モエモエ国とアイツに関する設定は、本編中には結局ほとんど触れられなかったような気がする。
もうちょっと詳しく知りたかった気もするけれど、まぁ仕方がない。
ランス06かランス010あたりで触れられることにワンチャン期待しておこう。
※シリーズ最新作等のネタバレを含む可能性があります
亡国の王女
最奥の墓をあばくと、バラバラになった骨があった。
マジックガードによる封印を解くことはできたけれど、身体が無ければ何もできない……と嘆く王女アノキア。
そんな彼女に、「やっぱりこの悪霊は世の中に復讐したいのよ!」などと言い放つ志津香。
まさに鬼畜。死人に鞭打ちまくり。
たまに悪役みたいなことを言いだす志津香、良いよな。
しかし彼女が体を求めたのは、「ランスにお礼をしたいから」だった。
彼女は最後に、唯一信じてくれたランスに感謝を告げて消えていった。
鬼女に違いないと誰もが思い込んでいた中で、ひとりだけ最初から最後までアノキアを信じ続けたランス。
“ランスの女性観”が面倒くさい事態を引き起こすことは多々あるけれど、今回はそれが良い方向に転がったパターンだ。イイハナシダナー。
ゼスを許さないとハッキリ言っていたし、恨みが無かったわけではないのだと思う。
だがおそらくは、伝え聞かれる程の悪女では無かったのだろう。
強い復讐心があったのかも、よくわからない。
どちらにしても、ランスに会えて彼に信じてもらえたことで、王女アノキアは心安らかに成仏の道を歩むことができるようになった。
うんうん、やっぱり良い話。
ミッションをクリアして戻ると、いつものようにウルザたちが迎えてくれる……けれど、その表情も暗い。
ミッション前と同じく、ダウナー仕様に反応が固定されてしまったらしい。
そして、アノキアミッションを解決したことで新しいイベント『???の恩返し』が発生していたのを早速チェック。
寝ぼけたカロリアに代わって、センサー特化のムシ・あげはから、変な気配がすると教えてもらう。
オバケかもと言われて、珍しくちょっと怖がって嫌がるランス。面白い。
カロリアたちが出ていくと、オバケの正体が明らかになった。
成仏の前に、もう一度ランスに会いに来たらしいアノキア。
身体が無い彼女には触れることもできず、もちろん××もできない。
アノキアの側もわりと乗り気だったのに、これは残念……と思いきや。
妙な展開からの謎の奇跡で、『運命の交わり』とやらが成立した。
運命か、それとも愛の奇跡か、バグなのか……。
ま、ランスの周囲にはよく起こりがちなことだ。
細かいことはよくわからずとも、ランスもアノキアも満足できた。
アノキアにも、最後のご褒美(?)を与えることができたし、やはりこれは良い話だ。
モエモエ王国の滅亡や過去について、今回はそこまで深く掘り下げられることはなかった。
なんとなくゼス側の陰謀の匂いがするというか、ゼスにとって都合の良いように歴史が語られているような雰囲気もある……が、断言もできないかな。
マジックガードは「10万人の市民を殺した鬼女」なんて言っていたけれど、それは怪しい気がする。
ま、どちらにしても、昔の話だ。
今更どうしようもないし、名誉の回復も難しい。
それでもランスが信じてくれただけで、少しだけ救われたのだと思う。
志津香の苦情
ランスとシィルが昼のへんでろぱを楽しんでいる最中に、志津香がやってきた。
シィルの前では我慢していた志津香だけれど、彼女が席を外すと同時に即爆発。
樹を揺らす勢いで怒号が飛んだ。
ヒェ~ッ!
もちろんランスは悪びれない。
反省もしないし行いを変える気もない。
そんなランスの態度に、逆に落ち着きを取り戻した……なんてこともなく。
プッツンした志津香は強硬手段に打って出ようとする。
強硬手段っつーか最終手段? ワーオ!
本気で殺意を向けてきた志津香を止めたのは、マリアだった。
話題の張本人に見られてしまっても、慌てるような志津香ではない。
しかし、さすがにマリアの目の前で続けられるほど非情でもなかった。
強く止められて、庇われて……長くお互いに黙り込んで、最後に折れたのは志津香の側だった。
「もう口出ししない。どうなっても知らない」と、ついに志津香は諦めた。
彼女たち二人と王立博物館で再会してから現在まで、長い間といくつものイベントで描かれてきたやりとりに、ここでひとつの区切りがついた。
……といっても、まだこれで終わったわけではない。もう少し続くんじゃ。
バカでも風邪はひく
次はシィルのイベント。
ダラダラと遊んでいたランスの身体に、突如として異変が起きる。
目がきらきらして、喉は痛んで、立ち眩みがして熱は38度を超えて……と、典型的な風邪の症状。
ナースシィルのCGだ!
……と思ったけれど、ナースキャップを被っているだけであって、別にナースコスでは無かった。
普段着が白ベースなので、てっきり全身ナースコスかと思い込んでいた。
気の利かない奴隷め……ブツブツ……。
いつの間にかランスは倒れて、そのまま丸一日寝込んでいたらしい。
風邪のせいか、言葉も反応もぼんやりしているランスがちょっと面白い。
穏やかなシィルと、なんとなく素直なランスのやりとりが微笑ましいイベントだった。
平和であったかくて、幸せな空気だ。
こんな時間がずっと続けばいいのにな……。