FGOイベント 昭和キ神計画 ぐだぐだ龍馬危機一髪! プレイ日記09 世紀のオモシロ大決戦




契機となったのがいつだったかは正直憶えていないが……超初期以降のFGOは、ガチャに実装されないサブキャラクターの設定の厚みや立ち絵の数がグッと増えた。
マジでいつからだったかな……。たとえばメインシナリオでもオルレアンやセプテムあたりはサーヴァントとモブキャラくらいしか物語中に登場していなかった気がするけど、イベントとしてはぐだぐだ明治維新で信勝が登場しているし……2016年あたりが転換期?

実装待機ファンの悲しみをも生み出してしまいかねないのが悩みどころではあるが、個人的にはサブキャラのイラスト数も設定もモリモリ盛りまくってくれた方が嬉しい。
最新本編のブリテン異聞帯なんて、名があるサブキャラから名もなき住民までも存在感が凄く濃くて、物語の厚みがメッチャクチャ増してたもんなぁ。



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※本記事ではサーヴァントの真名を表記しています





男たちの最期

国を想う若者たち





最終決戦に向けて敵龍馬こと天逆神ブッ倒してやらァ意欲が高まっているこのタイミングで、まさかの新過去回想が追加投入。
天逆神共々、すっかり『倒すべき悪』としての印象が定着しつつあった高杉をここで掘り下げてくるか……!

回想内に登場した高杉の外見は現在SAITAMAに召喚されているサーヴァント・高杉とは随分と違う。
これでも十分派手ではあるけど、髪の色もグッとシックな色合いで、同世代の龍馬や以蔵たちと並べても違和感なく馴染む印象になった。ちょっとの彩度&明度の差で全然違うなぁ。















外見ついでに、彼の複雑で不可解だった内面についても少しだけ見えたようにも思えた。そして長く疑問だった龍馬への塩対応の理由……というか、龍馬へと向けている高杉の感情の正体についても、ここでようやくわかってきたような気もする。なんだかんだでやはり高杉は龍馬のことを認めているし、ある意味では憧れや嫉妬に近いような感情すら抱えているのだろう。

破天荒な雰囲気は今と変わらずとも、真面目に国を想う青年でもあった“若い”高杉晋作の過去を描いた回想は、彼の結末を予感させる場面で幕を閉じる。
この無念が今の暴走にも見える行動の理由に繋がっているのだろうか?
まぁ無念があるからって何をしていいわけでもなし、犠牲になるものやなった人を想えば簡単に許すべきではないけど、こういった一面を見せられるとやはり高杉個人のことを嫌いにはなりきれない。







ボイラー室横の混沌集団










回想明けて再び現在のSAITAMA、高杉。
戦力不足で打つ手なしだったはずの主人公たちは、前回冒頭でダヴィンチちゃんが用意してくれていた裏技の起動に成功したことで、多くの援軍を得ての大反撃を始めていた。

こんな事態は予想もできていなかったはずだが、ここで小物っぽく慌てるのではなくひとつひとつのパワーワードに丁寧に反応していったあげくに「くそっ、面白すぎる! ゆるせん!」となっちゃうのが高杉晋作という男。
芸人じゃないんだからオモシロ度で張り合うなよと言いたいところだが、悔しくなる気持ちはわかる。新選組はまだしも織田信長邪馬台国に法螺貝とか、冷静に考えても意味わかんねぇもん。

なんか……むしろ相手が高杉で良かったのかもしれないな……。
ラスボス担当がもし武市だったら、きっと困らせるだけだったと思う。カオス集団に素で戸惑う武市や新兵衛と戦うなんて、可哀そうすぎて出来ないよ。







龍馬の決断










『キ神計画』を止めるため、改めて直接対面することになった龍馬と敵龍馬。
ここで天逆神の口から、敵龍馬の肉体であるもうひとりの龍馬……近江屋生存IF龍馬の自我はほぼすり減っていることも明かされた。
もはや表面の皮以外はほぼ天逆神って感じなのか? それともIF龍馬は“天逆神完全汚染龍馬”に変質しきってしまったってことになるのかな。

どちらにせよ、もう純粋なIF龍馬の考えを聞いたり、言葉を交わすことは出来ないのだろう。
残念だな……。どういう経緯でそのルートを辿ることになったのかなどなど、せめて少しくらいは話を聞きたかった。違う運命を辿った龍馬同士の会話とかも興味深い。
IF龍馬って今回の事件の一番の被害者じゃないか?















一方のこっちの龍馬も無茶しやがって、結局龍馬と龍馬で相打ちの結末になってしまった。
玉砕覚悟の作戦は以蔵の説得で諦めたんじゃなかったのかよ! この才谷屋のアホ息子!!

まぁ……他に良い策も無かったのだろうし、笑顔で主人公たちに後を任せるだけの余裕もあったあたり、少なくとも龍馬にとっては悪い終わり方ではなかったのかな。でもお竜さんが傍にいれば、こんな作戦を考え付きはしても実行には至らなかったようにも思う。
こんな結末でお竜さんが喜ぶわけもないのに……アホだなぁ、本当に。

でもこういうアホな面だったり、大事な人を失って泣きじゃくる姿だったり、今まで『うさん臭くてスゲー奴』な面ばかりが目立ちやすかった坂本龍馬という男の人間らしさや弱い部分がクローズアップされたのは、すごく見応えがあったし興味深かったとも思う。
サーヴァント坂本龍馬の物語、見事であった……。ありがとう、ぐだぐだ龍馬危機一髪。







諸君狂いたまえってそういうことじゃない

高杉が目指した『維新』





ここで更なる逆転展開。天逆神のわかりやすい悪辣さに隠れて、その真意がなかなか読めなかった高杉の狙いがついに明らかになった。
やっぱり互いに互いを利用するつもりでしかなかったか~。ま、そうだろうな! 一応仲間のはずなのにあんまり仲良くなさそうだったもんな!

高杉の裏切りへの天逆神の反応が予想より素っぽい感じで情けなくて、なんか泣けてきますよ。ヒトの悪心を散々増幅させてきたくせに、高杉の思想や行動を見抜くことすら出来なかったのか?
人間に反逆されることを想像もできない神々の傲慢さ……とカッコいい言い方ができなくもないが、単に天逆神が世間知らずでアホなだけな気がしてきた。
敵龍馬のガワを失ってから化けの皮が剥がれる一方、龍馬&高杉に好き放題させる一方で、元から高くなかった天逆神の株は大暴落の果ての取引停止っすよ。










天逆神に代わって真のラスボスめいた雰囲気を出してきた高杉晋作
『キ神計画』の成す維新についての思想と手段は、たまによく見るラスボス系統って感じでもある。秦とかオリュンポスとか向いてるかもよ?

ただ、長く小難しくそれっぽい講釈の後に「ようは俺は『面白ければいい』んだ」って言っちゃうあたり、真剣に世を想う正気を彼自身の狂気が飲み込みつつあるようなイカレっぷりを感じてしまい、それが逆に格好良くもある。
やっぱりラスボスはイカレた信念抱えてナンボだよな! 信念と理想を賭けて殴り合おうぜ!
さっきは秦とかオリュンポスが向いてるかも~と言ったが、この男は停滞する平和の光景に結局「面白くね~!」って言いだして反乱しそうなのでやっぱ駄目そう。







神を鎮めるは巫女の役目










暴走する高杉を止めるべく、ここで秘密兵器投入! 出雲阿国の大封印結界陣!!
今回の黒幕であった高杉及び天逆神の双方と縁深い人物でありながら、これまでは便利な設定解説ポジションに収まって都合の良い女になってしまっていた阿国だったが……クライマックスで特大の見せ場がやってきた。
そうそう、これこれ! 「お待たせしました真打登場です!」と言わんばかりの豪華絢爛な登場っぷりが実に気持ちいい。高杉の思惑をスルッと上回ってしまうのも痛快だ。ヒューッ、カッコイイーッ!!

設定的にも因縁的にも、やはり高杉&天逆神を鎮める立場は出雲阿国にこそ相応しい。
それでいて直接暴力で決着をつけるのではなく、“封印”という形で彼らを抑えに回るのも、巫女という設定が活かされていてすごく良いなぁ。
まぁ裏面で巫女力パワーアップの際には殴ることを教わるんだが。










とはいえ出雲阿国単独では神を抑えきれないかもしれないのが事実。
そこでフォロー役として、他でもない邪馬台国女王卑弥呼が現れた瞬間……唸ったね。やられた!と思った。

卑弥呼(と景虎)は序盤から『ハマグリ取りにいってて不在』というかなりしょうもない理由で戦力外になってしまい、その後帰宅した際も『レイシフト条件に見合う人材』というストーリーの都合上での再登場にも見えていた。
それがここで史上最強クラスの“巫女”としての立場がドンピシャで活きてくるとか、出番を引っ張りに引っ張った甲斐のある超胸熱展開!
出雲阿国が巫女だとわかった時点で予想しておくべき流れだったのかもしれないけど、今まで完全に頭から抜けてた。そういえばこの笑顔が可愛いハマグリ大好きお姉さんって超スゲェ巫女だったわ。

織田信長を中心にしたお馴染みカオス集団に、なぜか去年邪馬台国女王が追加参戦』という最初から最後まで意味不明な設定を一年越しで昇華させてくるとか、話の作り方が絶妙すぎる。
出雲阿国の活躍っぷりも併せてスタンディングオベーション不可避! お見事ッ!! お見事ォッッ!!!