ドラゴンクエストビルダーズ2 プレイ日記077 約束を果たすとき
今回の記事には、DQB2における重要なシーン・重要なネタバレが含まれます。
ご注意ください。
決着
止まる破壊神
破壊神が苦し気に叫び、その様子を見ていたハーゴンが慌て始める。
戦闘のダメージが効いているというより……少年シドーの自我が、破壊神を苦しめているのか?
よく見ると、破壊神の四本の腕のうちの二本が、他の腕を掴んで動きを止めているっぽい。
更に聞こえてきたのは、少年シドーの「今だ…」「さあ! やるんだ」という声。
さよならを告げているし、少年シドーはこのまま主人公に倒されて消滅するつもりなのだろう。
少年シドーが生み出してくれた隙をつけば、確かに破壊神にトドメを刺すことはできるかもしれない……。でもそれは、決して主人公やプレイヤーが望んでいた結末なんかじゃない。
シドーとの約束
「シドーとの 約束を果たせ!」という文字が切ない。
確かにこれは、シドーとの約束だった。
忘れもしない、あのからっぽ島での三人でのパーティーで交わした約束だ。
「ドラゴンクエストビルダーズ2 プレイ日記039 約束」でシドーは、「ぶんなぐって オレの目をさまさせてくれ」と頼み、それにハッキリ「はい」と主人公は答えた。
その時から、きっといつかこんな日が来るのだろうと覚悟はしていた……。
光の先へ
シドーの約束を果たした結果……破壊神は斃れた。
返事はなく、ただのしかばねと化してしまった。
だが、まだ絶望するのは早い。動かない破壊神の奥には、ほんのわずかであっても少年シドーの存在がまだ残っていた。
自分の存在に悩み、正体に苦しみ、主人公やルルとの決別に絶望したシドー。
だが彼は、主人公のために力を振り絞って『破壊神』としての自分のウデを封じた。
主人公にトドメを刺してもらおうと必死に呼びかけながら隙を作り、別れの言葉を最後に告げた。
十分すぎるほど、シドーは頑張ってくれた。
シドーと主人公が交わした『約束』は確かに果たされた。
……でも、それだけで満足なんてできるはずがない!
約束のその先へ!
ハッピーエンド以外、絶対に認めてやらねぇ!!
……まさかこの場面で、『アレ』が効いてくるとは思わなかった。
私が鈍感すぎるのかもしれないけど、その瞬間が来るまではほぼ予想していなかったので、シドーの手が上がった瞬間に「あっ……!?」とマジで驚いたし鳥肌も立った。
確かに『アレ』はお馴染みのやりとりだったし、他の人から羨まれたりと、『特別な絆の証』的な側面は今までも描かれてきた。でもここで生きてくるとはなぁ。
冷静になって考えれば、ベタといえばベタではあるのだけど、盛り上げ方と演出が巧かったのでフッツーに感動してしまった。沁みたし痺れたよ。
そしてこの瞬間、今度こそマジでガチの「勝ち確定」だと理解できて、脳内が勝確演出フィーバータイムと化した。
テンション上がりまくり。喜びetcで興奮しまくり。
プレイ日記を書いている今でこそ穏やかに振り返ることができるけど、ゲームをプレイしている最中には「うおおおおおおおおお(略)」的な感じだった。
アガるよ! こんなんアガるって!!
蘇る破壊神
ふたつに別れた神
破壊神は少年へと戻った……というよりは、少年としての側面を『弱さ』として切り離してしまったようだ。
いわゆる魔人ブウ的な展開だ。
初期の悪ブウ・善ブウの分割というよりは、ラストの純粋ブウ状態で、体内に残っていた善ブウ(デブ)を口から吐き出した時みたいな展開。体内に排出したことで、ようやくミスターサタンへの執着を捨てられたやつ。
少年シドーという『弱さ』を捨てたことで、破壊への遠慮がなくなった破壊神シドー。
ハーゴンに言わせれば「真のおチカラを 取り戻された」らしいが……それはちょっと怪しいな。
弱さであろうと何だろうと、自分の一部分を斬り捨てることが強化に繋がるとは思い難い気がする。
とはいえ、破壊神が再び復活したことには変わりない。
先程の戦闘でのダメージや一度「しかばね」に化したことがまるで無かったかのように、パワー全開でハーゴン城さえも破壊し始めてしまった。
いよいよ例の『ほろびの日』とやらが本格的に始まるのだろう。
破壊願望
ハーゴンの望みは、「まぼろしの世界を 壊し そのまま 現実世界をも 破壊する」こと。
破壊神に認められて褒められるほどの、強い破壊への執念だ。そして三勇者に対する憎しみも感じられる。
……現在の『現実世界』は、ドラクエ2本編から何年後なんだっけ?
ムーンブルクが復興を終えているという話だったし、2主人公たちは既に寿命で亡くなっているのかな?
ああでも、「ムーンブルクにはお姫様がいる」って話だったし、2EDからそこまで年月は経っていないのかな。
だとしたら、現実世界に戻っても、再び三勇者に討伐されかねないかもしれないけど……対応できる時間を与えないほど、一瞬で破壊しつくすつもりなんだろうか。
ビルダーと破壊神
あの時と同じセリフ
破壊神に吹き飛ばされた主人公たち。
壊れたハーゴン城で意識を取り戻した少年シドーは、気付けば一人きりになっていた。
地獄か天国か……という台詞は、『からっぽ島で主人公と初めて出会った頃』のものと同じ内容だ。
『からっぽ島にて、初めて自我を持った少年シドーが口にした言葉』といったほうが正しいかな。
あえて「誕生」時と被せている感じが、「再誕」を引き立たせている。ニクい演出。
初めてかもしれない人助け
城の残骸の中で、グッタリと倒れていた主人公を無事に発見。
彼ら二人の、正気を保った状態での会話としては久しぶりになる。
シドーが破壊神に飲み込まれる直前までは、ムーンブルクからの流れでずーっと喧嘩し続けていたし、マトモに話ができること自体が超久しぶりな気がする。
そうでなくても、ムーンブルクの状況&シドーの不安定さで、ずっとピリピリしてたしな。
プレイ日記で数えると20回ぶりくらいじゃないか?
つ……辛ッ!? 改めて振り返ると、ギスギス期間長すぎワロタ。
ギスギスや喧嘩を引きずる余裕は今はない。
というか、ズバリ主人公が大ピンチだ。酷い怪我をしているのか、動くことさえできないらしい。
主人公を助けようと、焦るシドー。
そんな彼の傍には、用意されたかのようなくすりの葉&作業台の姿があった。
つ、都合が良いッ……! 手厚い準備ッ……!
メタに考えれば展開の都合だろうけど、くすりの葉はさておき、作業台が突然現れるのはやはり奇妙だ。
ひょっとして、これもしろじいによる最後の手助けだったりするのかな?
姿も見えないし声も聞こえないけど、今でも主人公とシドーを見守り続けてくれているのかもしれない。