FGOイベント 水怪クライシス プレイ日記08 「いっしょにたたかう」ってこと
終盤からは怒涛の展開。
今までが比較的のんびりしたパートが続いていた分、情報量も一気に多くなる。
……けど、把握しきれないってわけでもない。序盤や中盤に細かく挟まれていたヒントや伏線が丁寧に活きてくる。
一回読み切った時にもすんなり飲み込めたし、改めて序盤等を読み返した時にも「おっ」と思えて楽しめるのは良いシナリオの証。
※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています
VS『半魚人』
勝てなかったリーダー
決戦前夜!
ギャルゲならヒロイン確定となる運命の夜を共に迎える相手は……! 徴側おねえちゃん!!
「プレイ日記06 『彼ら』についての女王の考察」の頃に弐っちゃんの個別掘り下げパートがあったことから、側の個別エピソードもどこかで描かれるだろうとは思っていた。
けど意外と発生しないのにソワソワしていたけど……ここで来たか。
最終決戦前夜で主人公との二人きりイベント枠を逃さずゲットするなんて、やっぱりおねえちゃんはナンバーワン!
生前の敗北の記憶を引きずり、『将としての不安』を抱え続けている徴側の様子は、今までも度々描かれてきた。
その悩みは晴れず、完全に前向きにもなれないまま今に至ってきたけど、最終決戦を目前にしたこの夜に主人公やコンたちと改めて語らったことで、彼女はひとつの覚悟を決める。
弱さを隠すことをやめて、演じていることも打ち明けたうえでこれからも演じ続けると決めた姿が格好いい。
人を率いる者としての純粋な才覚は、いわゆる“●●のジャンヌ・ダルク”系女傑たちには及ばない……と少なくとも彼女自身は思っているのだろうけど、そんな性格や境遇も含めて、徴側という人物の個性と魅力になっている。
英雄然とした超人ではなく、人間くさい弱さと強さを備えながら、完璧じゃないけど頑張ってくれるリーダーなんて……慕わないわけがない。徴側はとても素敵な人だ。
……と、ここのエピソードで、いわゆる『徴側の物語』については完走したのだろうと最初は受け止めていた。
この場面がひとつのクライマックスであって、残りのシナリオは事件の解決や謎の解明に注力していくのだろうな~と読者目線では勝手に予想していた。
だが……最後にもう一度、いや二度三度と大きな波がやってくる。俺たちは徴姉妹の本気をまだ知らない。
半魚人に残された謎
最終決戦、VS『半魚人』!
モリモリ出てくる半魚人の死体を越えてゆき、〆にブチあたったのは例の『屈強な半魚人』だ。
手ごわい相手になるのだろうとは思っていたが……いざ直接バトルに突入してみると、予想より更に強くて驚いた。
えっ、マジでフツーに強くなかった? 後衛ナメプで挑んだから焦った。
だが、戦闘前も戦闘後も、結局まともな会話はナシ。
他の水怪よりも特殊っぽい雰囲気だったが、台詞も「ハーーーーッ」くらいしかなかった。なんか小さくなくてかわいくもないやつ。
戦いとしては間違いなく勝利。
徴姉妹も、コンを守る最後の戦いにも勝つことができたと笑顔で喜び合う。二人が笑ってくれるとこっちも嬉しい。
……が、肝心の聖杯だったり、特異点の原因じみたものについての解明は未だに進んでいない。
基本的にはお疲れ様で祝勝会ムードだったが、ダヴィンチちゃんだけは険しい顔でまだ警戒していた。
これは間違いなく“何か”が起きる……。が、その“何か”が何なのかは、わからねぇ!
ダヴィンチちゃんたちカルデア側の情報と警戒心については現地組はさほど知らされていないままだが、エレシュキガルもどことなく緊張している。
気になる“匂い”、か……。
その意味はこの後の展開にて明かされるわけだが、今になって思い返すと、『第4節インターミッション』の頃からエレシュキガルは似たような話をしていた。
「この夜は少し冥界に似ているから落ち着く」といった彼女の感想は、夜の静寂にリラックスしているからこそなのかとあの時は単純に受け止めていたが……。
島を襲う水
ラムダのもうひとつの宝具
そして始まった最後の混乱。
原因は不明だが、例の霧が島中に広がって、更に外界から大水が流れ込んできた……!
本体たる長老なら退避に向けての行動も出来るのかと思いきや、繋がりをほぼ失っている彼にはもはや打つ手がないのだという。
弐っちゃんの悲痛な叫びが痛々しい……。我々としても、みんなで開拓して守った島が無茶苦茶になっていくのは純粋に悲しい。
多少の水上居住区や各船では一時しのぎにしかならないだろう。このままでは島すべてが水没してしまいかねない大ピンチ、立ち上がったのはラムダ様!
主人公と当たり前のように固い信頼関係を結び、いざとなれば華麗にドSに仕事を担うラムダ様の魅力が強すぎて恐ろしすぎる……。
さっきから場面ごとに「アンタがメインヒロイン!」な対象が入れ代わりまくり。ここからはラムダのターン!
それにしてもやっぱり“舌なめずり”表情差分、エロいわ美しいわでだ~いすき。
好きな人への献身
大水を操っての大立ち回りといえば、ラスベガスでも同じような光景を目にした。
今回も似た状況、以前の応用で対処できるのかと思いきや……やはり簡単に出来るものではないらしい。
令呪すべてを喰らった上でも魔力が足りず、ラムダ自身の霊基が軋む。このままではラムダが危ないし、彼女を失えば特異点にいる全員が大水に飲み込まれてしまうだろう。
……そんな危機的状況の中、ラムダの元に近づいていくのは見慣れた小さな姿。
おい……。おいッ!!
やめろ!!!!
そういうのはやめなさい!!!!!!
以前、モルガンによる“暇潰し”の考察の中で、コンたちについて「仮に、彼らを■■■ならば―――おぞましくも有益な何かが起こる」と語っていた。
最初の頃、コンに武器を持たせるか否かの話し合いの際、コンたちは水怪の被害について「きょかなくたべられるのは、いやだぞー」と語っていた。
彼らは“そういう”存在なのではとは薄々気付いていたし、いつかそんな時が来るのかもしれないと覚悟もしていた。
かろうじて幸いと言えるのは、彼らはそれを苦痛と考えず、喜びと祝福の元で大切な人たちの力になってくれようとした点か……。
我々にとっては悲しいけど、彼らは悲しむのを望まないのかもしれない。
でも……やっぱりちょっと悲しいし、寂しいし、切ない。
最終的な結末が定まっていない以上、まだ感情の結論も出てはいないけど、今この瞬間は『島ファン1号』の行為は美しくも悲しいものだと思わずにはいられなかった。