FGOイベント 水怪クライシス プレイ日記10(完) 未来のために飛ぶ




水怪クライシス感想、最終回!

久々の開拓システムだったり配布鯖の正体がギリギリまで伏せられていたり、楽しかった今回のイベント。
だが特に唸らされたのはシナリオ面の巧さだ。
シナリオ自体の質が良いのはもちろん、終盤の展開に向けて必要な材料やフラグが序盤から丁寧に用意されていて、物語とキャラクターに自然と感情移入させてくれる見事な構成になっていた。
個人的には近年トップクラスに魅力を感じるイベントだった。素直にメチャクチャ面白かった!

 






※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています







歪神との決着

喚ばれた者は





モルガンに手助けしてもらったことで喚び出せた、ダゴン対策の『もう一手』。
コンが最後の触媒になったことからも、その正体は察せていたが……召喚陣の光の中からまず現れたのは、想像もしていなかった外見の見知らぬ人物だった。
イ……イケメンじゃん!
なんか殺し名とか呪い名とかの一族っぽい、ちょいダークで中性的な竹絵イケメンじゃねーか!!!

何週間も詳細不明だった配布鯖について、プレイヤーたちは様々な予測を立てて考察して盛り上がっていて、それだけにハードルはメチャクチャ上がっていたと思う。
ちょっとやそっとカワイイorカッコイイ新キャラではその高まり切ったハードルを越えることは叶わないのではと私は勝手に推察し、勝手にハラハラしていたのだが……。
これは……負けた…………!















からのショタ化(CV南央美)だとォ!!!!!????

一粒で二度おいしいチート仕様とか、属性過多にもほどがある。
設定的にもデザイン的にも勝ち確定で、ガチャに入れればグルグル大回転不可避な逸材を配布してくれるのかよ……。
FGOってスゴ~イね。太っ腹。















見た目こそ大きく変わったけど、太歳星君の中にはコンたちが築いてきた徴姉妹や主人公たちとの縁が生きている。
コンとの絆と日々の記憶がそのまま彼への好意になるため、我々は出会ったばかりの太歳星君のことを当たり前のように受け入れてしまうし即好きになってしまう。
そんな彼が最後の一手、ボス対策のキーマンであり配布加入確定だなんて、展開的に熱すぎてズルすぎんだろ……。

こんなゴージャスで話題沸騰な配布枠を、ギリギリまで秘密にし続けてくれた運営に改めて感謝したい。その演出も含めて、見事な盛り上がりっぷりだった。
俺たちの驚きや喜びも全て掌の上ってか?
サイコーに大人げないぜ!(※誉め言葉)







神の時代の終わり





これだけの戦力と勢いを前にしてしまうと、さすがのダゴンとてどうしようもない。
彼もまたコンや我々と親しくしていた長老としての側面もあるのだし……と同情や哀しみを抱いての決着になるかとも思ったが、そんな流れにもならなかったのが少し意外だ。
とはいえ最後に変に湿っぽくなるのも後味が悪いだろうし、最後までヒールを貫いてくれたダゴンは格好良かったとも思う。
エレシュキガルの綺麗な言葉をすんなり受け止めず、抗いきった姿も男らしくてある意味では爽快感すらあった。















対するエレシュキガルの、「イイ感じのことを言う」→「成功しなくて慌てる」姿がサイコーに可愛かったのもデカい。
格好良く〆られないところ、ホントにエレちゃんらしくて可愛いな……。でも頑張ったね。
今回の特異点にエレシュキガルが同行した理由と意味はたくさん散りばめられていたけど、このシーンはまさに総決算。
エレシュキガルという冥界の女主人、神性としての特徴や性質に加え、女の子としてのかわいらしさアピールまで一気にこなすとは……。やはりこの女、強すぎる。







多くの別れと、新たな一歩










ダゴンのある種あっぱれな悪足掻きに対し、最後に動いたのは徴姉妹。
その決断は美しいけど辛い。でも光景も言葉も彼女たちの想いも、何もかも息が詰まるほどに美しすぎる……。

今までの道中で「リーダーの姉を慕う妹」を、決戦前夜で「自信を持てない姉」を、ダゴンに対抗するための神性獲得において「人々の想いに再度立ち上がる姉と、どこまでも慕う妹」を。
コツコツを描き足されていった徴姉妹の物語が、ここでひとつの完結を迎える。その物語の構図及び結論が完璧すぎて、マ~ジでなんも言えねぇ。
綺麗で爽やかで格好良くて、徴姉妹のことを更に好きになってしまった。既に散々好きになってきたのに、これがまさにトドメの一撃だ。がっつり刻まれた……。















徴姉妹との別れ、コンたちとの別れ。みんなで頑張って守ってきた土地との別れ。
「またあえる」と彼らは語ったけど、やはりどうしたって少し寂しい。それでも彼の存在が、その寂しさを少し紛らわせてくれる。
水怪や姉妹たちとの物語のシメとして、ちょっとだけの切なさを残しつつも新たな日々が続いていくことを匂わせるような空気感がなんとも心地よい、素敵なエピローグだった。







おわり





これにて水怪クライシス感想日記、完結だ。
シナリオが質量共に素晴らしく、めちゃくちゃ良いイベントだったな!
最終的には出てきたキャラクター全員の好感度が上がりまくりで、新登場だった徴姉妹やコンについては超大好きのいきなりTier1不可避な勢いで魅力的に描かれていた。
バレンタインやホワイトデーといったメインシナリオ小規模タイプのイベントがしばらく続き、新規大型としては久々のイベント開催だったようにも思うが……高まっていた期待に見事に応えてくれたと思う。










久しぶりの選択型『製作クエスト』での島やコン弄りも楽しかったけど、メインシナリオ自体も登場キャラの選出も巧く面白かったので、最後まで本当に楽しかった。
まぁ謎解きパートが終盤に偏ってしまうため、中盤でややペースがスローに感じる場面がないでもなかったが、物語の設計的に仕方が無かったのだろう。

配布鯖を伏せられ続けていたのもサプライズ感に繋がっていて個人的にはとても良かった。
シナリオの都合であって毎回こういうスタイルにはならないだろうけど、今後もたまには詳細不明サプライズ配布があってもいいよな~ってくらいには盛り上がれたし、予測したりワクワクすること自体も楽しめた。










今回のメインゲストだった徴姉妹については、実を言えば序盤~中盤にかけては敵か味方かもわからないせいで、彼女らの“良さ”について探り探りで読み進めるような感じだった。
それが中盤以降、後半にかけての掘り下げでの花開きっぷり。からのラストのあの展開!
こんなのッ……こんなの……! 大好きだろ!? 大 好 き だ ろ !!!???

彼女たちの弱さと強さに胸をうたれ、最後の儚くも爽やかで美しい一枚絵の別れで……見事に撃ち抜かれた……。
ラストの微笑みが本ッッ当に美しい。生前の最期を語りながら、異なる感情で水辺に向かう姿の何もかもが美しい。
もう「美しい」しか言えねぇ……。

今後も姉妹がイベントetcで再登場することはあるのだろうし、そういった機会をもちろん期待はしているけど、彼女たちにとっての最高の舞台は間違いなく“ココ”だろう。
初登場のシナリオで最高の舞台が描かれるのって、キャラクターとしては理想的だよなぁ。少なくとも個人的にはすごく良くてメッチャツボ。
出会ったばかりの相手のことを大好きになってしまうこの感覚、や~っぱFGOはやめられねぇ。










徴姉妹が魅力的に描かれた分、同行枠のカルデア勢の描写が控えめになったのかといえば、そんなこともない
彼女たちもそれぞれ見所と魅力ががっつり用意されていて、しかも終盤では逆転の一手や配布鯖の誕生にも繋がってきて、捨てるところなしの完璧な登板っぷりだった。
メインヒロインレベルの役割を担っていたラムダは言うまでもなく、エレちゃんもふーやーちゃんもめっちゃくちゃ良かった……!
可愛いところを見せつつチートな活躍もしてみせたモルガンに比べると、セミラミス様はちょっと控えめな縁の下の力持ち勢だったが、ヘルメット姿もキュートだし建築で頑張ってくれたり居ない男についてノロけたりセミ様の魅力は十分に詰まっていたとも思う。
本当に全員、可愛いし頼りになるし凛々しいしで良かったな……。
個人的MVPを挙げるならふーやーちゃん……やっぱりエレちゃ……ああいや、でも……うーん……。
……全員で!










今回は製作クエストが選択式で、分岐も多く登場するキャラクターもいつも以上に多かったように思うが、どいつもこいつも「雑に登場しただけ」ではなく、ちょっとした台詞からもそれぞれの個性や魅力が表現されていた。
人数が多いと薄くなりがちだよな~仕方ないよな~って最近は諦めながら受け入れることが多かったけど、やればできるじゃん! エリちゃんハロウィンはなんだったんだよ!
ちょっとだけ出番勢では、胤舜・エジソンラクシュミーあたりの言動が個人的に良かった。他にもいっぱい。

現時点では全分岐を回収したわけでもないので、まだ見ぬ登場鯖も残っているのかもしれない。
これくらいそれぞれの表現にこだわってもらえると、分岐回収のやる気と喜びに繋がるからありがたいな。
新年度から早々に面白いイベントを楽しめてよかった!