FGOイベント 惑う鳴鳳荘の考察 プレイ日記04 即興劇と追加設定




初期設定だったり追加された設定だったり、色々な情報が飛び交っていく映画撮影。
わかりやすいように、紫式部が携わった初期設定は『紫色』、キャストたちが考えた新しい設定は『緑色』、どちらかよくわからないものは『青色』で分けていくことにしよう。

……逆にわかり辛いか?
まぁ、そのあたりは雰囲気で流していこう。

 





※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています







初期設定か、付け足しか






撮影再開!
これ以降、『映画内のシーン』は特殊なエフェクトがかかるようになった。
“完成後”を意味する演出という可能性もあるか?

まず、ガブリエラの容態を確かめていたのは、医者であるローマ。
紫式部の容態同様、ガブリエラも“死んではいない”体で物語を進めていくことになったようだ。

彼女が無事に意識を取り戻せば、事件について新たな情報が出てくるかもしれない。
ただ、グラスに毒を入れられた被害者にすぎないガブリエラは、「犯人は誰か」まで把握していない可能性もある。















と、ここでイシドロが自分の正体を暴露。
『旅の楽師』という胡散臭いにも程がある男の正体は、“解決屋”もしくは“死神のイシドロ”とも呼ばれる名探偵、イシドロ・ポジオリだった!
そしてアドリアナはその助手。二人で自然と話している以上、『イシドロの正体は探偵だった』という根本の設定は最初から予定されていたものだったんだろう。
紫式部によって設定された、初期設定だったのだと思われる。

ミゲルによって送られた招待状の中に彼らの名前があったのも、彼らが名探偵だと知っていたからだろう。
探偵としてのイシドロ達の“依頼主”はまさしく亡きミゲルであり、「何か起きた時はくれぐれも頼む」とまで言われていたのだとイシドロは語った。


……この『イシドロの依頼主はミゲル』の件も、『初期設定』だろうか?
それとも、イシドロ(トリスタン)がその場の雰囲気で付け足していった新規設定だろうか?

今回の映画は既に元々の脚本もわからず、登場人物たちの基本設定の情報も少ない。
その上で、それぞれが『キャラクターが勝手に動き出す』ことを奨励されているので、どこまでが初期設定でどこから先が付け足し設定なのかがわかり辛い。
まーどうあっても、最終的には付け足しも含めて作品として成立させる必要があるようだが……。
なんか、今更だけど、とんでもないことになりそうなデッカい不安が……。










ガブリエラが狙われた理由は“コルテスの遺産”だろうと、鳴鳳荘に集まった人々は考える。
ミゲルは現役時代、それこそ王国の頃から共和国になった後まで、色々な人間の不正の証拠や脅迫材料など、えげつない情報の多くを集めて持っていた。その力で、引退した後も表舞台への強い影響力を保持し続けていた。
情報だけでなく金品に近いものとして、王国時代の貴重な文書や芸術品も隠し持っていたようだ。
それらをひっくるめて、“コルテスの遺産”と彼らは呼んだ。

遺産を全て手に入れれば、ミゲルに代わる次の支配者になれるかもしれない。
そうでなくても、『自分』にとって不利な情報だけでも消すことができれば、大きなリターンを得られる者もたとえば現政府には存在するだろう。
もっと単純に、金になる情報と芸術品を売りさばきたいと考えるような人間もいるかもしれない。

しかし、結果としてガブリエラ暗殺にも失敗し、館に集まった人間たちは警戒心だけを強めることになっている。
犯人(仮)の目的が何にせよ、今のところ決して巧くは進んでいない……と言ってもいいのかもしれない。







謎の肖像画











部屋の中で話し合っている中、突然ガルシアが「妙な匂いがする」と言い出した。
灯油? 放火? とウキウキしつつ彼を追いかけると、そこにあったのはミゲル・ガブリエラ夫妻の肖像画だった。
放火じゃなかったか……。まぁ、館炎上にはまだ早いか。燃やすなら終盤だよな。

肖像画には乾いていない絵の具の匂いがするという。
その匂いを離れた屋内から嗅ぎ取るとか、スゲーな。英雄アーラシュとしては自然だが、猟師ガルシアとしてはやりすぎな気もする。


完成していたはずの肖像画に加えられた“乾いていない絵の具”。
『ガブリエラの症状は重金属中毒に近い』『絵の具には人体に有害な重金属が含まれていることもある』というローマからの追加情報。

つまり……ガブリエラに毒を盛った犯人は、絵の具から毒の成分を抽出した可能性が高い!
ちょっと強引な気もするが、そんな流れになってきた。
犯人は、証拠隠滅のために肖像画に絵の具を足したのか?
それともアントニオが言うように、仕上がりが気に食わなくて肖像画に手に加えたに過ぎず、証拠云々の理由はなかったのかな?

まぁともかく、肖像画家は何かを知っている可能性が高い。重要参考人か、容疑者か、それとも犯人か。
ってことで、名探偵のお約束ドドーン!















トリスタンの目が鋭くなった……
それはつまり犯人の目星がついたってことだ

トリスタンは推理が冴えた時
目がやけに鋭くなることから
別名「推理冴えるのはいいけど目恐っ!」と呼ばれる程なんだ







勢いでテキトーなことを言うな











撮影中断。
正直、現段階で『肖像画家=卑劣な犯人』と断定するのは早すぎる気もするが、言っちゃったものは仕方がない。
このトリスタン、ノリと雰囲気で演技をしている。
ジャンヌオルタにも、「新しい登場人物がいたら台無しよ!?」と、ものすごく真っ当なツッコミを入れられてしまった。
脳筋田舎娘の反転女に叱られるとか、恥ずかしくないんですか?
今回の登場サーヴァントの中で、トリスタンが一番フワフワでヤベー気がしてきたな。もうちょっとしっかりした奴かと……と言おうと思ったが、よく考えたら以前からこんな奴だった。


もっとも、ノリで演技を進めているのはトリスタンだけではない。
他の面々も、それぞれの登場人物を演じつつ、基本的には“その場のノリ”で物語を進めていっている。
最終的にまとまるのか? 本当になんとかなるのか??










スゲー不安だが、一部始終を眺めている作家陣からの評価はそこまで悪くはない。それが唯一の救いか。
まぁ、最終的には撮り集めた映像を編集していくことになるのだろうし、完成形に不必要なシーンや台詞はカットすることも出来る……のかな……?


さておき、ここで作家陣からアドバイス。確かに現状、登場人物たちそれぞれのパーソナリティは曖昧だ。
誰かが主人公として視点を担当するわけでもなく、かといって群像劇にしてはそれぞれの描写が少なすぎる。

その打開策として、シェイクスピアは『次のシーンからは別行動をすること』と『それぞれ思う存分、キャラになりきること』を勧めた。










シェイクスピアの提案を受けてか、キャラの描写を深めるため、オジマンディアスとアーラシュは自分たちの設定を詰め始めた。
……っつーか、そのあたりの設定すら決まってなかったのかよ!?
いや決まっていたけど、紫式部が伝えきる前に倒れてしまったってことなのかもしれない。

今のところ、バルガスとガルシアに与えられた設定は『元王子と従者だが、今は猟師をやっている』『今回の会にはミゲルからの招待状を受け取って参加した』ってくらいか?
色々と仕掛けはありそうな設定だが、現時点では“ありそう”なだけで、何もない。










話し合いの結果、彼らは逃亡者ではなく『身分を隠して世直しの旅をしている若様とその従者』という設定で進めることにしたらしい。どこかで聞いたような設定。
紫式部が元々どういった設定で考えていたのかは今となってはわからない。彼らが決めた、この新しい設定が、映画の内容に反映されていくことになる。

オジマンディアスとアーラシュが彼らの設定を“再設定”したように、水面下で他のサーヴァントたちも、それぞれ自分が演じた登場人物の設定や背景を“再設定”していく。
曖昧な基本骨子しか無かったキャラクターたちに、深みが生まれていく。
それは群像劇としては魅力的で、良い傾向ではあるのだが、最終的に要素の詰め過ぎてシッチャカメッチャカなオチにもなりかねない。
果たしてどうなることやら……。







アンデルセンの見解






その頃、カルデアの地下図書館にて、紫式部の痕跡を探しつつアンデルセンとホームズが話をしていた。
いくつか新しい情報、およびこの度の事案へのアンデルセン個人の見解を聞くことができた。

新情報はまず、『ロマンに頼まれてから、脚本を練る時間は三時間もなかった』ということ。
無茶すぎワロタ。極道入稿ってレベルじゃなくない? そりゃ出力する暇も余裕も無いわな。

そしてアンデルセンの個人的見解。
そういった時間制限、および限られた配役や初の映画脚本などの問題があった以上、紫式部が映画脚本に採用したものは『かねてからのストック(構想)半分、必要に迫られて捻りだしたもの半分』ではないか、と彼は予測していた。
更にもう少し深い部分まで掴みかけているようだが、アンデルセンは「決め手に欠ける」とまだ多くは語らない。















そして更なる追加情報。劇中に出てきた肖像画を製作した北斎に話を聞きに行くが、タイミングが少し遅かった。
サバフェスといい、北斎は被害(?)を受けやすいな。
ってか、残る『一包』はここかよ!?

もっと重要なことに使われるのかと思いきや……ああでも、これはこれで、困ることに変わりはないのだが……。
それにしても、なぜ紫式部は貰った薬を北斎に分け与えたんだろう。そのあたりにも理由はあるのか?















堕ちる直前に、ギリギリで聞けた数少ない情報は、『下絵は夫婦っぽすぎるので、手直しを頼まれた』ことだけだった。

ここからわかるのは、紫式部があの肖像画を“重要なアイテム”と考えていた可能性だ。
わざわざ北斎に頼んで描いてもらった点といい、下絵からの修正を依頼したことといい、紫式部には肖像画に対して何らかのこだわりがあったように見える。

『絵の具で毒殺云々』はあくまでも彼女が倒れた後に自然発生した事件であり、紫式部の意思とは無関係に造られた新しい設定だ。
本来彼女は、あの肖像画をどう用いる予定だったのだろう?
もっとも、それがわかったところで、今からでは元々の結末に設定し直す余裕はないかもしれないが……。