FGO第二部 Lostbelt No.6.5 プレイ日記09 女教皇の罪

「新規イベントはまだ来ない」という何の根拠もない予想≒祈りを抱えて通常弱ペースで書き進めている6.5章プレイ日記。 聖杯戦線はノーカン! ノーカンです!!
今回の感想日記はおそらく全15回+αくらいで収まると思うが、もちろんまだ書き上がってはいない。 こんな状況で急遽新規大型イベントが開始されたら……どうなる? 終わる。





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※本記事では1.5部サーヴァントの真名を表記しています



戦いの前に

張角の復活

だろうな~と思ってはいたが、案の定張角は生きてた。最初から誰も信じてなかったっつーの!
ただ、こちらこそが『本物』だったのかというと、そんな様子でもない。むしろこっちも偽物か人形っぽくない?
『本物』は一体どこに潜伏しているのだろう。クリームヒルトも張角について完全に把握しているわけではなさそうだし、復讐界域は一見わかりやすいようでいて、実は色々と秘密を抱えた陣営でもあるのか……?
未だに『本物』が一度も登場していないのだとすると、張角のポジションもよくわからなくなってきた。素直に復讐界域の副将≒二番手ユニット、くらいに捉えていると痛い目を見そうだ。

しかし本物の姿が見えずに偽物(っぽいもの)ばかりが表舞台に立っている様は、蒼崎さんちの橙子さんを思い出すなぁ。
そんな橙子さんも登場する『魔法使いの夜』移植版は12月8日発売予定。





女教皇の絶望

アツァガウク砦の一件を機に各界域のバランスが揺らぐ中、まず動き出したのは復権。
この特異点始まって以来の、大規模な対王道界域作戦が始まろうとしている。小競り合いでも暗殺でもない、トップ同士が戦場に立つガチな大規模戦争だ。

ここでコンスタンティノスの台詞から、モリアーティが復権側にも顔を出していることが発覚した。案の定復権に対しても情報提供の協力者レベルで、深入りしているわけではなさそうだ。
では、三竦みの一角である王道界域に対してはどうなのか……。
カルデアが潜伏している王道界域にモリアーティが手を貸す必要も理由もないし、そんな気配も感じられないけど、実は一部鯖のみがモリアーティと繋がっている可能性は無いでもないような気がする。たとえばサンチョとか、もしくは他の準メインやモブ級だとか。
王道界域の仲間たちを信頼していないわけではないけど、一枚岩ってほど安定しているわけでは決してないしな。





大きな戦いを前にして各員が準備に奔走しはじめる中、ホームズの口から衝撃的な新情報が飛び出てきた。
なんと……! つまり彼女は、我々目線だと実はシートン(仮)ドンキホーテに続く、第三の純汎人類史の人理側サーヴァントだったってことか……!?

プレイ日記04 監獄友達できたかな」の頃、超初期にヨハンナと接触に成功していたのは、今になって思うと『探し求めていた人材に初めて出会えた瞬間』でもあったわけか。
へ~、おもしろ~!





しかし、そうなってくると……ヨハンナの苦悩と罪は、我々が想像していたよりずっと重いんじゃないか?
彼女に初めて会った時、ホームズは「貴女だけが人理と叛逆の狭間で苦しんでいる」と語っていた。それは文字通りの意味だと読者目線では受け取っていたし、当時のホームズにそこまでの意図があったわけでもないだろうが……ヨハンナの真実を知ってしまうと、ある意味ではとんでもない皮肉にもなってしまったな……。

ヨハンナはその出自故に、植え付けられる『叛逆』に勝るとも劣らない憤怒を抱えずにはいられなかったのか。
いつか来る裁きを彼女は覚悟しているし、罪と悪を自覚して飲み込んでいるようでもあるが……その道の先に、何か残るのか……?





大戦争

期間限定カール大帝

準備と交渉の末、ついに復権VS王道の戦争が始まった。
事前の段階でも戦争中の指揮においても、ともかくヴラド公が活躍しまくり。カッケェ~……。こんなのチビッコ全員、公に憧れちゃうよ。ファンになっちゃう~!

そして肝心の『カール大帝』役は、この戦争に限ってドンキホーテから主人公へとバトンタッチ。カール大帝の偽物の、更に代役を務めることになった。
それ自体は別にいいけど、ちょくちょくマスタースキルが【大帝スキル】に切り替わるのは戸惑うな……!
スキル効果自体はどれも強力だけど、強力だからこそタイミングに悩むし、CTはクソすぎて再発ほぼ不可能だし。





元祖ヤンデレ狂女子

戦闘戦闘、また戦闘!
全力でこちらを潰しにくる復権界域が更に追加投入した新戦力は……まさかの清姫
毎度おなじみ元祖ヤンデレバーサーカー、サロメには負けてられぬとばかりに電撃参戦だッ!!

清姫と完全に敵対関係になるシナリオって何気に珍しいような気がする。
こちらに敵意を向けてくる清姫も、これはこれで新鮮で悪くないな……。むしろ好きだな。





俺に靡かない清姫萌え~と思っていたら、途中で状況は一変。
ならば今度こそ我々の味方に……と簡単に話が進むわけでもなく、結局清姫は戦場から去っていってしまった。
最終的には主人公に安珍を感じ取っていたようでもあったが、即デレるわけでもないチョロくない清姫はやはりイイ。
清姫離脱の原因を作ってしまったモブな敵アサシンだが、彼のムーブは相手側の立場からすれば真っ当なものでもある。暗殺者クラスらしい言動と仕事人っぷりが渋い。
清姫と敵アサシンのピリッとしたやりとりは、見応えがあってなかなか面白かった。





敗戦、敗走

撤退の決断

東門は破壊され、北門はヨハンナの威光に成す術なく、西門を攻めるコンスタンティノスが率いる部隊は単純に強すぎて堅すぎてどうしようもない。
まぁ最初から相当不利な戦いではあった……。人材の質も量も話にならないレベルで差があったし、カール大帝の正体etcの足枷も多すぎた。

かなり善戦したうえ、適切なタイミングで撤退の判断が出来ただけでも、ヴラド公が将として優秀だとよくわかった。
今回の戦争、マジでヴラドがいなかったらほぼ何もできなかっただろう。
それでも被害が出た以上、そして敗北した以上は、慰め合っていても得るものなどないが……。





サンチョの献身

あとは兵を率いて撤退するのみ。
敗走で増える犠牲も少なくはないだろうが、大きな戦い自体はほぼ終わってしまった。

……と、思っていたら、ここで更に状況が大きく変化。
“それっぽい”奇妙な描写はちょくちょく挟まれてきたが……まさか、ここで来るか。
そういう発想の持ち主だろうと思ってはいたけど、このタイミングで堂々と実行できるとまでは思っていなかった。
感情的には間違いなくショックだったけど、その判断の素早さと迷いのなさにはある意味で感心もしたなぁ。





サンチョの行動は我々にとってはとんでもない裏切りだ。誰よりも努力してくれたヴラドを陥れようとした時点で、どうしたって反感を持たずにはいられない。
だが全てはドンキホーテのためなのだと思うと、恨めしいけど憎み切れないって気分でもあった。
あまりにも割り切りが良すぎる非情なその決断は、動物や幻想が混ざっているせいか非人間的な要素が強く出つつも、根底にあるのはドンキホーテへのどこまでも人間くさい情だというのも面白い。

対するドンキホーテも、サンチョの判断に抵抗を見せつつも「おまえの献身を……否定する訳では……」と最後には言葉を濁し、彼女を完全には拒絶しきれなかった。
その上で最後には「我が敬愛する姫君であるが故に!」と彼女を庇おうとするのも、我々には計り知れない絆と情の深さが見て取れる。
サンチョ(+ドゥルシネーアetc)とドンキホーテの関係、サンチョに色々な存在が混ざっているからこその複雑な立ち位置と関係性が、独自の個性と魅力を作り出していて目が離せない。





逃げ出した過去

アトランティスの光と影

ここでようやく、ドンキホーテが抱えてきた「恩」の真相が回想の形で明かされる。
あの戦場から逃走したサーヴァントについて、以前にインタビューでも『後に登場するかも』と語られていたこともあって、物語を読んでいるうちに彼こそがそうなのでは薄々気付いてはいたけど、やっぱり……。

だが単に逃げただけでなく、その後のアトランティスの物語すらも知っていたというのには驚いた。
そりゃ……辛いわ。英雄譚に憧れながらも凡人の限界に苦しむドンキホーテにとっては、二重三重に衝撃的だったろうし、負い目と自己嫌悪を抱えずにはいられなかっただろう。
あの戦いに心が挫けた英雄は、たとえばアトランティス序盤のイアソンのように他にも居たけど、今のドンキホーテのような状況に陥ることができたサーヴァントは他にいまい。





今まで度々、それこそローランやアストルフォに「乾杯だ!」と笑顔で称えられるほど、好意的に前向きに受け止められて、振り返ってきたアトランティスの旅路の記憶。
それがこんな形で、心の底に“まとも”な一面を隠し持っていた善良な老人を苦しめていたとは……。

アトランティス大好き読者の一人としては衝撃的な展開だった。でも決して不快ではない。
角度を変えればこんな風に捉えることもできるのかと驚いたし、構成の巧さに唸らされた。
こんな背景があったと思えば、サンチョへの同情も増す……というと少し違うかもしれないが、サンチョの想いもわかってしまう。ただ、どうしたってその選択は苦しすぎるとも思う。
「それを望んでいない」裏切りを繰り返し続ければ、いつかまずドンキホーテこそが潰れてしまいそうだ。
なんといっても彼は、純粋で善良な人なのだから。





一騎打ち

他の誰よりもドンキホーテを想い、彼を理解していたであろうサンチョ。そんな彼女がここでは本気で驚いていた。
サンチョという自分の裏側めいた存在の想像をも超える、ドンキホーテの決断。勇気。我武者羅で無防備で、何も残せない自殺行為でしかないかもしれない挑戦。

悪辣さすら感じさせるサンチョの献身の形と、アトランティスの記録に打ちのめされ切っていたドンキホーテを既に我々は知っている。
カール大帝を騙るだけで緊張で吐きそうだったとかつて打ち明けた彼は、きっと今もそうなんだろう。
だが、言葉を詰まらせながらも、堂々と彼は名乗った。本当に痛々しくて無様で格好いい姿だった……。





この一連の場面、ずーっと目頭が熱かったし胸が痛かった。
(モーショントラブルはさておき)真正面から付き合ってくれたコンスタンティノスは誠実な男でもあったが、もうやめてほしいとも思ってしまう。サンチョの悲鳴が辛く、ドンキホーテの踏ん張りが格好いいけど苦しい。
これ以上黙って見てられるわけがない。そしてきっと“彼”もそうだったのだろう。

……そう、今だ! 今こそがその時!!
どんな理由があろうとも、ここで割って入らないなんて騎士の名がすたるッッ!!
うおおおおおおおおッッッ!!!!