FGOイベント 虚数大海戦イマジナリ・スクランブル プレイ日記09 ツギハギの花




今回のイベント、たとえば項羽やスカディはメイン中のメインキャラってわけではないのだけど、細かい描写といい活躍の仕方といい、すごくインパクトがあるし好感も持てる。
刑部姫の謝罪に「む?」となる項羽なんて、今までにないくらい人間臭い。そして活躍面では言うまでもなく、今回のMVPレベルだ。これにはパイセンもドヤりが止まらない。
スカディも色々な場面で人間臭いギャップ萌えを振りまきつつ、シリアスな場面では『外側の神』寄りの視点に立った上で助言をくれて、「おまえたちの世が終わることを望みはせぬよ」って微笑んでくれるのとか、スッゲ~~~良かった。

 





※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています







呼び声に応えて

マリーンの“人数”










項羽の目覚めと共に、推理も最終盤に至る。
最後のヒントは、彼が今昏倒させた対象の“人数”にあった。

ネモシリーズを紹介された際の、ネモ・マリーンの立ち絵の数については、かなり早い段階から気付いているプレイヤーも多かったと思われる。
修正しそびれたミス程度に受け止めていたけど、まさかこういう意味を用意されていたとは……!
このあたり、サバキャンでの『なぜか主人公の性別が変わるバグ』の流れを思い出して興味深い。でもサバキャンの時のギミックに比べると、より分かり辛くて更に良かった。

今回は立ち絵の両端がカットされている上に重ねられているあたりも、意図的なのかミスなのかの境が曖昧に表現されている感じで巧い。
そして、こんな初期から“混ざっていた”のだ、という事実も重要だ。
ネモシリーズと挨拶を交わしたのは虚数潜航開始直後であり、キャプテンとの仮契約直後。その時はまだ何の事件も起きていなかったし、ゴッホ楊貴妃と出会ってもいなかった。
そしてシリーズ紹介時に項羽は不在で、その後に『謎の警報』が鳴りだしたことで項羽最後のアドバイス&事件発生……という流れだった。










では、【彼】は何者なのか?
……その答えを既に主人公は知っていた。
えっ、マジで!? そうだったの!?
初耳なワイ、このあたりの流れには驚きっぱなし。ただの読者。

てっきり、例の虹に溺れたことで邪神あたりに汚染されたのかと思ってた……。
でもよく考えたら一人増えていたのは事件前だったワケで、順番は逆になるのか。
『令呪で助けた二人が実は敵に回っていた』マイ推理、大外れの模様。
“引っ掛け”に見事にハマっちゃいましたね。やーらーれーたー。







犯人の告白










虚数空間に召喚された“はぐれ”サーヴァント……というわけでもない。
彼女は正真正銘、カルデア所属の葛飾北斎。正確にはその娘、応為。お栄さん。

……まさか人形に名付けていた「トト」が「とと様」に繋がるとは。
魚の幼児語だろうな~マリーンっぽいな~って普通に受け入れてしまっていた。
よく考えたらモロじゃん! モロ!!
これもまたやられたなぁ。でも気持ちいい“してやられた”感。

だが、謎解きを面白がっていい場面でもない。
いわばこれは、お栄さんのガチ反乱だ。
意見が分かれた際のキャプテンとの決闘や、マリーンたちの暴走とは種類が大きく異なってくる。彼女は本気で、「絵を描きたい」欲のために『人理の敵』になろうとしている。















ただ……決して素面ではないとも思いたい。
彼女たち親子は、芸術家というものは基本的にブッ飛んだ生き物だけど、簡単に世界を売る決断を下すほど悪辣ではないはず。

楊貴妃「あなたをそそのかした者がいますね」と問いかけたのに、お栄さんは虚数の海からの呼び声に応えた」と返した。
つまり、やっぱりお栄さんや北斎個人が自ら動いたってわけではないのか?
『事件を起こした』のは北斎ではあるけど、元々のきっかけや原因はまた別にある……?







深く、深く。遠く、遠く。










北斎がなぜこんな行為に及んだのか……その謎も、すぐに明かされた。
【呼び声の主】は、やはりゴッホ。いや、ゴッホですらないかもしれない、謎のフォーリナー……。

答えの多くが提示された今でも、ゴッホ自身の自覚は薄いようでもあった。
北斎に尋ねられるまで彼女は『北斎を呼んだ』認識すらなく、憧れの絵師との出会いに純粋に喜ぼうとしていた。










ゴッホである記憶と自認から逃れられないまま決定的な矛盾を突きつけられ、更に『正体』までも無理やり曝け出されて……【彼女】はついに、その形態を第三再臨状態にまで変化させた。
こうなること自体は避けられなかっただろうが、色々な状況が最悪な形で噛み合ってしまった……。
プレイ日記06 注意すべきは内側に」の頃からの懸念が、予想以上に悪い方向に咲いちゃったよ。参ったねコリャ。







邪神によるパッチワーク

北斎の理由





キャプテン・ネモの再起動を待って、ノーチラス乗組員ほぼ全員で再び会議。
集まっていた新情報etcについて、改めて突き合わせて精査していく。

まず興味深いのは、『北斎の霊基に不正改ざんの痕跡があった』という話だ。
北斎の持つ【父娘の絆】は邪神の狂気に対抗できるスキルでもあるが、それを弱体化させられたとなると……こんな状況に陥ってしまったのも、理解しやすい。
邪神の狂気が彼女に「足を踏み外させた」のだと思うと、カルデア北斎&お栄を信じたかったプレイヤー的にも安心できる落としどころと言えるだろう。
北斎が無罪になるわけではないが、情状酌量の余地ありと素直に思えてくるので、良いフォローだと思う。
「道具作成がクリティカルだったから変装できた」というのも、最初はエエーっとも感じたけど、こういう形で合わせて理由付けされると受け入れやすい。







死なないニンフ、屈しない画家










そしてネモからもたらされるクリュティエ情報。
ネモはかなり早い段階から、主人公に「ゴッホの正体に心当たりがある」と密かに打ち明けていた。
確認し直したところ、「プレイ日記02 フォーリナーがいっぱい」の頃、『どう見ても怪しい漂流者・自称ゴッホを救助した』直後には、既にネモは主人公にのみ語っていたっぽい。マジで早いな! 超序盤じゃん!!

クリュティエの物語についてはいわゆるアポロン案件。今回のイベント星3礼装に、一気に特別な意味が出てきちゃったな……。ドキドキ。背景アルテミスのポニーテール萌え~とか言ってる場合じゃなかったわ。
で、でも、元々はヘリオスの逸話だし……。















クリュティエの素性がわかり、ゴッホの生涯と“外宇宙の神”の狙いについての情報を整理したことで、ネモやスカディの考察がどんどん進んでいく。
おそらくスカディの予測は当たっているんだろう。
……えっぐぅ……。エグすぎて笑えねぇよ。
『目的のためだけに、都合の良いようにツギハギ』とか、いくらなんでも酷すぎる。心ロボットか? 神はみんな思考回路がゼンマイ仕掛けなの?















与えられた使命通りに北斎を呼んでしまったとはいえ、ゴッホゴッホなりに必死に抗っていたのはよくわかる。
彼女がその気だったならいつでも楊貴妃を狂化させることができただろうし、我々を狂わせて殺しきることも容易だったはず。
狂気に抗っていたからこそ彼女は精神的にも不安定だったし、何度も自傷を繰り返していたんだろう。一部は素だろうが。

そんな彼女を放ってはおけない。世界の危機とか外宇宙の神とか抜きに、ゴッホ個人の心を救いたい。あと邪神は一発殴る。一発じゃなくてもいいぞ。
色々と混乱したけど、みんなの気持ちは固まった……!