ランス10 延長戦10 第八回食券感想まとめ
三枚目まで見終えた食券イベントについて語っていく不定期開催企画・第八弾。
イベント内容についてのネタバレを多く含んでいるので、ご注意を。
※延長戦記事では第二部の内容に触れることもあるためネタバレ要注意
①チルディ
ロレックスとチルディの父娘のような関係は、やっぱりなんか良い。
異性としてではなく、あくまでも師匠と弟子に過ぎないような、疑似親子に過ぎないような距離感ややりとりが微笑ましい。
ロレックスは妻を亡くしているけれど、子供はいなかったんだっけ?
おそらく、いたらこんな感じなのかなぁと思いつつ、チルディを可愛がっているのだろうな。ベタだけれど心が切なくも温かい、イイ話だ。
一方のチルディの両親は……ええと、どういう設定だっただろうか? 不在設定では特になかったような気もするけれど、ちょっとうろ覚え。
ともかく、ロレックスを師匠として尊敬して子供扱い・娘扱いにブツブツ言いつつ甘んじているチルディはカワイイ。反抗期に入りかけているような、抜け出しかけているような年相応の女の子っぽさが良い。
長らく、バグで封印されていたチルディ食券。
ようやく解禁されたのは、1.02アップデート以降だったかな?
リーザスの手動解放イベントを経たことで解禁される三枚目食券は、久々に「昔っぽいチルディ」を見ることができた。
成長して、無理に格好つけることはやめたのかなーとも思っていたが、さすがに部下や同僚の前では癖が続いてしまっているらしい。まぁ、解放イベントに関するアレコレは、チルディでなくとも黒歴史扱いだと思うので同情の余地はある。
相変わらずプライドがちょっと高く、巧く立ち回れるのにランスにはすぐかき乱される様が懐かしくも愛らしくもあった。
②イオ
ヒューバート周囲の女がクセ強すぎて全俺が同情で泣いた。
ヒューバート自身の食券でも少し触れていたけれど、こりゃ当分は結婚できそうにないな。
ランス10におけるイオの立ち位置はほぼ半モブに近く、目立った登場シーンは本編には確か無かったように思う。
だが、意外と珍しい「悪女」枠として、イオ関連の食券や全裸イベントは独特で面白かった。
表情差分も、また良い。普通に微笑んでいたら美人なのに、絶妙に腹立つ感じの笑顔だったり殴りたくなるようなテヘペロだったり、普通の美人キャラとは一味違う表情の数々がとても魅力的だった。
イオの食券三枚目が、またすごく面白い。
最初から最後まで、チンケでしょーもなくて馬鹿馬鹿しい珍事件なのだが、それがイオらしくてランスらしくて、楽しかった。
フリーダムなイオの言動やランスの扱いの悪さも見どころだが、このイベント最大の功労者かつメインヒロインはガチギレクリームだと思う。
珍しく暴力に訴えかけるレベルでキレ散らかすクリーム、メッッッチャクチャカワイイ。
③ネルソン
本作におけるランスの最高のツッコミシリーズ、第?弾。
仲間になった瞬間こそ不穏な気配がありつつも、その後は食券一枚目などでも粛々と世界のために頑張っている姿が見られて、「……ネルソンのこと、ちょっと誤解してたかもな。あいつも変わったんだよな。ヘヘッ」なんてネルソンに対する好感度がビミョーに上がりかけていたここで、ここでッッこのッッッッ……!!
正直クッソワロタ。
この瞬間、ランスとシンクロした。
話術怖スギ。
シリアス寄りな一枚目、完全ギャグな二枚目に続いた三枚目は、サーバー親子の話だった。
6での出来事や、そこから今に至る物語、背景、ネルソンの考え方が改めて描かれた。
ネルソンについて掘り下げられる日がくるなんて、戦国以降は想像もしていなかった。10に登場が決まった時ですら、「なんか変なことしないと良いけどな……」と不信感を抱くことはあっても、こんなエピソードが読めるとは期待すらしていなかった。
父も娘も、過去に大きな罪を背負っている。
別々の道を歩み、今でも別々に進み続けている二人だけれど、こんな一瞬だけは“ただの親子”みたいになることができる、親子みたいなやりとりを許されることが、過去を想えば罪深くも尊くもあり、なんとも味わい深いシナリオだった。
イイ話だ。この食券、スッゲー好き。
④マリス
ドキッ……!
……ヤベーよ。このままザンスがDTをこじらせ続けたら、わりとそのルートもガチであり得る気がする。
「マリスの可能性」、ワンチャン……?
うーんうーん、マリスも好きだしザンスも好きだけれど、個人的には今はまだ反対だ!
第二部で、マリスもリア共々RECチャンスを狙っていたのかな? 侍女やメイドもビデオカメラ持って……みたいな話をしていたような気もする。
結婚云々はナシとして、マリスが第二部以降もリアの傍で楽しく元気に幸せに暮らしているのなら、それだけで私は嬉しい。
ランスですら巧く御しきれるか危ういリアという女性に、心の底から信頼できる「マリス」という存在が居てくれることは、本当に幸せなことだと思う。
リアが愚王と化したり、悪の道に落ちることがあっても、マリスはそれを支え続けるだろう。正しい道に連れ戻すことはしない忠臣は、狂信的で危険で恐ろしくもあるが、リアとマリスの二人の関係については、それでいいのだろうなと個人的には思う。
どこまでも傍に居続ける、死のうが生きようが善だろうが悪だろうが寄り添い続ける姿は、危うくも美しい姿だよな。
悪の美、みたいなものを感じる。……いや、リアもリーザスも悪デハナイケドネ??
⑤ビヨンホウ
ニコニコしながらノロケてくるかなみがかわいい……。
ちっちゃくて、しょーもなくて、役に立ってなくて、トンチンカンで、恋愛ボケしてる姿が、本当に不憫で絶妙にかわいくて最高だった。
そして食券の主役であるはずのビヨンホウについては……格好良さは、欠片も存在しなかったが、これはこれで面白いのでアリ。
セキガハラではもちろん、海からエンドで見送っていた際も「ふーん」程度にしか個人的には思っていなかったけれど、例の下種顔のままでこれほど全力にコメディをやりきる姿を見てしまうと、まぁ許してやるかって思ってしまう私がいる。
普段は己のデレを押し隠している(つもり)のランスですら、酒の力もあって引っ張られてグデグデになる様が愉快だった。
更にそれを無言で見つめるパステル、というオチまで含めて秀逸。
キャスト構成が完璧すぎる……。シナリオライターが巧すぎておののく。食券が毎回毎回、面白すぎてこわい。
⑥火炎
「あれ? ヤバくない?」みたいなノリのパパイアの適当さ加減がスッゲー好き。
火炎ちゃんはハウゼルの世話をしたり、ユキちゃんと仲が良かったり、常識人ぶっているわりに、なかなか嗜好も思想もヤベー感じが歪んでいて面白い。
ユキちゃんよりよっぽどキチ〇イっぽい気もするけれど、そんな火炎&ユキのギリギリ使徒コンビは今作初登場とは思えないくらいシックリ来た。
ユキちゃんとの喧嘩イベントも、もう見ていて馬鹿馬鹿しくなるくらいベタでくだらないのだが、それでもやっぱり微笑ましい。
火炎ちゃんはもちろん、ユキちゃんでさえいつものノリが崩れるくらいマジ凹みしてるの草生える。
超仲良しだな……。知ってたけど……。
結局最後まで「知ってた」流れというか、予想通りの茶番ではあったのだが、仲直り出来てよかったなって思った(小学生の作文)。
⑦シグマ
シグマとアニス……そういうのがあったのか……ッ!?
成り立つことはないだろうし、既に全力で振られているけれど、「その発想は無かった」感でなかなか衝撃的だった。
アニスが人の役に立つ(?)かもしれない機会があるなんて……。
そもそもアニスにロマンス(?)が訪れる日が来るなんて……。
ハァ~、長生きしてみるもんだ。単純に面白かった。
シグマの食券で、彼の過去や昔の魔人達の姿が見られたのが、何よりも意外だったし嬉しかった。
友人でもなければライバルだったわけでもない、“戦ったことがある”程度の関係に過ぎない彼らの視点から、互いの姿をそれぞれ描写されているのが興味深い。
過去を乗り越えて、今や共にランス城でのびのびと自由に暮らしていて、だからといって改めて仲良くなろうとしたり昔語りをしたりするわけでもなく、軽く擦れ違うだけのシグマとレイの姿は格好良かった。
馴れ合いではないけれど、どこかで通じているようなそうでもないような「距離感」が、なんとも渋くて良かった。
⑧カフェ
カフェのこのジト目表情、メッッチャ良い……。
見た目はロリ寄りなのに、態度や表情にちょっとオバサンが入っているような感じ、超最高。
過去が過去だからか、酸いも甘いも噛み分けたオトナのオンナ感がありつつも、「なりたくて成熟した」わけではないんだろうなと察せられる塩梅というかバランスというか。要するに、暗い過去とか闇を抱えたイイ女に私はわりと弱い。
カフェとカオスのやりとりは、ランクエの頃から楽しくて気に入っていたけれど、あの時点では疑似兄妹で留まる感じなのかなーなどと思っていた。
だからCITY決戦では驚いたぜ……。実年齢に反する甘酸っぱさ、なんなん?
全裸に対する反応といい、中年夫婦(仮)とは思えぬほどのウブさに我もビックリ。
鬼畜王におけるカオスやカフェは、また違う雰囲気なのだろうな。
そちらを確認するのも、今後の楽しみのひとつだ。
……いつやろうかな、鬼畜王。老後まで取っとく?
色々あって、人間やめたり美女になったり本当に色々な出来事と時を経て、今のこの時代にカオスとカフェがダラダラと中年夫婦漫才をしている姿が見られて、本当によかった。
カオスにとってもカフェにとっても、幸せな記憶になるだろう。
第二部以降、カオスやカフェがどんな風に暮らしていくのか、どうなってしまうのかはよくわからないけれど、「こんな時間」があっただけでも、よかったと思う。
⑨ガルティア使徒
ガルティア使徒、ひとりひとりに食券が存在するというのがまずビックリ。
ちゃんとそれぞれ内容も違うのがスゴイ。コンプしようと思うとちょっと、いやメチャクチャ面倒くさいけれども……。
ラウネア食券を三枚目まで見ようと思うと、これまた本当に面倒くさいのだが、単純に面白いのでオススメ。宇宙が見える。
人間の言葉を話さないガルティアの使徒たちは、外見以外はほとんど動物やムシそのものだ。
野性的な本能で生きている彼女らに、ガルティアが世話焼きオカンみたいになっている姿が微笑ましい。
そしてここで大事な話。
ガルティア使徒タルゴの食券は、アールコートファンならば必見だ。
超、超かわいいので、ぜひアールコートが好きな人は見ることを勧める。
⑩セスナ
ワーグといいセラクロラスといい、セスナ食券は「念願の出会い」が盛りだくさんだった。
ぜひやってほしい、と望んでいた会合ややりとりが実現されたのに、俺氏超満足。
セラクロラスとのスヤァコンビもとてもかわいかったけれど、セスナ食券の本番は、やはり三枚目。
三枚目については……個人的には完全に予想を超えたというか、期待以上のものだった。
セスナももちろんかわいいけれど、ワーグが……ワーグが……ヤベェよ……(語彙消失)。
嬉しいのか感動したのか微笑ましいのか、自分でもよくわからないのだけれど、見直すだけで目頭が熱くなってくる。
なんというか……セスナ、本当に良い子だよ。本当に本当に……ありがたいよ。
ワーグの力がセスナを救い、セスナの存在がワーグを救うなんて、もう第二部のハッピーエンドに匹敵するくらいの超絶ハッピーエンドじゃねぇか……。こんなん、こんなん俺、泣いちゃうよ……。
変なとこポンコツなワーグが最高にかわいくて、ラッシーの発言がいちいち最高にかわいくて、セスナが最高に良い女だということがわかる超絶最強最高最かわ最胸ホッコリな神食券だった。
マジで感動した。マジで本当にありがとう。すべてに感謝。