中に組み込む形がニクい。















そして3枚目も、メガデス視点での長編コメディ……と見せかけて意外とイイ話でもあった。
ケッセルリンク食券だったりコルドバ食券だったり、こういった色々なキャラクターが登場したり特定の誰かへの評価を語ったりする内容のイベントは、横の繋がりが色々と見えてくるのが楽しい。

冒頭で、いきなりのランス&リセットに「ナチュラルパパは引くわ」ってわりとガチ気味にメガデスがドン引きしているのも物悲しくて面白かった。
昔からの馴染みの友達にいつの間にか子供が出来ていて、しかもすっかり成長してて家族が成り立っていた……って知った時みたいな生々しいショックやめろ。







②五十六













五十六食券2枚目では、念願の「ランス城ママ会」を見ることが出来て俺大歓喜。
そうそう、これが観たかったんだよ! 子供たちの会合は第二部でもたっぷりあったから、母親同士での絡みも観てみたいなーと常々思っていたんだよ!

この食券で登場したママ三人は、ランスの子供では長男・長女・次男の母親だ。それなりに子育てを経験してきたからこその、子に対する落ち着きだったりお互いに情報交換する様が、マジで普通のお母さん同士の会話みたいで面白い。
「結局子供はいつでもかわいいのよね……」「うちは成長が超早いから、赤ちゃん時代がほとんど無いのよ」「あらあら」(意訳)みたいに、種族や寿命も乗り越えて普通にママ会している様がとても微笑ましかった。















3枚目。このイベントには、第二部のプレイ日記でも少し触れた。
最初にこの食券イベントを観た時は、「乱義は人間ランスの人となりをもう憶えていない」ことに気付いていなかったこともあって、すごく微笑ましくあたたかい気持ちになったものだ。今でもその気持ちに変わりは無いが、少し寂しくせつない気分にもなるようになった。

だが、それでも、良いイベントで良い思い出だったと改めて考えている。
乱義はほとんど憶えてはいなくても、五十六は憶えているし、ランスの中にだって記憶は残っているかもしれない。もし忘れてしまったとしても、「確かにあった」という事実だけでも、少しだけ救われるような気がする。

それはそれとして、第二部ランスは早めに五十六に謝りに行って、家族サービスもちょっとはやるべきだと思う。
ランスは面倒がるだろうし乱義も特に喜びはしないだろうけれど、少なくとも五十六はメッチャ喜ぶはずだ。俺、第二部以降の五十六の笑顔が見たいんだ……。







③イアン













最初の頃は、イアンはてっきりキルあなた済だったと思っていたっけ……。懐かしいものだな。
まさかの生存、更にまさかのランス城の執事化という展開は予想外だった。
だが子供が犠牲にならなかったのは良い事だ。うんうん良かった良かった……と考えていたら、更に更にまさかのロナとラブコメ担当だなんて想像を超えすぎだろう!?
なんだよ、普通の漫画みたいなベタな展開かよ! これが若者の可能性ってやつなのか!?















イアンが普通に良い子で、普通にロナに対しても誠実で、普通に幸福な道を歩んでいく様は個人的には驚きの連続だった。
そんな優しい話、ランスシリーズで許されていいのか? ほんまにええんか……?(疑心暗鬼)

とはいえ、子供たちが前向きに明るく生きていけるということに、文句があるわけもない。
イアンとロナの関係はまだまだ未熟だし、ハッキリ結末が描かれたわけでもなかったけれど、普通に微笑ましい関係だ。できればこのまま、幸せになっていってほしい。

しかし、第一部エピローグ以降のロナやイアンはどうなってしまうのだろう?
ランスはあれだし、ビスケッタさんも将来的にはあれだし。
もちろん他の大人が彼らに手を差し伸べてくれるのだろうけれど、ビスケッタさん&ロナの疑似母娘みたいな関係が大好きな私としては、やや複雑な気持ちになる。







④キバ子









キバ子のレア度、高くない……? 全然カード出なくない?
それはさておき、食券イベント。このイベントは、犬を飼っているタイプのユーザーにはグッと来る類の内容。ずるいやつ。
導入のランスの優しさ(?)からして、なんだか不自然だなと思っていたら、想像通りのオチが待っていた。
涙目キバ子はかわいそうだけれどカワイイ。でも少しかわいそう。











3枚目のイベントも良い話だった。
このままキバ子が順調に成長していくのかはわからないけれど、一歩前進したように見える。だがこのままのキバ子がかわいいって気もするので悩みどころ。
キバ子の教育関連はスーの食券でも描かれていた。スーはすっかり立派な大人のおねーさんになってしまったので、キバ子はこのままっていうのもそれはそれでアリかもな……。
あとキバ子はピグ食券でもかわいい。(キバ子情報バラマキー)







⑤毛利てる













毛利姉妹△アタック。
息子の名前は、第一部の食券の時点で決定していた。
母仲間である千姫と語ったり、ワクワクしているリセットと触れ合ったり、第二部への伏線にもなっているてるさん食券。
本編中では「戦!」と燃えまくりで前線出まくりのてるさんだったけれど、食券では静かに語らう場面が印象的でもあった。















てるさん、というか毛利家には毛利家の考え方があり、美学がある。
ちょっとやそっとで方針を変える気はないだろう。この時点で、息子の成長方向もほぼほぼ定まってしまったと言って良い。

だがそんなてるさんも、ただただ戦狂いなわけでもなく、母としてもランスの女の一人としても、色々なことを考えていることがわかった。
「殺すことは、結局は出来ないだろう」と何気に察しているてるさんは、ランスを意外とよく見ている。良い女だ。







⑥吉川きく









毛利姉妹△アタック。
きくさんは食券イベントはもちろんだけれど、全裸イベントがまたスッゲーかわいかった。
ランス10のきくさんの照れ顔、滅茶苦茶かわいくないか? マジ最高。
気風が良くて格好いいきくさんが、色事関連になると途端にシュンと大人しくなってしまう感じ、メッチャ好き。















毛利姉妹で一番のしっかり者として、既に元就(てる息子)のことを気にかけてくれている。
第二部でも、元就からはバッチリ慕われている様子でもあった。十五年後も毛利家は仲良く元気に暮らしているようで、安心した。

元就のメイド技能が開花したのは、まず間違いなくきくさんの教育のお陰なのだろう。
しかしメイド技能か……。男キャラでメイド持ちって元就くらいだっただろうか?
洗濯すら真面目に出来なかった元就だったけど、主がいれば成長するのか? そもそも男で執事ではなくメイドとは? 謎は深まるばかり。







⑦小早川ちぬ









毛利姉妹△アタック。
ちぬの食券で一番感動したのが、このイベント。
てるさんと元就のために、お守りを集めたりお参りをしている健気なちぬの姿がかわいくも切なくもある。

ランクエでちぬが復活したのは相当特殊な状況だった。
いつまでこの時間が続くのかもわからない、その事自体に不安を覚えているわけではないちぬは心が強い。















不安定な生にビクビクするのではなく、前向きにやりたい事をどんどんやっていく毛利家の姿勢は、今のちぬの状況には相応しい考え方だ。
……そして第二部を考えるに、少なくとも15年はちぬも元気に過ごせているようだし、結果オーライ。ハッピーエンドだ。ヤッター!
もちろんいきなり次の日にポックリの危険はいつだってあるだろうけれど、そもそも毛利家ではそれくらいの命の危機は当たり前かもしれない。

このイベントは、ランスの振る舞いも良かった。ちぬに対してちょっと優しいランスは、ちょっと面白くてちょっと良い。
戦国ランスのちぬイベントやランクエのちぬイベントを見直したくなってきたな。
今改めて見たら、また新しい感動があるような気がする。







⑧キンケード













俺がトップクラスに好きな食券イベント。その名はキンケード食券3枚目。
キンケードのわかりやすい小悪党っぷり、読めすぎる先の展開、ユーザーを代弁するかのようなチルディの感想……。
完璧だ。シンプルながら見事なコメディ短編だ。

わりと隙の多いキンケードがチルディ相手にくだらない駆け引きをしているのも面白いし、一方のチルディはわりとガチ同情気味に助言をしているという温度差がまた絶妙だ。
「心からの善意でする忠告ですが……」と切り出すチルディの、“大人”感、“ランスの扱いを心得た”感、“己を正しく分析している”感、とても良い。チルディの魅力を引き出しまくりの名食券と断言できる。

ランクエからマグナム、そして9本編やチルディルートで積み重ねられて描かれ続けていたチルディの成長の果て……その結果が、このキンケード食券といっても過言ではない。異論は認める。











ランスはバーナードの名前「だけ」憶えすぎじゃないか?
ランクエ以降のバーナードのポジションがオイシすぎるし面白すぎる。







⑨アーシールーシーマーシー













バークスハム使徒は食券こそ別々だが、内容があえて重ねている面もあるので一気に触れてみる。
ルーシー食券3枚目は1.02アップデートまでバグで見られなかったが、結果的にはアーシー&マーシー食券をコンプした上で最後に見たのがルーシー3枚目だったのはオチとしてもベストだった。
順番的にはアーシー→マーシー→ルーシーが良いと思う。
だがマーシーのぱおぱお食券も最高に馬鹿馬鹿しくてわりとすこ。















チルディを巻き込んだスイーツバトルも良いが、「お天気ぞうさん」に食いつきまくるヘルマン勢のイベントも面白かった。
パットンからペルエレまで、老若男女が知る七不思議と化しているとかスゲーな。
ルーシーがリアルパセリと知り合う頃から「お天気ぞうさん」しているとしたら、そりゃ怪談のひとつやふたつにはなってもおかしくはないかもしれない。

……そういえばぞうさん進化したのはいつ頃なんだ?
ぱおぱおバークスハム回想はリアルぱおぱおだったのか後付けぱおぱおだったのか、どっちなんだっけ?
うーん、メチャクチャどうでもいいけどちょっと気になる。







⑩ランス









ランスにも食券イベントが存在するとは、プレイ前は想像していなかった。
そもそも発売前の私は「食券イベント=ヒロインイベント」くらいの認識で居たので、男性キャラや非戦闘員やサブキャラにも質量共にたっぷりのイベントが用意されていたのは想像以上だった。

そして、ランス自身の食券イベントについて。
性能的に最優先で育成したかったこともあって、3枚全て、かなり初期の段階で見てしまっていた。時期的には、2周目で初JAPANルートに挑戦していた頃には、もうコンプし終えていたと思う。

内容的には1・2・3と、ほぼ全部、ランス個人というよりは、ランスとシィルのイベントだったように思う。シィルが復活したからこそ、ランス10の今だからこそのランスの日常であり、今のランスの日常にはシィルが欠かせないのだろうと、初見時は納得していた。
そして、「チッ……イチャイチャしやがって……」と微笑ましく眺めていた。



第二部まで全てクリアした今、色々と思うところは無いでもないが、言語化するのは難しい。
難しいけれど……あえて言うなら、”寂しい”と、“安心した”かもしれない。

こんなランスの日常が、終わってしまったことが寂しい。
だけど、きっと私たちには観測できなくなったその先で、まだランスの日常は続いているのだと思う。
ランスに日常が戻ってきて、その隣にシィルがいることが、私は嬉しい。本当に安心した。