FGOイベント 昭和キ神計画 ぐだぐだ龍馬危機一髪! プレイ日記08 神ではない者たちのあがき




一昨年あたりのファイナル本能寺でも初期参加者・後半参加者でぐだぐだ勢の参戦タイミングは少しズラされていた。
その時の理屈は「変な箱が起動した瞬間に現場にいたか否か」であって、大した意味は無かったといえばなかった。

一方の今年は、「特異点の重要人物の設定に則した条件」が設定されていたことで、初期参加・後半参加の分断が発生した。
一気にキャラを投入するとストーリーがメチャクチャになりそう~といったメタな物語の都合だけでなく、きちんと設定を反映させた条件を自然と用意してきたうえに終盤の逆転展開にすら繫げてきたのがニクい。
ぐだぐだは年々進化を続けている……!



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※本記事ではサーヴァントの真名を表記しています





失ったものは多く

一方のその頃のカルデア





特異点大混乱なこのタイミングで、プロローグ以来となるカルデアの様子が久々に挟まれた。
こっちは未だにのんびりとした空気で雑談などしていたが、首無しノッブのヘッド部分が謎炎上を始めたのを見て、ようやく何か動いてくれそうな感じになってきた。来るか、増援!?

てっきり完結後の延長戦パートで雑コメディを担当するのかと思っていた………。
高杉重工の後ろ盾もお竜さんさえも失ってしまった今、戦力になりうる仲間が増えるかもしれないってのはそれだけでありがたい話だ。
新選組ーッ! 早く来てくれーッ!
邪馬台国で大暴れして世界観を実質幕末にしてくれちゃったそのチカラを見せてくれーッ!!










ようやく反撃の気運が高まりつつある中、サラッと明かされた例の“レイシフトの条件”の話がちょっと興味深い。
へーっ、近江屋事件前後で制限があったのか! なるほど、それなら新選組のみならず書文がマシュがアウトだったのも理解できる。
近江屋で龍馬が生き残ったか否かが特異点の核であるからこその条件だったってことかな。生まれた時期ではなく“死んだ時期”がカギなのも色々と考えさせられる。

ストーリー的な設定に意味があるだけでなく、こういう形で現地に即参加できた人数を自然に絞ったのも巧い演出だ。
おかげで茶々や森といった同行者に活躍や描写を集中させられたし、終盤になって全員参加の逆転展開ってのも間違いなく熱いもんな。










話は変わるが、ダヴィンチちゃんはぐだぐだ関連案件となると全体的にやや塩対応になるのが地味に注目点。
かわいいのに雑な態度のロリンチちゃん良くない?
すごく良い。好き。







仲間の多くはガチ凹み中










一方のSAITAMAではお竜さんと新兵衛のおかげで無事に脱出できていたカルデア一行が、ニュー坂本探偵事務所でやや重い雰囲気になっていた。
森君の戦国ジョークを真っ直ぐ受け止める武市に草。笑える空気じゃないけどさすがに笑っちゃうよ。
素で返されると困る! 下手すりゃ森も即乗り気になりかねないから、あまり物騒なことを言うのはやめよう! な!!















龍馬との過去を描いた生前回想ではいかにも不器用系良い人っぽかったし、今とて以蔵や新兵衛にあれだけ慕われている男だ。
悪い奴には思えないよな~とは常々感じていたが、ここで改めて再実感。武市はやっぱり良い奴だ!
何が良いって、我々がずっと思っていたのに結局誰も言及してくれなかった「あんなの龍馬じゃない」問題についてハッキリ口にしてくれただけで超好印象で評価は急上昇。
よくぞ言ってくれた……! アンタは正しい! ありがとう武市!! 武市先生!!







悪神の犠牲者たち

出雲阿国の過去





ガワは間違いなく坂本龍馬でありつつも何かが明らかにおかしい敵龍馬という奇妙な存在。そして例の、他人を強制的に闇堕ちさせる奇妙な能力。
多くの謎の答えは出雲阿国が持っていた。正確に言えば、“それ”がこの地で暗躍していたからこそ、サーヴァント出雲阿国は戊辰聖杯戦争に召喚されたのだと思われる。

彼女が語りだしたのは彼女自身の過去に関する物語。
悲しい記憶と憎き故郷、失った友人と元凶たる悪神について……。










当時はただの『お国』だった出雲阿国と、その友人である『お花』ちゃん。
幼い彼女たちは辛い生活と虐待でしかない修行を強要されながらも互いに支え合い、夢を語るのを数少ない楽しみとしながら暮らしていた。
お花ちゃん可愛いとか里の所業が胸クソすぎるとか色々と思うのに、真っ先に反射的にお国さんの負傷差分に興奮しちまった俺を……許してくれ……!

いやでも……仕方なくない……?
龍馬や以蔵の負傷から更には新兵衛や武市の負傷までと各キャラ一回ずつは流血していたところで、強くて可愛い巫女さんの負傷差分だもん。オッとなっちまうよ。しかも専用アングル? ヒューッ!!
でもお国さんの負傷っぷりは男たちの怪我に比べるとより生々しくて見ていて辛い。そして……美しい……。







倒すべきは『天逆神』










里の在り方が胸クソでゲスいのは間違いないが、お花ちゃんは幼くやや要領が悪いだけの普通の女の子だった。
そんな娘が心の闇を強引に増幅させられた挙句に悲惨な最期を遂げるなんて、無知の代償にしてはあまりに重い。
里の壊滅は自業自得でも、助けを誘う怪しい言葉に乗ってしまったお花ちゃんの罪は、そこまでされるほどのものではなかっただろう。

過去の出来事として出雲阿国は淡々と語っているけど、その心の傷は深いんだろうなぁ……。
落ち着きのあるオトナな出雲阿国に代わるように、茶々が激しく怒ってくれたのが嬉しかった。子供の姿で子供を慈しむ茶々、歪んでいるけど真っ直ぐでいい女だ。










田中新兵衛が武市に刀を向けたのも、茶々がアヴェンジャー淀君になったのも、龍馬本人で間違いないはずの敵龍馬があそこまで変質してしまったのも……すべては『天逆神』の仕業だったんダッ!!

一気にわかりやすくもなってきたが、個人的には『天逆神』の影響がなかった元々のサーヴァント龍馬についてももうちょっと詳しく知りたくもある。
IFの龍馬はどういうわけで近江屋を生き延びたんだろう? ひょっとしてIFの場合にはお竜さんが間に合って……とか、そんな感じ?
いや、例の槍を持っている以上、彼女との馴れ初めの経緯自体が大きく異なり、そもそもお竜さんは傍にいなかったのかな。







神様じゃあるまいし










天逆神の正体や敵龍馬の真実がわかったところで、失われたものが戻ってくるわけではない。
思いつめた様子で敵地に向かおうとする龍馬と武市に対し、ここで以蔵が改めて吠えた。
前回に続き、いや、前回以上に良いことを言う! 以蔵がすごく良いことを言った!!

生前は結局「何も言ってもらえなかった」ことで気持ちが歪んでいき、悲しく寂しい最期を迎えることになった以蔵がコレを言えたってのが何よりも大きい。
生前のトラウマを乗り越えるどころじゃない! 乗り越えた上で、他人を動かすことさえもしているなんて……以蔵の成長っぷりに、胸の奥が熱くなる。
今回の以蔵は本当に格好いいぞ!! 茶化しているわけではなくマジで!!!















お竜さんと新兵衛の件もあってずっと暗く沈んだ表情をし続けていた男たちが、ここでようやく少しだけ晴れやかな顔をする。
本当に良い話だ……。イベント序盤で以蔵が武市と再会した時には、ドロドロな生前悲劇再来の可能性に怯えたりもしたが、結果としては悲劇再来なんてとんでもない。
生前は成し遂げられなかった「ただの友達三人組」に戻ることができたなんて、最高の結果じゃないか。こんなの奇跡としか言いようがない。
良かったな、以蔵……。龍馬と武市も、本当に良かったなぁ。










以蔵や龍馬とのわだかまりも解けて、新兵衛の遺志も継いで、武市の気持ちも固まった。
ここでようやく『武市瑞山』という人物についてわかったような気がする。武市株、現在超高騰中!

新兵衛の時も思ったけど、キャラクターとしてベタな造形と見せかけてからの掘り下げっぷりが本当に巧い。
高杉や出雲阿国のような派手なキャラを気に入るのはある意味では当然なのだけど、こういう地味で一見半モブのようにすら見えてしまうキャラクターの魅力を短期間で描きこむ力が本当に凄いよなぁ。
終わる頃にはほぼ全員好きなキャラになっちゃってるって寸法よ。