FGO第二部 Lostbelt No.6.5 プレイ日記16(終) 叛逆の根



トラオムシナリオ感想、最終回!

今回は平安京と同じく、『●.5部』と冠された番外編的な特異点……と見せかけて、最後に用意されていたのは今までに例のない規模のトンデモない爆弾の数々だった。
驚くことも戸惑うことも山ほどあったけど、特に衝撃的だったのは、やはりホームズの件か……。
今まで長く、度々投げかけられていた疑問への答えが得られたことに多少の爽快感を覚えないでもないが、それ以上にぽっかりと胸に空洞があいてしまったような感じでむなしく寂しい。
だが物語としては間違いなく興味深く面白かったし、次の展開が気になってならない。
次! この続きは!? えっ、まだ!!??



関連記事

FGOイベント 非霊長生存圏 ツングースカ・サンクチュアリ プレイ日記01 獣の在処へ - モノクロ図書館R
FGO第二部 Lostbelt No.6 プレイ日記01 妖精國と予言の歌 - モノクロ図書館R



※本記事ではサーヴァントの真名を表記しています









はじまりの地

失った人々について






モリアーティの口車に乗って移動していく最中、緊張感のある状況のはずなのに、奇妙に平和で穏やかな時間が持てた。
前後に色々と大騒動があったことを思うと、こんなに平穏に過ごしていることが不思議にすら感じるけど……カドックと、かなりオフの話が出来たのは嬉しくもあった。
クリプターの仲間たちそれぞれへの想いについては「プレイ日記13 彼らのゴールはまだ先」の時にモノローグの形で少しだけ触れられていたけど、主人公やマシュにも打ち明けてくれたのはやはり大きいし、聞けてよかったと思う。

特に嬉しかったのは、ペペロンチーノの「3人でAチームを名乗りましょ!」の提案を再び取り上げてくれた点。
主人公たちが憶えていたのも、話題に上げたのも、きっと気乗りしないだろうと思っていたカドックがわりとアッサリ受け入れてくれたのも、全部嬉しい。
そんな未来が本当にあったらよかったのにな……。







そしてホームズの最期について……。
「悲しいし、悔しいし、それ以前にまだ信じられない」という正直な本音を語った上で、仲間たちが希望を抱いている様子だったのも驚いた。
自分たちを慰めるための方便……ではないよな。マシュだけでなく、新所長もダヴィンチちゃんも、ホームズについて悲観的ではない可能性を本気で考えている。

……ありうるのかな?
だとしたら、どういう形で……?
ホームズが帰ってくるのならそれはもちろん喜ばしいことだけど、そのホームズは『我々の親愛なる経営顧問』その人なのか、どうなのか……。

ドクターと『カルデアの者』の件もあるし、完全復活のような優しすぎる展開は無いようにも思うが、まぁ今はなんとも言えない。
彼との再会を本気で期待してもいいのか否か……とりあえず今はちょっとの希望を抱きつつ、いつか来るかもしれない日を待つとしようか。





2017年、エリア51




モリアーティの案内で辿り着いた謎の施設。
そこでまず遭遇したのは、まさかの張角(本体)……!

復讐界域で2番目の彼が消滅するのは見たが、その死に様は1人目の分身と同じく黄色い砂と化すような様だったことから、本物張角が未だに不在と思われる点がずっと気にはなっていた。
最終決戦をしそびれたまま終わっていた印象でもあり、かといって特異点の問題はほぼ解決したようにも見えていたので、モヤモヤしていたのも半ば忘れかけていたが……まさかここで、こんな形で出会うことになるとは。







モリアーティいわく、「特異点を育てたのは張角」。そして「彼の献身が、この特異点を複雑怪奇なものにした」。
……大量のサーヴァントが召喚され、複数の界域が対立し、『叛逆』を掲げて争い続ける今回の特異点。それを生み出したのは張角のマスターで、育てたのが張角?
全ては張角のマスターが、「存在として、汎人類史への復讐をしなければならない立場だったから」……?

ホームズは最初「サーヴァントのマスターは全員同一人物」と予測し、徐福は「サーヴァントのマスターはひとりひとり異なる」と推測していた。
前者は張角のマスター、すなわち特異点の主を指していて、後者は張角が作り出した特異点のシステムを示していたってことだったのだろうか。
うーん、正直まだ理解しきれていない。結局トラオムって何だったんだ?
モリアーティが特異点と無関係だってことはわかったけど、ここに来て再びトラオムの謎が再燃してきた。









カドックだけが既視感を覚える『通路』の先、レトロ……ではなく“最新式”の装置が並ぶ実験室。
手術台の上にあったもの、傍に寄り添っていたもの。
特大の謎を残したまま、モリアーティはシレッと消滅していってしまった。

……このままあわよくば情報源としてカルデアの準構成員にできるかもと思っていたけど、そういうわけにもいかなかったか。
このタイミングで消えるとか、情報提供の体をした最後の嫌がらせだったんじゃないか?
性格悪いぜアイツ! 将来はロクなジジイにならねぇぞ!

まだ理解が追い付かず、驚きと戸惑いが大きすぎて、何と言えばいいのかもわからない。
えーとこのあとエピローグでオマケとかは……えっ、無いの!?
えっ……この“続き”……下手すりゃ年末近くまで引っ張られるの!!!???
『 証 明 不 能 』のエフェクト不穏すぎ~。





おわり




FGO第二部6.5章プレイ日記、これにて完結だ。
今回はリンボの平安京と同じく「●.5章」枠、異聞帯ではなく特異点ということで、てっきりそこまでメインシナリオ関連情報は開示されないのかと思っていたが……結果はコレだよ!! 話が全然終わってないぜ!!!??
気分的には、ツングースカ最後の『エピローグ』が公開されないまま待たされているような感覚。
チラ見せしといて消滅で強制お預けとかヒデェよ。ホームズと入れ替わる形でカルデアの準構成員になるのかも、なんて少しだけワクワクしていたので、二重に“してやられた”気分だ。
クソッ……やっぱ伊達男よりアラフィフだよな! 俺はアラフィフ派ッッ!!!







最後に残された爆弾のことはさておき、『死想顕現界域トラオム』の物語については超~~面白かった。
今までの異聞帯を巡る物語に比べると比較的明るくライトなノリで、特に前回のブリテン異聞帯との空気の違いっぷりに少しだけ戸惑わないでもなかったが……結局は慣れたし、シメるべきところはガチガチに締まってたしキマってた。
やっぱり群像劇って魅力的だな~。多くのサーヴァント、多くのキャラクターが登場しやすい土壌を持つFGOならではの物語であり、FGOらしい魅せ方がたっぷり詰まっていた。







好きなシーンは多々あったが、真っ先に引き込まれたのはやはりサロメの一連の場面。
薄々わかっていた結末でもあったが、それでも辛かったし何よりも美しかった。
あのシーンでサロメに惚れない奴とかいんの? カルデアにいるサロメは彼女と同一人物では決してないけど、それでもどちらのサロメも愛しい……。
でも、心に傷を残すサロメの場面ですら物語の中では“序盤”であり、終盤になる頃には記憶が薄れていくのが寂しく苦しい。ある意味ではサロメの予想通り、主人公は彼女を振り返る余地もないままで特異点での冒険は終わってしまったわけだ。
ああサロメ……。ああ……。愛…………。

他のキャラクターについても魅力も名場面も山ほどあったが、それぞれ該当箇所で語った(よな?)のでさすがに省略。
キャラの人数が多すぎて、振り返るには多すぎるンだッッ!!







それでも無理やり絞って語ろうとしてみると、今回の物語は「主人公以外の誰かと誰か」の絆を描く場面が多かったな、と今になって思う。
クリームヒルトとジークフリート、コンスタンティノスとヨハンナ、カドックとアナスタシア……などなど。
予想外の展開に驚かされることもあったがどれも非常に興味深かったし、超個人的な感性としてはどれも好感を持てる関係性ばかりだった。
男女の恋愛的な関係のみならず、シャルルマーニュ十二勇士からコンスタンティノスに付き添ったモブセイバーまでも、主役級か否かも関係なしに「誰もがそれぞれの生を歩み、他者との絆を結び、最後には消えていった」物語をいくつもいくつも目にできた。
どれも本当に美しかったな……。誰もが最期まで格好良かった。







全体的に完成度の高い物語ではあったが、あえて言うならばもうちょっと「詰める余地」があったようにも思う。
たとえばドンキホーテは中盤の展開で一気に魅力が上がっただけに、終盤にもう一度くらい大きな山が来るのではと期待していたのだが、タイミング的にも尺的にも彼だけにクローズアップする余地が残っていなかった様子だったのが少し残念に感じられた。
とはいえ、「少し残念」なだけで、彼への評価が下がったわけでは決してない。なにっ、ジジイPUだと? ドンキホーテを手に入れるまで俺は止まらんッッ!!

読者によって好みや趣味もあるので評価はバラバラだろうけど、他にも何人かのキャラクターについて「もうちょっと描写がほしい」だの「展開が早くて情緒がやや足りない」だの(贅沢とわかっているけど)感じてしまうことも多く、最終的には個々人の素質をどれだけ活かしきれたかというと、100%のうちの85%~95%くらいの塩梅で収まっていることが多かったように思えた。

これはこれで十分に優秀どころか、85%以上の登場人物まみれともなればフツーに名作レベルではあるのだが……100%のうち120%まで出し切ってくれたロシアでのアナスタシア・秦での始皇帝・アトランティスでのイアソンなどに比べると、優等生くらいで収まった感じだった。まぁ100%超えを連発しまくったアトランティスやアヴァロンが異常すぎただけってのも否定はできない。
どうしたってキャラクター数が多すぎるからこその尺のバランスの難しさだろうし、焦点を当てるキャラ数を絞っておけば……と思わないでもないが、群像劇だったからこその面白さと魅力でもあるしなぁ。
まぁ結局は、期待と欲がデカすぎる贅沢な読者が遠くからワーワー言ってるだけ。







そして触れずにはいられない、けど、まだどう触れればいいのかもわからないホームズの件。
本当に、まだ何をどう言えばいいのか、巧く整理できていないが……。

とりあえず、今はただ彼に御礼を言いたい。あと、疑っていてゴメンと謝りたくもある。正直かなり前から……メチャクチャ前から、心の奥底では疑いまくっていた……。
でも、疑いが正しかったことへの喜びはない。むしろ彼の抱いていた感情が「探偵らしからぬもの」だったとわかった時、驚いてしまったこと自体を二度三度と謝りたい。
彼の献身も努力も知っていたはずなのに、もう一歩信頼しきれていなかったわけだもんな。

ここに来て、改めて彼のことが好きになってしまった。
サーヴァントとの関係は「別れ」や「最期」が華でもあるけど、色々とわかりあえた今こそ、改めて彼と向き合いたい。
そんな機会が来ることを、今は静かに祈りつつ待つとしよう。
ありがとう、俺たちのホームズ。君との日々は我々にとっても本当に楽しかった。







いや~、しかし……。
結局は最後のアレがアレなので、どうにもスッキリしないなぁ! ワハハ!!
どうあっても“続き”がしばらく先なのだと思うと苦しくもあるが、まぁ仕方がない。
とりあえず今は大人しく、徐福etcの新実装を希望に過ごすか……。