FGOイベント いざ鎌倉にさよならを プレイ日記08(完) 二度目は負けぬ




鎌倉イベント感想、最終回!

正月とバレンタインの間隙を縫うようなタイミングだったせいか、配布鯖があるわりには意外と小規模なイベントだったようにも思う。
新規のミッション系イベントも久々だったような気もするが……昔に比べるとエネミーの『EventTarget』表示で周るべきクエストがザックリとわかるようになっただけ、超ありがたいよな。スッゲー巡りやすくなったもん。
……と人に言ったら、未だにその仕様を知らないユーザーも稀に居て驚いたりもする。だから改めて言おう。そして皆も皆に教えてあげてほしい!

それはそれとして、ミッション最後になって猛獣狩りにフランスにUターンさせられたのはナンジャコリャって気分でもあった。
よりによって……よりによってフランス……!

 





※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています







鬼一法眼の挑戦と敗北

九朗判官源義経





景清の本体ともいえる怨霊が先に消え、残っていた“義経”の部分。
間もなく彼女も消滅してしまったが、少しだけ話をする時間があった。
牛若丸でもなく景清でもなく、九朗判官源義経として話してくれた彼女は、普段のライダー牛若に比べると静かで落ち着いた女性にも見える。

景清部分がパージされたことで、それこそ第三再臨姿に変化するのではとも思ったが……今回はそんなこともなく。
衣装はさておき、せめて眼帯はオフになって欲しかったなぁ。実際問題、第一・第二再臨姿での眼帯オフ姿って需要の塊じゃろ。
殺書文のグラサン差分のように、簡易霊衣の実装が超待たれる。







鬼一の誤算





景清と義経が消滅し、事件は終わった。
あとはカルデアに帰るだけ……のこの段階で、久々の遮那王と鬼一法眼』の回想シーン。
しかも時系列的には今までより早い時期、出会った直後と思われる彼女たちの姿が描かれた。

人ではない相手と知りながら、「はじめまして、鬼一法眼様!」と朗らかに挨拶した遮那王
遮那王は鬼一に弟子入りを志願し、更には『六韜』『三略』の奥義を与えて欲しいと懇願する。……結果的には前者は許されたけど後者はずっと許されず、最後には師に黙って盗み見たわけか。















遮那王という名称は牛若丸よりも成長した後の名だが、実年齢的には10歳ちょっと。
間もなく元服と思えば、もう大人に近いのかもしれないが……現代の感覚及び鬼一の感覚の中では、まだまだ子供だ。
遊んで笑っているくらいが一番だと言われても当たり前な年頃だろう。前回の景清独白を想うに、鬼一だけでなく景清(平家の人々)のような周囲の人間すら、そんな風に思っていたはずだ。

だが遮那王は、今現在だけではなく下手すれば生まれた時から“遊び”を必要としていない。
「武士として生まれ、武士として死ぬ者」と、この年齢から言い切る。覚悟の決まりきった異常な仔だ。















遊ぶこと。走ること。転ぶこと。笑うこと。
それらがまともにできるようになるのを条件に、鬼一は遮那王の弟子入りを許した。
その心は、むしろ遮那王の当初の願いとは真逆にある。兄の為に敵を斬る力を欲す遮那王を、“ただの幼子”にしてやろう……と、鬼一は企んでいた。

彼女は『……やれると、想った』と当時を回想する。
だが現実には、彼女の予想は覆された。
勘違い、思い違い。負けも大負け、完敗だ―――と語るほどに、鬼一は失敗した。







償い云々は建前










回想明け、鬼一法眼は独り言をぶつぶつと呟く。それは色々なことの“答え合わせ”でもあった。
鬼一がここに来た理由。あえて今、奥義を盗んだことを咎め始めた原因。いつでも取り戻せる小槌を奪われたままにしたのはなぜか。ミニ牛若には大して怒らず、牛若とカルデアの人々の様子を注意して見守っている雰囲気だったのはなぜか……。

ある程度の予想はできても、ちょっとずつ残っていた違和感がここで綺麗に晴れた。
やっぱそうじゃん! やっぱ鬼一師匠、牛若に対してもダダ甘じゃねぇか!!
牛若のノリがコレなので厳しい鬼師匠ムーブが崩せないけど、心のうちではデレデレのドロドロに甘いやつだ。
師弟関係の鯖はカルデアに数あれど、ここまでわかりやすく甘い師匠ってそうそう居ない気がする。















鬼一的には百パーセントの善意と好意であっても、結局は人でない生き物。
今も昔も牛若丸とはビミョーに噛み合わなかったり、感情がすれ違ったりもしているけど、今の環境ならば全部『楽しい日々』でしかない。
二人の弟子を幸せにするため、気合ムンムンで笑いだす鬼一は本当に嬉しそうで楽しそうだった。
イベント冒頭の関係性に戻り、二歩下がって三歩進んだような状況でもある。
一方、スパルタな愛が降り注がれることを予測した牛若丸は、半分以上本気で嫌がっているような気もするが……ま、いっか!







おわり





これにて鎌倉イベント感想、完結だ。
今回の主役は牛若丸もしくは景清……というより、配布鯖である鬼一法眼が中心となるシナリオだったようにも感じる。
鎌倉というからには兄上関連が改めて掘り下げられるに違いない、という事前の予想を覆された感じでもある。
「いざ鎌倉にさよならを」というタイトルは、「“いざ鎌倉”にさよならを」という意味があり、兄上や源氏の呪縛から牛若丸を解放しようとした人々の物語だったのか……と今更納得。なるほどな~。










内容的にはそれこそ牛若丸の幕間(新キャラ・鬼一も居るよ!)拡大版、のような感じでもあった。
イベントとしての規模はさほど大きくはなかったけど、特に同行者サーヴァントがそれぞれイイ感じに目立って活躍もできていたのが好印象だった。
メイヴちゃんは今回のイベントのメインヒロイン。
さほど牛若丸とも日本とも関わりのないイアソンも、リアクション&ツッコミ役として最初から最後まで良い仕事をしていた。コイツが居ると、やけにシナリオがスムーズに回るんだよな……。










そして新キャラ&配布鯖だった鬼一法眼。
こんな場でまず性能について語るなんて無粋だろうけど、言っちゃおう。メッチャ使いやすいな!?
イベント特攻が乗っているのもデカいってのはわかっているけど、素でもNPが溜めやすいのでスカディetcなしでも余裕で宝具が何発も打ててしまう。
宝具レベル1の序盤ですら強力だったのに……ミッション回収で宝具レベルが上がっていってしまった今、どうなってしまうんだ……!?
だが「どうなってしまったのか」を味わうより先にミッション終了、周回終了。
んじゃぼく、平安京で火灯集めに戻りますね~。

シナリオ的にも最初から鬼一には好感しか持てていなかったが、最後の「やれると想った」独白で更に好感度は急上昇。
人間臭いのに人間じゃない、そのアンバランスさがとても魅力的なキャラクターだった。
かつての失敗を受け入れて乗り越えて、「二度目は負けぬ」と言い切るところもポジティブで可愛い&格好いい。
やっぱりどこかマーリン・アルトリア師弟も思い出すんだけど、マーリンに比べると鬼一師匠の方がちょっとアホ(※褒めてる)なので安心感がある。










師匠と同じく密かに牛若丸見守るマンだった平景清(本体)の真意も興味深かった。
思いやりの形が怨霊故に歪んでしまうあたり、アヴェンジャーの愛の重さを再確認。最後にその気持ちが牛若丸に伝わったのも嬉しい驚きだった。一方通行で終わらなくて良かったね。

ただちょっと、“真意”が明かされる場面が超終盤に偏っていたのは気になったかもしれない。遮那王・鬼一の過去と併せて……だとゴチャゴチャしそうだが、もうちょい早い段階から伏線は欲しかった。
ラスボス討伐後に長々と過去回想ってのは、どうしても流れが滞ってしまって、集中しづらい。










気になるところが無いではないが、全体的にはそれなりにバランスもとれて、良いところはググッと良いシナリオだった。
……けど、最後の「義経勧誘」っぽいシーンだけは……申し訳ないけど、蛇足に感じられた。

こういうことをあまり言いたくはないのだが、最近ちょっと悪化してないか……?
前回のヴリトラといい今回の義経といい、勧誘パートだけ空気がおかしい。急にCMブッ込んだ感が強すぎるうえ、意外と尺が長い。

以前にもそういうPR的な要素はあったし、自然にハマっていることもあれば不自然になってしまうこともあったが、前回・今回については不自然かつ無粋に思えてしまったなぁ。
シナリオ完結で盛り上がっているところに水を注された気分になってしまう。










あまりグチグチしたことは言いたくないけど、直してほしいからこそ、今回は改めて言及させてもらった。
でも基本的に、全体的には面白いイベントだったとも思う。
特に良かったのが鬼一師匠。そして鬼一・牛若の関係性。
予想を裏切らないけど意外性もあって、「今度こそ弟子を救う」という鬼一の前向きな姿勢で締めくくられるのもとても良い〆方だった。最後までこの師弟への好感度は上がりっぱなしだったなぁ。

終わってみれば、ライダー牛若丸以上にアサシン牛若丸(水着)を掘り下げるようなイベントシナリオだった気もする。
鬼一・牛若(水着)の共演が待たれるな……。次の夏イベントあたりでコンビを組んで節ボスとか担当しそうな予感。