ドラゴンクエストビルダーズ2 プレイ日記058 幻の城
今回の記事には、DQB2における重要なシーン・重要なネタバレが含まれます。
ご注意ください。
ストーリーの展開としても、どんでん返しのインパクトとしても、おそらく相当気合を入れて作られていたと思われる一連のイベント。
……良かった……!
ドラクエ2に馴染みの薄い私にすら響いたのだから、既プレイヤーなら猶更だろうな。
やっぱいいなー! 羨ましいなーッ!
この感覚と感動を味わうためだけにでも、やっぱり事前にドラクエ2をやっておけばよかった!
シナリオとイベントが面白すぎて、ズンズン突き進んでしまったことをちょっとだけ悔やむ。
もうちょっと隅々まで探索したり、寄り道したりすれば良かったな……。
二周目ではそのあたり、たっぷりじっくりチェックしようと改めて心に誓う。
地獄の真実
ロンダルキア
視界が一気に開けていき……見えたのは、ムーンブルクにはほとんど存在しなかった緑色の草原。
美しい青空、湖、樹々に花まで……!?
いやいや!
いやいや!!
話が違いすぎるだろう!!??
地獄どころか天国みたいな有様じゃないか。
むしろそれが怖くもあるけど……。
『天国のような地獄』という意味だったのかと一瞬思ったが、ジローム達の反応からしても、ロンダルキアのこの光景は完全に予想外だったらしい。
そもそも、ここまで辿り着いた者が帰還することはほぼ無かったのか?
噂話だけが独り歩きしていた状態?
だとしても、誰もが信じ込んでスライムのような魔物まで『「ロンダルキアは地獄だ」と完全に思い込んでいた』現実には、どこか歪な不気味さは感じる。
花に囲まれた祠
ロンダルキアには雑魚モンスターが出現することもない。
ただただ美しいだけの場所が広がっていて、見たこともないようなタイプの樹や花も咲いている。
壁に絡まっている“バラ”なんて初めて見たぞ……!
う、美しい! 欲しい!!
しかしハンマーを振るうとあっさりバラは破壊されてしまった。
城に持ち帰ることは難しいのか……残念。
壊れた祠のような神殿のような場所にいた一匹のおおきづち。彼もまた、こちらを襲ってくることはなく、それどころか無邪気に話しかけてくる。
態度こそフレンドリーだが、話す内容はどこか異常で不気味だ。
どこか夢見心地な雰囲気で、世界の崩壊や幻を淡々と楽しそうに語る姿は、正気には見え辛い。
そして、おおきづちの語る『まぼろし』の話は……今までもモンばあとの会話等で片鱗はあったし、多くの伏線を張られていた“世界の真実”に、ついに触れようとしている気がする。
おおきづちの話の中には「恵みを生む おおきな木」や「金ピカの 建物」といった単語も出てきた。
どうあっても連想してしまうのは、モンゾーラの大樹やオッカムルのゴルドン酒場……。
あれらは元からこの世界に存在したものというより、『主人公とシドーが世界を巡ってきたからこそ』新しく生まれた創造物だったはず。
だがおおきづちは、それさえも「ぜんぶ まぼろし」と言っていた。
奥にそびえる『城』
穏やかな大地
ロンダルキアの奥には「お城」があるとおおきづちは教えてくれた。
「まぼろしを 見続ける人たちの 天国」らしい。
なんとも怪しく気持ちの悪い話だが、確かめないわけにもいかないだろう。
そもそも我々は『ゆうきのオーブ』を探しにきたわけで、それを見つけない事には目的達成とはならない。
道中にはおおきづち以外のモンスターも存在した。
だがやはり彼らはこちらを襲ってくることもなく、穏やかに会話に応じてくれる。
彼らモンスターたちは、このロンダルキアから生じた存在なのか?
それとも外部から入り込むことに成功した魔物が、このロンダルキアの特殊な空気にあてられて、変質してしまったのか……?
うーん、怖い怖い。マジで怖いよ。色んな意味で怖いし不気味。
美しくて安全で穏やか過ぎて、これはこれで超恐ろしい地獄かもしれない。
なんて立派な建築物
噂の「お城」が見えてきた。
湖に立派な城門や城壁、橋までかかっている。
スゲェ……! なんてスゲェ建築物なんだ!
憧れるな~。ああいう素敵な城をいつか俺(ビルダー)も建ててみたいよなぁ~!
……と、はしゃいでいる場合でもない。
傍に居たモンスターによると、なんとあの城は『ローレシア城』らしい。
えっ……ええっ……? 色々とドユコト……?
ドラクエ2未プレイヤーにはチンプンカンプンでわけがわからない……のだけど、そういえば、昔どこかで聞いたことがある気がする。
幻のローレシア……。ハーゴンの罠……。
そんなボンヤリした記憶を補強するようなことを、まさに先程のおおきづちは語っていたっけ。
夢をみる城
ふわふわした言動の住民
ついに『ローレシア城』に辿り着いた。
近くから見ても立派な建物だな~。はえ~、格好いいなぁ~キョロキョロ……。
おおきづちが話していた通り、ニンゲンっぽい人々を早速発見!
だが話しかけてみても奇妙というか……まるで「RPGモブあるある」みたいだ。
会話は成り立たずに一方的に“決められた台詞”だけを喋っている感じ、とでもいうか。
そもそも主人公に対して「王子さま」呼ばわりとか、設定からしておかしい感じだ。
当初の“対象”がビルダーズ主人公ではなかった影響だろうか……?
城は立派なようでいて、ところどころヒビが入っていたり柱が折れていたり、『美しく壊れかけた状態で保存されている』印象を受ける。
そして誰もがハーゴンに対して好意的な意見を持っていて、夢見心地というか楽天的というか、ぼんやりしたことしか話さない。
唯一少し雰囲気の違うバニーは「ミリエラ」と名乗った。
聞いたことがある気がする……。たぶん、そういうアレだよな……。
王への謁見
バニーに挟まれ、玉座に座っていたのは王様だ。
外見はムーンブルク王ともソックリだけど、この城がローレシア城だというのなら、この人物はローレシア王……か?
他の住民同様、王もハーゴンを褒め始めた。
それどころか、「気持ちのいい人で、わしも部下にしてもらった」などと言い出す。
いやいや、それは無理があるだろ!?
夢設定だとしても道理が通らない。無理やりが過ぎる。
そんなツッコミ所が原因だったのか、ふとバグったように言葉に詰まった王は……。
シュワ~とその場から消えてしまった。
一瞬遅れて、両隣のバニーも消えていく。
更に更に、他の住民も次々に……!
えっ、俺のせい?
っつーか、彼らは何だったんだ?
いかにも幻チックではあったけど、おおきづちが「まぼろしを 見続ける人たち」と言った以上、まぼろしでもあり人間でもあったのか……?
ええい、わからん!
全てはまぼろし
「ミリエラ」達が消えた広場に、突然現れた新たな魔物。
その外見……「あくましんかんさま」か!
やはり今回の遠征は罠だったのか!?
……それにしても、あくましんかんさまの話は何かおかしい。
ローレシア城の幻の住民だけでなく、主人公達も消えゆく運命? 更に魔物も教団も?
「今から命を奪うから消える」みたいなニュアンスではないように聞こえる。
まるでこの世界の全てが間もなく消えるみたいな言い草だ。
「プレイ日記035 懲罰房の不気味な夢」の頃、シドーが見ていた悪夢の内容を思い出す。
空っぽの玉座に向かって救済を願い続け、「この まぼろしの ほろびの日」を恐れていたハーゴン教団の魔物達……。
全ての答えが得られた、とはまだ言い難い。
しかし色々とヒントは出揃ってきた。
いつわりの衣が剥がされていく……というより、衣自体が耐え切れなくなってきている感じだった。