FGO第二部 Lostbelt No.5.5 プレイ日記05 絶えず降り注ぐ雨が如し



夏の徐福から始まって芹沢鴨から平安京の藤原道長まで、最近『ガッツリ作りこまれた史実系ゲスト』が多い気がする。
似たような立ち位置の創作キャラではなく、物語と状況にふさわしい彼らの出番(&素材)を用意した上で、ちゃんと史実の彼“らしさ”もありFGO“らしさ”もある人物として設定しているところが興味深くて印象も良い。
鯖になるわけでもなし(仮)、立ち絵を発注するのも人物設定や性格背景etcを考えるのも大変だろうに……。
こういう細かい造り込み、良いよね。豪華だし見応えあるし、ストーリーに奥行きが出てくる。





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※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています



宮中でござる

しおらしさが胡散臭い






目的だった蘆屋道満と対面成功。
見た目はどこからどう見てもリンボだが、段蔵ちゃんの感覚を信じるならば『アルターエゴ・リンボと同一人物ではなさそう』らしい。
……本当かな~。段蔵ちゃんのセンサーを疑っているわけではないけど、ガチガチに用意と対策を決め込んだリンボならば、その程度の“誤魔化し”は可能に思える。

ところで主人公、こっち目線では容疑者相手とはいえ、初対面な偉い人(道満)相手に態度がやや悪くないか?
リンボ無関係に、道満や道長を必要以上に煽るのは危険だと思うんだがなぁ。香子さんに迷惑かけたくないし。
金時がフォローしてくれたから結果オーライとはいえ、ちょっとこのあたり気になる感じだった。前から思っていたけど、対リンボになると主人公はあまり良くない方向に感情的になりやすい気がする。





左大臣藤原道長






心臓に悪い状況は更に続く。
道満の正体を確認できるだけでもよかったのだが、うっかり左大臣藤原道長とも出会ってしまった。
回想シーンでは既にチラッと立ち絵が出ていたけど、ご本人登場はこれが初。へ~、こんなカラーリングだったんだ。華やかで偉そうですね。

敵か味方か、リンボ側か否かはわからないが、何にせよ簡単に誤魔化せるような相手ではない。
香子は内裏に上がるために道長にお願いすると語っていた。そんなお願いの相手に「何の用で来た」と問われたら、さすがに黙り続けていられるわけもなく……。









金時がストレートに切り込むッ……!
このあたりの空気の読み方と話し方は、彼に完全に任せきるしかない。覚悟を決めて吠える金時、ゴールデン格好いいぜ。

読みどころも間違っていなかったらしく、道長は大きく動揺した気配もなく、不快に感じたという様子もさほどない。
しかも返したのが、「京の平安乱す企てなぞ、絶えず降り注ぐ雨が如し!」か……。
感じ入っていい場面なのかはわからないが、個人的には結構感心しちゃったな。この言葉が本心だとしたら、さすが藤原道長。器もデカいし視野も面白い。絶対に良い人じゃないんだろうけど、傑物であるのは間違いなさそう。





天覧聖杯戦争の止め方

聞く耳を持った怖い人






さすがに即中止とはいかなかったが、道長は予想以上に柔軟に進言を聞き届けてくれた。笑うと怖いし笑わなくても怖いけど、意外と話が分かる奴ジャン。
証拠か、源氏の総意か、天覧武者の総意か……。どれも難しい道ではあるものの、手段が複数用意されているというのもありがたい。
わかりやすくなってきた!
最終的にやっぱり掌クルーって可能性もゼロではないが、やるべきことが定まってきた感じは良い。





都と人と人混みと






サーヴァントに関する情報を集めて、噂の『鋼の怪』とやらについて探るべく張り込み開始。
街では多くの町人に好かれまくっている金時の姿を見られて、まぁ金時ならそうだろうな~くらいに思っていたが……そこから続いて、人や都についての彼の嗜好についての話になったのは、とても良い流れだった。

「都は苦手だし人が多いのも居心地悪い、でもアイツらが好きなんだ」という金時の素直な気持ちが、なんだかとても嬉しくて眩しい。
当然のように受け止めていた、先程の町人たちとの屈託のない明るいやりとりが、ここで再び胸に沁みてくる。







山育ちなのに引っかかりゼロで「町も人も好き!」と言い切るより、苦手な部分もあるけどそれでもなんか好きなんだよな~って感覚の方が自然だし、金時らしいとも思う。
そのなんとも言えないモヤモヤ感含めて、金時の応えはとても好ましいものだった。清濁飲み込んだ上でポジティブな方向をむける人って、やっぱ格好いいよ。





『鋼の怪』の正体

キャスターの使い魔






稲荷神社の茂みの奥にあった天然自然の洞穴。
霊脈の直上に陣を敷くとは、キャス子を思い出すなぁ。寺と神社はちょっと違うけど。これで出てきたのがメディアリリィだったら完璧(?)だが、彼女に鋼要素はない。

奥から出てきたのはキャスター本人……ではなく、おそらくその使い魔か分身。ヘルタースケルター!
【ヘルタースケルター】として物語中に出てきたのってスッゲ~久しぶりな気がする。
大総統に魔改造されてアメリカンになってたり、中身に黒髭が入ってたり、素のヘルタースケルターを見る機会が最近全然なかったイメージ。





【或る日記】の書き手






素のヘルタースケルターが出てきたとなると、この場所に巣くっているキャスターの正体もわかってくる。
鋼が云々、というのもイカニモだ。

そしてこのあたりから、冒頭パートでチラチラ出ていた【或る日記より抜粋】の日記執筆者の正体及び『鋼の怪』との繋がりも一気に明らかになってきた。
抜粋がどうこうという地の文について、フラグメンツ(=プロト蒼銀)の文章にもこんなのあったよな~と思っていたけど、なるほど今回は日記執筆者が明確に出てくるのか。
執筆者の正体が見えてくれば、【日記】と名付けられた意味も見えてくる。
なるほどなるほど(※二回目)、節タイトルの『鋼日記』はアレのパロディだったわけか……。


話は変わるんだけど、『鋼』の文字って『綱』と似てるよね。
見間違えて、「綱日記……!? 渡辺綱の日記が読めるのか!?」と勘違いしそうになった人、俺以外にもおるやろ?









モノローグといい、鋼の怪について話した時の反応といい……ほぼ間違いないだろう。
天覧武者というネーミングからは力強き益荒男を連想してしまいやすいが、単純に『マスター候補』として考えれば、陰陽にも通じているうえ物語を作り出す力をも持つ彼女は、まさにうってつけの人材に見えてくる。

そして隅っこでいじけてしまう段蔵ちゃんはカワイイ。
わりと立ち直りが早いところも、意外と図太そうでカワイイね。
くのいちたるもの、図太く可愛くあらねばならぬって千代女も言ってたような気がする。