FGO第二部 Lostbelt No.4 プレイ日記13 新しいユガ



インド異聞帯では、今までにない対立構造を目にしすることが多い。
『異聞帯の王VSクリプター』、『異星の神の使徒VSクリプター』、『使徒VS使徒』……。
敵の敵は味方、というほど簡単な構図になるとは思い難いけど、面白いし興味深い。今後どうなっていくのか、先が全然読めない。

「序」の頃は、クリプターも使徒もシンプルに“敵”のように見えた。大切なカルデアを壊し、多くの命を奪い、汎人類史の終了を問答無用に突き付けた恐ろしく理解も出来ない相手だった。
しかし……ロシア北欧中国インドと四つの異聞帯を巡って四人のクリプターたちと戦ってきた今、少なくとも「序」の頃と同じような考え方は、もうできない。
もちろん、破壊されたものも奪われたものも二度と戻らない以上、簡単に割り切ったり受け入れるべきでもないとは思うが……うーん……。





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※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています



クリプターと使徒の“ズレ”






コヤンスカヤを拾ったのは不可抗力に近かったが、前回に続き一応『恩を売れた』と言えなくもない。
船賃に加えてアルジュナ(神)側と敵対したこともあって、コヤンスカヤはわりと素直に情報を吐いてくれる。
一定以上はNG判定されたが、それでも多くの収穫があった。全てが真実とも限らないが、完全に的外れである可能性は低いだろう。


<ホームズやペペロンチーノの指摘>
『クリプターのゴールと、異星の神の使徒のゴールは完全に一緒ではない』
『使徒同士の目的も異なる』


<コヤンスカヤ自身の供述>
『確かに私には私だけの目的がある』
『性格によってアプローチは変わるが、使徒の目的は「空想樹を育てきること」』


……乗車賃としての情報提供はここまでで終わりだが、世界創変後もコヤンスカヤとは一定の協力関係を続けることも約束させた。
自分のことを「受けた借りはきちんと返す。そういう生き物」と語る女なので、裏切ることはたぶん無いとも思う。
ただ、契約の隙をついて嫌がらせしてくる可能性は低くはない。中国異聞帯でも似たようなものだったので、彼女との妙な付き合い方もこれはこれで慣れてきた。


この場で、コヤンスカヤは自分の目的について「人間いじめとご当地モンスターコレクション」だとも語ったが、それはちょっと本音を誤魔化している気もする。
たぶん本当の目的は、前回も口にしていた九尾云々だよな?

本音はまだ隠しておきたいのだろう。あと、ご当地モンスターコレクションとやらも、最終目的地は不明ではあるが、わりと本気で取り組んでいるのはなんとなくわかる。
FGO第二部 Lostbelt No.3 プレイ日記08 スパルタクスが格好良い」の頃、中国異聞帯で何者かが他の異聞帯の生き物に手を加えていたことを発見した。
あの頃は意味がわからなかったし、今でもコヤンスカヤの細かい狙いは不明だ。しかし、各異聞帯でこれだけ頻繁に語られている以上、いつかは大きな爆弾と化すように思える。注意しておきたい。







ペペロンチーノはクリプターとも“異星の神”とも敵対するつもりはない。だが使徒であるアルターエゴに対してだけは強い警戒心を抱いていた。
インド異聞帯におけるリンボの行動は『異聞帯のため』には到底見えない。このままではインド異聞帯は“邪悪なき世界”に至るどころか、崩壊を迎える可能性が高い。

かといって、全てがリンボの独断とは思い難いのかもしれない。コヤンスカヤの台詞を信じるならば、今回の件は「リンボの性格による独自のアプローチ」だったりするのか?
異聞帯を崩壊へと歩ませてまで「空想樹を育てる」?
……そもそも空想樹って、育つとどうなるんだ? 宇宙で銀河でギャラクシーで、結局どういうことなんだ??
もうちょい教えてくれよコヤえもん。





新しいユガに無いもの






新たなクリタ・ユガが始まって、早速向かったのはビーチュの町。
そして目にしたのは……おそらくは多くのプレイヤーにとって、「予想通り」ともいえるような光景だった。

フラグは立っていたし、そうでなくても不安と疑問は多かった。
『前回までのディーヴァールの村』という楽観視できる要素も無くはなかったし、リンボの入れ知恵のせいだとコヤンスカヤも語っていたけど……。

……しかし、今回の件に関しては、明らかに主人公達の考えが甘すぎたように思う。
この点、前々回の『異聞帯の話をラクシュミー達にしてなかった』件に続き、「えっ……」という感覚が正直強い。
ホームズさえ居ながら、この危険性や可能性について決定的に後戻りができない段階になるまで指摘すらしなかったのはさすがに不自然というか、想定が甘いってレベルじゃないというか……。
う~~~~ん……。





不吉な女






ディーヴァールの村人たちと長い時間を共にしていたラクシュミーは、特にショックが大きかった。
そして彼女は嘆きと後悔の中で、『自分が隠していたこと』についても告白した。
以前から、ラクシュミーは己の抱える“嘘”について強い罪悪感と抵抗感を覚えていた。
話せば周囲の人は居なくなるに違いないと彼女自身が思い込んで、恐れていたと言ってもいい。

このあたり、彼女は自分を責めるあまり、必要以上に偽悪的な考え方になっているようにも見える。
散々隠し続けていたからこそ、後ろめたさは強まっていく一方だったのだろう。それが今回、仲間を失ったショックのあまり、ついに爆発してしまったわけだ。







とはいえ……こういった言い方は彼女には失礼かもしれないが、少なくともカルデア一行にとっては、ラクシュミーの憂いは“取り越し苦労”だ。
不幸や不運のひとつやふたつ、きっと大したものではない。そもそもラクシュミーには、その不運の力も含めて、このインド異聞帯では何度も助けられてきた。
『不吉の女神が中にいる』程度の理由では、到底彼女を嫌えるわけもなかった。

そしてこの場面、「それはちょっとばかり暴走しすぎだと思うぞ」と指摘するラーマがとても格好いい。
自虐しすぎる女に対して言うべきことは言いつつ、相手の感情を思いやる優しさもある台詞だ。
似たようなことは誰でも言えるかもしれないが、『英雄』であり『王』でもあるラーマだからこその説得力があり、その言葉はとても力強い。心の臓に響くぜ……。
マジで格好いい。シータじゃなくても惚れる。





ユガ進行恐怖症患者(=俺)には辛い演出






そして次なる目標についても、カッコイイモテモテキングラーマ様から提案があった。
アシュヴァッターマンについて、彼は何か考えがあるらしい。
『神に抗う人々を増やすことで、神としての強度を落とす』作戦が難しくなった以上、主人公達に残された道は少なかった。とりあえず出来ることからやっていくしかない。

神将を倒すだけでもアルジュナ(神)の力を削ぐことには繋がるのだろうし、早速アシュヴァッターマンを探しに行くことになった。
……が、遊撃部隊なアシュヴァッターマンを捜索するのは結構大変だ。
針がどんどん進んでいってしまう!
大好きなクリタ・ユガがもう終わっちゃったよ!
始まったばっかりだったのに! ヤダーッッ!!





苦しみにさえ怒る男






アシュヴァッターマンをついに発見した。
まずは予定通り、「考えがある」と言っていたラーマが話しかけてみるけど、案の定まともに会話は成り立たなかった。
ダヨネー! 見るからに、話すより先に手が出るタイプっぽいし(※偏見)!

この時点で、“邪悪を赦さぬ世界”の効果はバスターダウン&弱体耐性ダウンのみが残った状態だ。
アーツダウンはウィリアム・テルが消えたことで打ち消され、抵抗の気運を高めた人々が消えたことで弱体耐性ダウンが蘇ったらしい。
消えるのはさておき、蘇るパターンは初かな?
効果としてはさほど大きくはないように感じるが、シナリオの展開と相まって、グッと腹の奥が苦しくなるなぁ……。









一戦目を終えても、まだ和解には至らない。それでも発見はあった。
アシュヴァッターマンが苦しんでいるのは、再生の苦痛のみではない。ラーマがうっすらと抱いていた違和感の原因はそこにあった。

誓約を破り、怒りのままに敵を皆殺しにした彼に与えられた“クリシュナの呪い”。ペペロンチーノ曰く、召喚当初には発現していなかったという。
ヒッデェ話だ。不死性プラス呪いとか、永遠に続く苦痛じゃないか。

苦痛で無理やり隷属させられるというのは、誰にとっても屈辱だろう。アルジュナと遺恨を持つアシュヴァッターマンにとっては猶更だ。
しかし相手が神であるうえ『因果に根ざした呪い』ともなれば、反抗する選択肢すら存在しないに等しい。











どんなに嫌でも従わざるを得なかったのは、仕方がないけれど辛い境遇だ……と思っていたら、やっぱり“それ”だけではなかった。
アシュヴァッターマンが燃やし続けていた怒り。明らかに過剰で危うくて、バーサーカーやアヴェンジャーのようにさえ見えた、己すら燃やし尽くすような勢いの彼の怒り。
それは彼のせめてもの矜持であり、支配されながらも「最後には」成し遂げて嘲るための、不器用な彼の誇りの示し方だったわけだ。

今までのアシュヴァッターマンは、本当に“怒り”しかなくて、会話の通じる相手には見え辛かった。
何を考えているのかさえわからず、旧友であるカルナと平然と敵対する様もどこか不安で恐ろしい相手に思えた。
……けど、これでようやく、彼のことを少し知ることができた。
ペペロンチーノが言っていたように、“不器用”で“情熱的”な男だ。そしてどこか人間臭い。





無敵の王のスゴい策






そんなアシュヴァッターマンを救うために立ち上がったのは、「考えがある」と語っていたラーマ。
先程のラクシュミーとのやりとりに続き、ラーマ様の格好いいシーン特盛大サービスが続く。全国のシータ注目!

強引だったし、正直知的とは言い難いやり方でもある。
戦力計算のガバッぷりなどは、ちょっと間の抜けたやりとりではあった。
それでも彼の言動の全てが頼もしかった。茶目っ気も愛嬌も隙もあるのだけど、英雄として王として、他の誰にも出来ない行動だった。

苦しさをねじ伏せ、他人に余計な心配をかけることも好まず、意地を張って平然と笑おうとして……結局弱音も漏れてしまうのだけど、そんなところも全て格好いい。
ラーマの魅力、何度目かの再発見。









2-0.5は1.5だ。
切羽詰まって道の見えない現状において……とても強力で貴重な、新たな仲間が増えた瞬間だった。

ちょっと照れているのか、怒りつつもやや穏やかな口調で元マスター・ペペロンチーノと話をする姿も意外で面白い。
契約していた頃はあまり話せていなかったイメージだったし、ペペロンチーノ自身も似ていないし真逆だと語っていたけど……これはこれで、噛み合っているように見える。マシュも心の中で、そう呟いていた。

デコボコしていて、これもまた面白い主従関係だ。
クリプターと召喚サーヴァントの関係は毎回違えど、毎回彼ららしい絆の形を描いている。その関係と結末を眺めるのも、物語を読む上での楽しみのひとつだ。
アルジュナ(神)に支配権を奪われていなかったら、彼らはどんな関係を築いて、どんな敵として我々の前に立っていたのだろう?





歪みはじめる世界






アシュヴァッターマンを仲間に加えたのはいいが……例のユガ時計(仮名)に、異常発生。
アシュヴァッターマンを探すために右往左往していた際の時の流れとは明らかに違う動きだった。
なんか赤いエフェクトでグニョ~っとなって、更に盤面に亀裂さえ生まれた。
……どう見てもヤバい。
アルジュナ(神)が主張していた『真に邪悪のない世界』に近付いた結果には思えない。
世界そのものが壊れかけているようにしか見えなかった。

その変化に、主人公達はまだ気付いていない。
ただホームズだけが、“違和感”という形で少しだけ何かを感じたようだった。









そんな中で、アシュヴァッターマンを加えた一行は改めて作戦会議。
アルジュナ(神)の強度を落とす方法についてアシュヴァッターマンへ新しい意見を求めると、早速彼は『別のモノを使う』アイデアを教えてくれた。

……誇張でもなんでもなく、本当に一か八かなやり方だった。
話を聞いてまず最初に、「出来るわけがない」と反射的に思ってしまうような作戦だ。
失敗する方が当たり前。自殺行為に近い耐久作戦。
それに、手を挙げたのは……。









まずはガネーシャ。いや、ジナコ。
彼女のモノローグは、最初に自虐から入った。アルジュナ(神)の否定する“不要、不出来”に、自分が最もふさわしいに違いないと嗤っていた。
……それでも、彼女には理由がある。『昔』に助けてくれた人。そして今回、彼女を頼ってくれた人。彼女にとって唯一で最大の恩人にしてヒーローの存在。

また、能力的にも可能性はあった。ガネーシャという神霊の力はもちろん、“引き籠る”ことを最大の特徴としている彼女の精神性と生き方は、この作戦に最も相応しいともいえる。
難易度は高いってレベルではなく、その笑顔も言葉も空元気だということはわかりきっていても……欠片だけチャンスを有するのも、この場では彼女だけだった。









そしてもう一人、ラクシュミーも立ち上がった。
強い責任感のある彼女は、自分の不幸や不吉の女神について、今まで何度も自責の念に駆られていた。
それでも彼女は人々の幸せを祈り、不吉の女神アラクシュミーの幸せすらも願っていた。
加えて、彼女の宝具も耐久戦には有用だ。精神力という意味でもかなりのものだろう。反対できる者は、やはりいない。









ガネーシャとラクシュミーの立候補に対しても、アシュヴァッターマンはちょっと怒っていた。
おそらくこれで、心配もしてくれているのだと思う。
そして、具体的なやり方について、最後にして最重要の“一手”について彼は語りだした。
……この計画自体も予想以上の代物だったが、最後の一手については想定外。想像すらできない。
「異聞帯だから」「ユガの影響で時空が不安定化してるから」「時の支配者たるシヴァの力を用いることができるから」といった条件はあるようだが、それにしても無茶苦茶すぎる。

まさにチートVSチートだ。
でもカーマの件を考えるに、『インドだから仕方ない』って言われると、納得せざるを得ないような気もしてきた。