FGO第二部 Lostbelt No.4 プレイ日記14 特別じゃないキミと



※感情的長文多目要注意





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※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています



聖獣とカリ




アシュヴァッターマンの造反は、当然アルジュナ(神)にはバレてしまったらしい。
大体のことを「些事」と言い捨てる彼は、造反行為そのものはあまり気にしてないっぽい。それでも密告大好きクソ坊主の助言を受けて、聖獣に排除させることにしていた。
傍から見てると、言い出したリンボ自身に(おまえがやれよ)と思うのだが、この男はなんだかんだで全然動かない。
もはや悪意を隠す気もないというか、最初から隠していなかった気もするというか……。

今回のリンボ、暗躍ってレベルじゃないくらい口を出しまくりで余計なことをしまくりだ。
肝心のアルジュナ(神)に自我が薄いので、『明らかに怪しい坊主』に対して危機感や違和感を覚えてくれないのが実に厄介。
「全てリンボの思い通りになっている」かのような状況が最初から現在までずーっと続いているので、本当に息苦しい……。
はよ殴らせろ。グーでな。









アルジュナ(神)によって放たれた聖獣を排除して時間を稼ぐ中、明らかになった新事実が複数。
まずひとつ。アトラクシュミーの力による『反動』がカリだった、というのは予想外の効果だった。
巧く扱えるわけでもないようだが、インド異聞帯において序盤から敵対する存在だった“カリ”が、ここに来て意外な立ち位置に収まったのは面白い話だ。
もう一つの新事実ことペペロンチーノの正体だが、こっちはそれなりに想像の範囲内。
〇育ちって大体そんな感じ。


このあたりは連戦に次ぐ連戦で雑魚大量発生バトルがしばらく続くのだが、『殺戮技巧(人)』というコヤンスカヤの援護効果で、敵にかなりのダメージを与えてくれるのが嬉しい。
こちらのカードを選択後、行動発生前にダメージを与えるので、たまに全体宝具を撃ち損になる点だけは困る。
あの女狐、絶対に狙ってやがる(※言いがかり)。

中国異聞帯でも、毎ターン宝具をやりたい放題だった虞美人戦にて、せっせとガッツを付与してくれていたっけ。
早くもちょっと懐かしい。





長い別れ






聖獣やカリを処理する裏で、準備を着々と進めていくアシュヴァッターマン達。
作戦がアルジュナ(神)やリンボにバレたら、それこそもうどうしようもない。作戦の要たるシヴァの力を呼び起こすために必要な魔力は、他ならぬアルジュナ(神)から引っ張り込む予定でもあった。
つまり、始まれば最後、即バレる。そして二度とはできない。
この場にいる全員の生死を賭けるであろう、一発限りの勝負だった。

……正直、ガネーシャ達にやってもらう事の難しさと辛さを考えると、まだ躊躇いもあった。
人間にはとても不可能な行いだ。神であっても、不可能かもしれない行いだ。
そしてジナコは、人間の中でも、決して強いとは言い切れない側の女だった。







それでも彼女の強がりを否定なんてできない。
無理をしていることはわかっていても、指摘する方が彼女を苦しめてしまう。

心の中だけで、ガネーシャは多くのことを語っていた。
いつものような自己嫌悪。それでも彼女は、少なくとも月の裏で『彼』に救われたジナコ・カリギリは、自分を嫌いながらも前に進むことができる。

CCCでの彼女のSG。彼女の過去。戦いに敗れても、最後の最後まで、やはり引き籠り続けることしかできなかった彼女……。
引きこもること、障害から逃げることを、「慣れたコト」とジナコは自虐した。









ラクシュミーの宝具決して放棄することはないナヒン・デーンゲーと、ガネーシャの第二宝具帰命せよ、我は傷害の神なりガネーシャ・ヴィグネーシュヴァラ
それに合わせ、アシュヴァッターマンの偉大なる時間よ、爰に廻れマハーカーラ・シャクティ』が発動した。

光の中に消えていく二人。
その行先は、遠い過去であり……ここにいる主人公達にとっては、“今”でもある。







察しが悪くて恥ずかしい限りだが、この後のマシュの言葉で、ようやく私も気が付いた。
“ココ”か。“ココ”に至るための、あの無駄足で、解き明かせぬ謎で、『誰も詳しく知らない、不思議なもの』だったのか……!!

これには正直に脱帽した。
“前提”をひっくり返される心地よさというか、誤魔化され切っていたことへの素直な感動だとか悔しさだとか……。
ジナコのことで感極まっているのに、更にここで追い打ちを喰らった感じで、スッゲー震えてしまった。

やられた!! やられたよ!!!
あーでも悔しい!
『月っぽいよなー』とか、一応掠っていたと言えなくもないのになー!!





新所長の本音




案の定、既にアルジュナ(神)には見つかってしまった。ヴィマーナが直接追いかけてきているとか怖すぎワロタ。
そんな中、こちらも主人公達を迎えに来てくれたシャドウ・ボーダーに乗り込んで、マジモンのデスレースが始まった。

第四章でちょくちょく有能&無能っぷりを見せていた新所長の、久々の大活躍だ……!
ヒューッ! 待ってたぜ!!
あっ、嘘。待ってなんかなかったんだからねっ。









ここに来てのマニュアル操作。
昔から貼られ続けていた伏線(?)を見事に(?)回収した瞬間だった。
えーと、「FGO 序/2017年12年31日 プレイ日記10(完) 新たな旅へ」や「FGO第二部 Lostbelt No.1 プレイ日記08 美しいものは大好物だ!」の時とかに触れていたヤツだ。
第一章の頃に話題にしていたシミュレーション最高難易度を、「ついこないだクリア記録を抜いてやったところだぞ」らしい。
努力が報われる瞬間、新所長にもあったんだネ。ヨカッタネ。







見た目は半分以上ギャグなのだが、それでもこのあたりの新所長の叫びは良いモノだった。
インド異聞帯では少し抑え気味だったようにも見えた新所長の本音だ。アシュヴァッターマンにも認められる良い走りと怒りだ。

台詞の内容も、やっぱり半分はギャグっぽいのだが、よく考えると結構キツいことを語ってもいた。
辛い過去語りとかギリギリで吐く本音とか、主人公かヒロインにしか許されない事では?
結局今回も俺たちの好感度を上げていく、この男……。油断できない奴……。





神の傷






追いかけるアルジュナ(神)の表情は明らかに険しい。今まで彼が、こんな表情を見せたことがあっただろうか? そんなアルジュナ(神)の過去が、三度画面を過る。
愚かな戦争を終えて、彼に残ったのは「なぜ悪を斬り捨てることができないのか?」という疑問。斬り捨てたいという願い。

その願いはやがて、「自分がやるしかない」という覚悟になった。彼が最初に求めたのは、ただただ、『正しき世界』だった。
そう最初に考え出した異聞帯のアルジュナがおかしかった、とは思えない。
真っ当な夢で、それこそ恥ずかしいくらいに純粋な祈りだ。その想い自体は、誰も否定してはいけないとも思う。

……ただ悲しいのは、自分がやるのだと背負った原因が、自責の念に近かった点だ。
そして、その自己嫌悪に近い感情は、神となった今でさえ、彼のどこかに傷として残っているように思えてならない。









そしてリンボとの会話で、爆弾の起爆準備が完了した。
作戦はほぼ成功した。彼女たちは今まで『バレなかった』。
アルジュナ(神)はもちろん、厄介なアルターエゴの眼さえも掻い潜った。
特にリンボの予想を外させた件が気持ち良すぎて脳汁が出る。

ッカァ~~~!!
ざまぁ~~~~~~!!!!


実際、スッゲーと思う。私がリンボを過大評価しすぎている可能性もあるが、インド異聞帯での混乱を考えれば、マジでアイツが諸悪の根源と呼んでもいいレベルだった。
そんなリンボは“神の空岩”に注目しなかった。この男はあの空岩に対し、「天地の創変を耐えてきた由来知れずのモノ」以上の認識を持つことができなかった。
“神の空岩”は良い意味で無意味なものであり、リンボの眼にも神の眼にさえも留まらなかった。

ちょっと早いけど、これは勝利だ。完全に。
他でもない、ジナコ・カリギリが得た、掛け替えのない勝利だ。





いつかまた会うために








そして……始まったのは、ジナコの戦いの記録だった。
わかっていたけど、とても見ていられない。眺めるだけでも辛い。
彼女は無理して笑っていたし、外見や振る舞いほど強くないのも知っていた。
確かに月の裏を経て神霊の影響を受けて、多少肉体や精神が成長できたとしても、『限界』の存在する誰よりも普通に弱い人間だった。









いつものように引きこもっていた。
引きこもることにも飽きた。
自嘲どころか自傷めいた行為に至り、やがて本当に壊れてしまったかのようになって……それでも終わりは訪れない。訪れるのかもわからない。

まさに地獄だ。
彼女の反応はあまりに平凡で、弱々しく人間くさい。それでも最後の最後に、一粒だけの光を抱き続けている姿を見ていると、色々なことを思い出してしまう。
そして改めて、ジナコにとっての『彼』の存在の大きさと強さを実感する。地獄に落ちても思い出す姿だと例えたアイツのように、きっとジナコにとっても『彼』はそうだったんだろう。







……このあたり、我ながらクッソ感情籠りすぎているのだが、今回ばかりはしゃーない。
ジナコを見ていると、それこそ娘を見ているかのような気分になってしまうんだよな……。
娘の弱さと強さと努力に全俺が号泣不可避。「ガンバレ……」しか言えない機械になる。
実父(嘘)のカルナなら、もっと静かに彼女の頑張りを見守ることができたのだろうか?









そして……頑張った彼女への、最後のご褒美がひとつ。
『予感』だけは、かなり前からあった。別れた直後から、とんでもなく可能性は低いと思いつつも、ワンチャンあればと信じ続けていた。

だから意外性は無いといえば、個人的には無かった。
それでももちろん、言うまでもなく、最高の結果だ。
一番弱いのに一番頑張った彼女を迎える相手は、やはり他の誰でもない、彼であるべきだ。